
ダブルスコアのゲームって、そうそうないですよね。
中学とか高校とかの地区予選だったらあるかもしれないですけど、まあ相当なレベルの差がないとなかなか起こりません。
ましてやNBAでそれを見ることは皆無に近いでしょうね。
だからそんな試合が現実に起きるなんて、想像もつきませんでした。
104-59、45点差。
これが最終スコアでしたが、4Q残り7分の時点では95-43の52点差。
つまりダブルスコアだったわけですね。
その後ガーベッジタイム(勝敗が決まった後の消化試合の時間帯)で多少点が入り、最終的にはダブルスコアを逃れる結果にはなったようですが、実質的にはダブルスコアのゲームだったわけです。
勝ったのはボストン、そして負けたのがニックスですが、まあ今季の勢いを象徴するようなゲームでしたね。
MLBのヤンキース対レッドソックスのように、NYとボストンというのは特別なライバル感情があるそうなんですが、ここまで差が出てしまうとは・・・・
かつてジョーダンが現役だった時代は、イースタンのトップ争いと言えばブルズかニックスかっていう感じだったんですけどねえ~
今の人たちには、ニックスが強豪というイメージは全くないんでしょうねえ~

そろそろヤバイんちゃうん?
【好調セルティックスの見えない穴】
一方のセルティックスは、BIG3の結成で話題を呼び、時の人ならぬ時のチームとなっています。
開幕8連勝スタート、開幕月を終えて13勝2敗の成績と聞けば、もう向かうところ敵なしというイメージを持たれるかもしれません。
でもこの成績は、圧倒的な強さでというよりも、対戦カードに恵まれていたから、という意味合いの方が大きいと思います。
勝てそうな相手としか当たっていないということです。
なので実際にはまだ、ウェスタンの強豪と肩を並べるようなレベルには至っていません。
先日2敗目を喫したキャブズ戦では、当初問題視されていた点が露出しました。
司令塔の問題です。
セルティックスは現在、2年目の若いラジョン・ロンド(←レイジョンじゃなくてラジョンみたいですね)と点取り屋のエディ・ハウスでPGポジションを回しています。
しかし2人ともゲームの組み立てができるタイプではなく、ロンドはスピードを生かしたペネトレイター、ハウスはガンガン打つジャンプシューターです。
そして自慢のBIG3も、ルブロンのようにポイントフォワード的な役割を担える存在はいません。
これがどういう問題につながるかというと、接戦のゲームに勝てないということです。
前半からリードを奪い、そのまま先行逃げ切りで突っ走れるゲーム展開ならいいでしょう。
これまで強豪チームとはほとんど当たっていないので、この先行逃げ切りパターンで勝ててきたわけです。
しかしこれは、格下のチーム相手にしか通用しません。
本当の強豪チームと当たれば、ゲームの終盤までシーソーゲームになることは避けられません。
そしてそういう競った展開になった時、ゲームの最終盤は1ポゼッション、1ポゼッションが大事になってきます。
つまり、1回1回の攻撃機会で必ず1本取っていくことがより重要になってくるわけです。
そのためにはやはり、オフェンスをセットアップし、ゲームを作れる司令塔というものが必要になってきます。
セルティックスの場合で言えば、いい形でBIG3にシュートを打たせるためのセッティングが命になるわけです。
でもその司令塔がいない・・・・
そんな懸念が如実に現れてしまったのがキャブズ戦でした。
OTにもつれこんで、わずかにリードを奪われながら迎えた大詰めの残り3分。
そんな場面であれば、じゃあBIG3の誰に打たせようかという悩みになるだけのはずです。
しかし実際は、ロンドが2本のエアボールを放ってゲームを壊してしまいました。
残り3分で2点ビハインドの場面と、残り2分で4点ビハインドの場面です。
