
前にも言いましたが、僕がNBAで一番好きなプレーはブザービーターです。
NBAの選手であれば、驚異的な身体能力や優れた技術は、少なからず皆が備えています。
しかし、ここ一発で決められる集中力、プレッシャーをはねのける精神力・・・・こうした力は、技術や能力を超えた“何か”だと思います。
だからこそ、そんな“究極の技”たるブザービーター、クラッチシュートが大好きです。
何日か前のゲームなのですぐに紹介すべきだったんですが、知らない人もいるかもしれないのでちょっと遅れて紹介しておきます。
まずは、ボストンBIG3の一角レイ・アレン。
KG、ピアースの影に隠れがちなレイ様ですが、やっぱりここぞという時に頼れる長距離砲はこの人です。
アウェイのボブキャッツ戦で、2点ビハインドのまま残り4.7秒で相手ボールのスローイン。
絶体絶命の状況で、いまだ1敗のスター軍団が魅せました。
Jリッチが投げ入れたボールを、エディ・ハウスが競り合ってスティール。
こぼれ球がピアースに渡ると、すぐさま逆サイドの3Pライン後方にいたレイ様を見つけてパス。
ボールを受けたレイ様は、まだ3Pラインまで距離を残していたにもかかわらず、遠い位置から躊躇なく踏み切ってスリー!
ボールはキレイにネットを射抜き、ボストンが劇的な逆転ブザービーター勝利を手にしました。
あきらめずにボールを奪ったハウス、一瞬でレイ様を見つけて的確なパスを出したピアース、そして見事にワンチャンスをモノにしたレイ様。
どの一つが欠けても成立しない、究極のチームプレー。
素晴らしかったです。(ビデオ)
ちなみにレイ様は、この試合シュートタッチが悪く、最後のシュートの前まで14本中11本を外していたそうです。
それでも強引に自分で打たず、仲間を信頼してボールを預けたピアース。
自らを信じ、自信を持ってシュートを放ったレイ様。
そのシュートがネットをくぐるのを真下から見上げていたKG。
とてもいい光景でした。
いやあ~、いいですねえ~ボストン。
チームとしての結束がどんどん固まってきている気がします。
もう一つは、厳密にはブザービーターではありませんが、ウォリアーズのケレナ・アズブーキが決めたクラッチスリー。(ビデオ)
今季シンデレラボーイとなっているアズブーキですが、その身体能力の高さだけでなく、堅実なシュート力と強い精神力も示しました。
この選手はどこまで伸びるんでしょうねえ~
これはだいぶ前ですが、ホーネッツのクリスPもクラッチシュートを決めてました。
PGの大先輩キッドを相手に、残り2.6秒で決勝レイアップを決め、チームを勝利に導いていました。
こういうのを決められる人って、やっぱり気持ちが強い選手ばかりだなあと改めて思いますね。
あ、そういえばゴールデンルーキーのデュラント君も、ブザービーター3Pを決めてましたね。(ビデオ)
ダブルOTの大熱戦に決着をつける値千金の一発でした。
うーん、やっぱこういうところはスター性を感じさせますねえ~

ひゃっほー!

へへん
★アリーナス欠場とバトラーの躍進
話変わって、アリーナスの欠場はとっても残念でした。
ヒザってホントに危険な箇所なんですよね。
痛みがなくても、リハビリのペースが速すぎたり、負荷をかけすぎたりすると、自分でも知らないうちにダメージを受けていたりするわけです。
思えばアマレも一度復帰した後に3試合だけ出て再び欠場したり、今季復帰したケニヨンもまた欠場したりしていますね。
アリーナスの欠場は痛いですが、しっかり治して万全の体調を取り戻して欲しいです。
アリーナスを3か月も欠くということは、実質的にウィザーズのプレーオフは消滅したかなと思っていますが、そうはさせじと気を吐いているのがバトラーです。
ここ4試合のスタッツは特筆モノです。
・39点/5リバウンド/3アシスト
・26点/11リバウンド/10アシスト
・27点/7リバウンド/6アシスト
・35点/8リバウンド/2アシスト
トリプルダブルや平均得点の31.8点もスゴイですが、4試合でFG82本中48本成功の58.5%、3Pは16本中11本成功の68.8%、FTに至っては20本全て成功の100%と絶好調です。
ぜんっぜん、あきらめてませんねえ~
その頑張りに脱帽です。

