MARVIE’S

思い出の音楽と趣味の生活

思い出のチェンバロ

2012年10月15日 | 音楽

はるか昔の話です。ある日、私は会社の同僚と楽器店に行きました。
今では何を買いに行ったのかよく覚えていません。
その楽器店の中にチェンバロが展示していました。私は特別関心が無かったので他の楽器(多分ギター)など眺めていました。

すると、同僚がチェンバロのまえに座り、いきなりバロック音楽(バッハ)を弾き始めたのです。
私は唖然としながら聞きほれていました。
北欧の冬の空を連想させるような澄み切った美しい音色、無謀にもこのチェンバロをこのように弾いてみたいと思ったのです。

そしてアパートに帰ってからもその思いは変わらず、何日かして、展示していた同じチェンバロを注文していました。
このチェンバロは本格的なチェンバロと違って比較的小型の物でしたがアパートに入れると結構場所をとり部屋がますますせまくなりました。

ピアノと練習方法は同じだったので早速バイエルの教則本を購入して練習を開始しました。
しかし、所詮独学、そのうち行き詰まり練習もおろそかになってきました。
うん悪く仕事も忙しくなってきて、チェンバロの前に座ることもだんだん無くなってきました。

私は高校時代からクラシックギターを練習してきたせいもあり、やはり、ギター一本にしぼっていくべきだ、と思うようになりました。
二頭を追うもの、一頭も追えずです。今考えるとなぜあんなおろかな事をしてしまったんだろう・・・と、つくづく思います

ただ、それほど初めて聞いたチェンバロの音がすばらしかったのです。
今でもスカルラッテイ、バッハのチェンバロの曲は大好きです。                                                             今は誰にも弾かれる事もなくひっそりと大きな飾りになっています。


 



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