どちらも絶対に1本返す(2点を取る)か、最悪でもフリースローなりで差をつめていかなければならない場面。
であれば、BIG3の誰かで勝負すべき場面です。
それがなぜかロンドが打つ結果となり、しかもエアボールを2回も出すという最悪の結果に終わってしまいました。
ここでは別に、ロンドのシュートミスを責めたいわけじゃないんです。
それよりも何よりも、BIG3にシュートを打たせる展開を作れなかったことが問題なんです。
勝敗を決める大事な場面なのに、BIG3がいながら、彼らを使わないままゲームを落とすなんてありえません。
ここ1本という時にきちんとしたオフェンスセットを作り、打たせたい選手に打たせることができないのは、司令塔不在という大きな問題が解決できていないことを示しています。
もしロンドのバックアップにベテランの司令塔がいたなら、こういう大詰めの場面にはそのベテラン司令塔を投入し、とにかくBIG3のお膳立てをして、しっかりBIG3にシュートを打たせるという役目を果たせたはずです。
なのにその補強をせず、まだ発展途上のロンドにその大役も任せようとしていることが、そもそもの間違いなんです。
もし優勝を狙っているのなら、なおさらそこが重要になってくるはずです。
だから当初から、なぜロンドだけなんだ?なんで控えがハウスなんだ?と言っていたわけなんですが・・・・
【ドック・リバースへの疑問】
そしてもう一つ解せないことがあります。
選手のローテーションです。
BIG3を揃えたことで控え選手へ回すカネがなくなり、ベンチが薄くなってしまったことはやむをえないと思います。
そのことでBIG3を酷使するんじゃないかなあ?という心配があったんですが、どうもその懸念は現実のものとなっています。
これはBIG3の平均出場時間です。
●レイ(32才)…40.4分(リーグ3位)
●PP(30才)…39.0分(リーグ12位)
●KG(31才)…38.2分(リーグ15位)
2年前にピストンズが70勝ペースで勝ち進んでいたのに、スターターを酷使しすぎてプレーオフで失速した例がありました。
ボストンのBIG3は、当時のピストンズのスターターよりも年齢が高い。
そして疲れだけの問題でなく、酷使すると故障の心配もできてます。
多くとも平均35分程度に抑えて、もっとベンチの若手を使っていかないとダメだと思います。
もしBIG3を40分出さずに、35分に抑えたことで落とす試合があったとしても、しょせんはレギュラーシーズンの1ゲームに過ぎません。
BIG3をプレーオフまで健康な状態でキープすること。
このことは、レギュラーシーズンの勝ち試合数よりもはるかに大事なことです。
数試合負けが多くなってもいいから、ちゃんとベンチの選手も使いながら、BIG3のプレータイムの調整をしていってほしいと思います。
で、この問題も確かにあるんですが、僕が疑問を持っているのはまた別のところにあります。
以前6thマンのお話をした時にも触れたんですが(ブログ)、スターターを引っ込めてBチームを出す時間帯というのがあります。
その最初にスターターを引っ込める1Q終盤~2Q前半にかけて、なぜかKGとピアースを同時にベンチに座らせているんですね。(3Q終盤~4Q前半も同様)
僕はこれに対してものすごく疑問を感じています。
まずさっきの話で、BIG3を3人とも毎試合40分近く出しているのなら、2人同時に下げる時間帯なんでできないと思うんですよね。
だって3人とも40分も出してるんなら、ほぼ出ずっぱりということです。
ならなんで2人も同時に引っ込めてる時間帯ができてしまうのか?
これが30分ぐらいしか出していないんだったら、2人同時にベンチに座ってても仕方ないと思いますが、40分出してるのになんでコートにBIG3が1人しか残っていない時間帯が生まれるんだ?という話です。
ちょっとわかりづらいですかね?