さびしいよぉ~
★トリプルダブル・マシーン
それを言い出すと、もっとスゴイのがいましたねえ~
ブロンブロンです。
現在2位のコービー(27.3点)に大きく差を付け、平均31.3点で得点王をぶっちぎっているルブロンですが、本当にスゴイのはそれ以外の数字ですね。
リバウンドが8.3本、アシストも8.1本と、ほぼ平均でトリプルダブルに迫る勢いです。
これがどれだけ難しいことかというのは、なかなか伝わりにくいかもしれませんが、NBAの歴史上平均でトリプルダブルをマークしたのはたった一人(オスカー・ロバートソン)しかいないわけです。
マジックもいいとこまでいきましたが、結局は達成できませんでした。
ルブロンはおそらく、オスカー、マジックと並んで、NBAの歴史上でも3本の指に入るオールラウンダーと位置づけられるかもしれませんね。
今季は既に14試合中4試合でトリプルダブルを達成、あとアシスト1本で達成というゲームも2つあります。
しかもその内容がスゴイ。
数字を拾っていくと・・・・
・45点/7リバウンド/7アシスト
・24点/13リバウンド/9アシスト
・32点/15リバウンド/13アシスト
・39点/13リバウンド/14アシスト
・40点/10リバウンド/9アシスト
・34点/7リバウンド/7アシスト
・45点/8リバウンド/5アシスト
・37点/12リバウンド/12アシスト
・30点/11リバウンド/10アシスト
トンでもないですねえ~
だんだんルブロンなら当たり前のような気がしてきますけど、当たり前じゃないですよ。
異常な数字ですから、これは。
ちゃんと毎回驚きましょう。
そういえば、トリプルダブルの元祖と言えばキッドですが、彼も今季すでに3回もトリプルダブルを記録しています。
その中に一つ変テコリンな数字のものがありましたね。
11点、19リバウンド、10アシスト。。
普通PGだとリバウンドが足りないケースが多いんですけど、19リバウンドて・・・・
さっすがキッドですね。
普通じゃないとこがおもしろい。

へへ、さすがオレ
★バレジャオの重要性
ルブロン絡みでもう一つ気になるのがバレジャオ問題ですが、こちらはまだ進展を見せていないですね。
ESPNに単独インタビューが載っていたんですが、とっても興味深いデータが載っていました。
バレジャオの平均スタッツは、23分で6.8点/6.7リバウンドと一見平凡なものなんですが、出場時のプラス/マイナスポイントはリーグ22位だったそうです。
プラス/マイナスポイントというのは何かと言うと、ある選手がコート上にいる時といない時での、そのチームの得失点差です。
つまり、ある選手がコート上にいる時にチームが得点をリードし、逆にその選手がベンチに下がった時にチームが相手にリードを奪われる、この差が大きいほどその選手のプラス/マイナスポイントが大きくなるのです。
まだわかりづらいですねえ・・・・
もっと簡単に言えば、バレジャオがコートにいるとキャブズは調子が良く、逆にバレジャオがベンチに下がると調子が悪くなるということです。
その“コート上にいる価値”が、NBA全体でも22番目に高いのがバレジャオなんですね。
ちなみに、バレジャオの得点ランキングはリーグで138位です。
平均得点が138位でも、コート上での価値は22位なんです。
このギャップはスゴイです。
どれだけ貴重な選手かがわかりますよね?
ゴール下で泥臭い働きをするのが彼の最大の魅力なんですが、バレジャオはチャージングを奪った数が昨季リーグでトップだったそうです。
よく足を動かす軽快なフットワークと、相手のドライブコースを読むクレバーな頭脳。
これらが両方備わっていないと、チャージング、つまりオフェンシブ・ファールは奪えません。
シェーン・バティエやラジャ・ベルなど、チャージングを奪う名手は他にもいますが、ビッグマンでこの芸当ができる選手はほとんどいません。
ガード並みの身軽な動きと的確な読みがなければ、できないプレーだからです。
またバレジャオは、オフェンスでもせわしなく動き回り、暇さえあればボールを持った味方にスクリーンをかけに行きます。
自分のシュートは二の次で、3Pラインぐらいまで外に出ていっては、自分以外の誰かのために何度も何度もスクリーンをかけます。
たまーに得点する時は、スクリーン&ロールでゴール方向へカットインし、アシストパスをもらってレイアップしたり、オフェンスリバウンドで競り、そのままプットバックを入れるようなパターンです。
ミドルのジャンプシュートを決める技術も持っているのですが、自らショットを狙いにいったり、1on1を仕掛けるような場面はほとんどありません。
つまり何が言いたいかというと、オフェンスの場面でも、ディフェンスの場面でも、常に自分を犠牲にしたチームのためのプレーをしている選手なんだということです。
何度チャージングを奪おうが、何度スクリーンをかけようが、それは自分のスタッツには何一つカウントされません。
いくらやっても、全く数字に残らないプレーなんですね。
相手のTOが記録されたり、自分以外の誰かの得点が増えるだけのことです。
自らの手柄になることは何もないんです。
でも、プラス/マイナスの数字という結果が如実に表しているように、スタッツには表れないコート上での存在価値というものが間違いなくあるわけです。
僕がスタッツで選手を判断しようとしないのは、そういうことです、
選手の価値というのは、スタッツだけでは計れないからです。
今季のキャブズを昨季より落ちるだろうと予想したのは、やはりバレジャオがいないキャブズは本当のキャブズじゃないからです。
キャブズがバレジャオの価値を見誤るようだと、今季だけの問題ではなく、長期的なチームの将来にも暗雲が立ち込めてきそうです。