つまり、ボストンはBIG3が頼りで、相手チームもそれを恐れています。
その反面ベンチは弱いわけです。
なので、なるべくBIG3はコート上に残しておきたい。
ならば休ませる時も、BIG3のうち少なくとも2人はコートに残しながら、1人ずつ順番に休ませた方が、コート上の戦力が落ちずに済むと思うんです。
相手チームにとっても、常にBIG2が残っている状態の方が嫌だろうなと思います。
しかし実際には、コートにBIG1しかいないという時間帯ができてしまってるんです。
なぜこういうローテーションを組むのか、全く合点がいきません。
その時間帯のメンバーは、ハウス、トニー・アレン、レイ様、ポージー、スカラブリニ(orポラード)という感じの5人です。
スターターのAチームから比べると、だいぶメンツ落ちという感じになってしまいます・・・・
実際、試合開始からAチームでリードを作るも、Bチームでせっかくのリードを食い潰すなんていう展開も見受けられます。。
そしてさらなる疑問は、そのBIG1が1人となる時間帯のBIG1がなぜレイ様なのか?という点です。
ベンチメンバーで得点力があるのは、ハウスやポージー、トニー・アレンといったところで、いずれもアウトサイドの選手たちです。
ならばインサイドの核となれるKGか、オールラウンドにできるピアースと組ませた方が、アウトサイド専門のレイ様と組ませるよりもバランスがいいはずです。
つまり、ハウスやポージーが3Pを放つような展開を作ろうとするなら、インサイドにマークを引きつける存在がいた方が絶対いいからです。
KGやピアースがポストアップしてオトリとなれば、自然とアウトサイドへのマークは薄くなります。
ただでさえ戦力が足りないBチームに得点させようとするならば、そういうカタチを作ってあげないと厳しいだろうと思います。
それをポストで1on1をしないレイ様と一緒に並べても、結局相手ディフェンスはアウトサイドに的を絞って守りやすくなるだけです。
KGとピアースを同時に引っ込めることにも疑問を抱いていますが、1人だけ残すのがなぜレイ様なのか?という点はもっと引っかかっています。
そしてそのレイ様は、BIG3の中で一番の年長なのに、出場時間は一番多いという矛盾。
ここはピアースやKGの出場時間が最も多くならないとおかしいと思います。
例えば、ピアース38分、KG37分、レイ様35分みたいな感じです。
特にフロントコートの層が薄いチーム事情を考えれば、なおさらそうならないとおかしいと思います。
うーん、ちょっとピンポイントな上に難しい話でスミマセン。。
でもボストンには、いい結果を残してほしいなあと思うからこそ、ついつい見方が厳しくなってしまいます。
せっかくのBIG3を潰すことなく、きちんと最大限に有効活用してほしいです。

BIG3を同時に座らせていいのは余裕の時だけです

レイ様1人を残すBIG3ローテーションはオカシイ

ちゃんと考えてるぅ~? ドックさん

年長者をいたわれよな。。
前回2PACとノトーリアスBIGの話をしたので、その続きで。。
彼らの死後、2003年に2PACの自伝映画『Resurrection』(復活、よみがえりの意)が作られましたが、その主題歌となったのがこの曲。
元々1994年に2人が一緒にレコーディングしたものを、在りし日の映像やインタビューをまじえて再度作り込んだものです。
2人が殺される結果となったイーストコースト対ウェストコーストの抗争も、実際の当事者同士よりもファンの暴走的意味合いが強くありました。
2PACが96年、ビギーがその半年後に殺されたのですが、その前に2人一緒にレコーディングをしているわけですから、本当に争っていたらそんなことはしないはずです。
おそらく世間の暴走を止めようとしていたのだろうと思います。
この曲を聴くたびに、そんな2人の無念さを思い出します。
『Runnin' (Dying To Live)』
by 2PAC featuring Notorious B.I.G.
from the album 『Resurrection』
ちなみに以前紹介したこの曲(ビデオ)も、同じアルバムに収録されています。
ついでなのでもう一曲。
これも死後の2002年にリリースされた2枚組アルバム『Better Dayz』からのシングルカット。
ストリートで銃殺された2PACの死を悼み、もっと良い世の中(Better Days)になってほしいという願いが込められています。
ラップとしては非常に稀なアコースティックの曲調が哀愁を誘います。
普段アルバムしか買わない自分が、珍しくシングルを買ったぐらい好きな曲です。
『Thugz Mansion (acoustic)』
by 2PAC featuring NAS
from the single 『Thugz Mansion』 and the album 『Better Dayz』
何度も目に付きましたよ。
あとポージーをもっとうまく使うべきですよね。
せっかく3P、汚れ役といろいろやってくれるのになぁ~。
あと2PACが亡くなったのは96年だった気がします。Runnin'いいですね、
なんか胸にジーンときます。
20代と早々と逝ってしまったのが残念です。
この曲も最高ですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=bUW07zeFFUE
Big3のボストンちょっと心配ですね。いいチームになるためにはいろいろとadjustが必要だという事ですね。デレック・フィッシャーが欲しいですね。
そういえば、ドック・リバースといえば、ニックスがブルズとカンファレンスファイナルを戦っていた時の、ポイントガードでしたよね?D-fenceがよく、形成不利な時にたまに打つ、3が入ったりといい選手だったような気がします。
あの時(確か95年)、1つだけ疑問だったのが、何故3の得意なキキ・バンダウェイ(名前があっているか微妙ですが、長身の白人で3ポイントやアウトサイドが得意だった選手)に変えて、チャールズ・スミス(クリッパーズのセンター)を入れて、ユーイング・オークレーと3人も同様の選手を入れる必要があったかです。あの時の、パットライリー(現マイアミヒート)の采配も疑問符です。まあ、最後はユーイングが逆転のシュートを外して、ブルズがファイナルへ進み2度目の3peat、ユーイングは結局リングを手に出来ずだったような。KGにはそのようになって欲しくないですね。
話がだいぶそれましたが、ジョーダンとやりあっていた選手が、今や監督なんですね。時が経つのは早いですねー。
面白い記事ありがとうございました。manuさん
俺はボストンがどうのこうのよりスタークスやオークリーがいた頃のハートあるニックスが、今はどうしてこんなことになってしまったのか。
悲しいです。
95年でなく、93年でした。しかもゲーム7でなく、ゲーム6でした。記憶って、ほんとあやふやなもんですねー。
すーさんへ。
確かに、今のニックスの状況は悲しいですねー。
がんばれ、ニックス。がんばれ、セルティックス。がんばれ、レイカーズ。
パットライリーとフィルジャクソンは、無理しすぎないように、して欲しい。
先日のキャブス戦では、ルブロンのすごさが目立ってましたが、manuさんが言っているとおり、勝負どころでBIG3が機能しなかったのが、敗因だと思います。キャブスファンの僕としては、うまいことロンドに打たせたなぁ~って感じで見てました。
manuさんは、バスケだけじゃなく、お笑いや音楽にも精通してるんですね。音楽の方は僕は全然分からないんですが、お笑いの方は大好きで、いつも楽しませていただいてます。今までもお笑いについてもコメントしようと思ってたんですが、ついついバスケについてのコメントが長くなって書く機会を逸していました。またお笑いネタや写真の面白コメント、楽しみにしてます♪
PS ルブロン、怪我しちゃいましたね。1試合欠場しましたが、具合などうなんでしょう。重症じゃなければいいのですが…。ルブロンがいなくなったらキャブスは終わりです。
ハウスよりもレイの方がボール運びを行ってケースが多いので、PG問題がレイアレンの出場時間を増やしてしまっているのでしょうね。
ヒート戦でも4Qだけで信じられないほど追いつかれましたし、控えのローテーションは見直すべきかと思います。
NBAでは、ありえないし、あってはなりませんよね。
マーブリーも「悔しいと言うより、恥ずかしい…」とコメントしてましたが、他のチームメイトも含め、何故試合中にもっと頑張れなかったのか??HCも、気持ちを奮い立てれなかったのか?
もし、MSGでの試合だったら、ブーイングの嵐だったでしょうねぇ…
今のニックスでは、ニューヨークのバスケファンが可哀相ですね。
特に、スパイク・リーが…
もちろん、NBAのリーグとしても、大都市ニューヨークのチームが強くないと、盛り上がりませんしね。
そう言えば…
ダブルスコアではありませんが、ブルズとジャズのFINALSでも、ジャズの不調で凄い大差のゲームがあったのを思い出しました。
あのゲームも、ある意味忘れられないゲームですが…
2PACのご指摘、ありがとうございます!
直しました。
ウィキで確認したつもりだったんですが、寝ボケてたんでしょうね(笑)
曲紹介もありがとうございます!
なんで知らないんだろ~と思ったら、『Blueprint』は持ってるのに、『Blueprint2』は持っていないことを発見!
気付かせてもらって感謝です。
買いにいこっと。
ちょうどロケッツの2連覇目の年ですね。
意外とNBA歴長くないんですよね。
僕の記憶にあるニックスは、もうチャールズ・スミスがSFのスターターになった後からなんで、その前の時代は知らないっすねえ。
スミマセン・・・
時代の流れは早いですよね。
今やユーイングも、ドワイトのビッグマンコーチです。
今一生懸命オフェンスムーブを伝授してますよ。
これでミドルシュートなんかマスターしちゃったら、ドワイトは止められなくなりますよ!
どうしましょうね?
フィル・ジャクソンGM説が一瞬出たんですが、たぶんデマでしょうね。
次のGMを誰にするかが重要になってきそうです。