いつ帰ってくるのかなあ~

早く戻ってきてくれぇ~
『I'll Be Missing You』 by Puff Daddy feat. Faith Evans & 112
やはり現役屈指のピュア・シューターですし、度胸もありますね!
シドニー五輪の前に、埼玉でチームUSAを観た時も、お手本のようなシュートフォームでした。
彼自身、ボストンではオープンになる機会が多いことに驚いてるみたいですね。
まあ、KGとピアースがいれば…
当然、フリーになりやすいでしょうが。
やはり本物の“BIG3”って感じですね。
プレイスタイルのバランス、アンセルフィッシュさ、勝利への渇望感、そして、実力がピーク時に集まった三人、思った以上に楽しみです!
バレジャオは、絶対にキャブスには欠かせない存在なんですよねぇ…
レブロンが物凄い数字を連発してるのも、周りが頼りないから、自分がやるしかないって感じでしね。
もちろん、それが出来るレブロンが凄いんですが。
それにしても、レブロンはどこまで行くのだろうか?
MJに続き、LBJの伝説をリアルタイムで“WITNESS”になれてることは、幸せなことですね。
現在バンコクにいるため、あまり映像を見れませんが、これのおかげで、生NBAが手に取るように分かるような気がします。
ということは、さておき、最近NBAから遠ざかっていたので、質問です。
バジャレオって、昔のACグリーン・バックウイリアムズ・フォーレスグラントのような感じって事であってますか?
ボストンのVTR..速くて誰が誰だか目が追いつきませんw
短い時間にあれだけのPLAYが詰まってるのはスゴイです~☆
デュラント、活躍してるんですね~♪♪
他のホーフォードやコンリーやノアはどうなんでしょう。
あんまり見ないような気が・・(>_<)
ルブロンの「ちゃんと毎回驚きましょう」に爆笑してました。
バレジャオのハッスルPLAYはみていてすごく気持ちよかったから
いないと寂しいです。
ルブロンとも仲良しみたいだったのに。
戻ってきてくれるといいです。
紹介してくださった曲、とってもステキでした☆
なんか悲しげで涙が(ToT)
楽しく記事をいくつか読ませていただきました♪
レイ様好きです☆あとMILのレッド☆
単純にシューター好きです。
ただ、映像として最近は見れないのが……
バレジャオは戻りますかね???
サラリーの要求額がハンパないですからね。。
ボクがフロントでも、バレジャオの要求は飲めないと思います。
では!!またお邪魔させていただきます!!
今までずっとエースでやってきたレイにしてみれば、軽いカルチャーショックでしょうねえ~
バレジャオは先発ではありませんが、ゲームの最後には必ず出ています。
よく選手は、「スターターであることは重要じゃない。フィニッシャーであることの方が大事だ」と言います。
勝ちたい場面では絶対に出しておきたい、そんな選手なんですね。
ルブロンはすんごいんですが、燃え尽きないか心配です。
酷使しすぎて故障でもしないかと。
NBAの宝なんですから、もっといい形でプレーさせてあげたいなあと思ってしまいます。
タ、タイからはるばるありがとうございます。
そんな遠くから(←だから距離関係ないから)見ていただいているというだけで嬉しいんですが、僕のブログでNBA全体がわかるかどうかは怪しいですよ(笑)
広く浅くというよりも、ピンポイントで(僕が)気になる話題を突っ込んでることが多いんで。
バレジャオを昔のプレイヤーに例えるのは難しいですねえ・・・・
とりあえず、挙げていただいたような、いわゆる“リバウンド職人”ではないんです。
背はヒョロっと高いんですが、パワーはなく、ゴール下では押し負けるようなタイプです。
そこを軽快なフットワークと豊富な運動量でカバーしてる感じです。
決め手がないので、とにかく動きでカバーする若手芸人のようなプレースタイルです。(←わかりづらい)
あえて言うなら、リバウンド以外の部分でのロッドマンですかね?
つまり、スクリーナーやディフェンダーとしてのロッドマンです。
彼は上背やシュート力のなさを、激しい運動量と的確なポジショニングでカバーしてましたから。
とにかく、パワーや体格ではなく、よく足を動かして動きの良さで勝負するタイプのビッグマンです。
シュートがリムにはじかれた時に、そのはねたボールを空中でポンと押し、そのままゴールに入れることです。
これには、1ゴール+1オフェンスリバウンドがカウントされます。
片手でチョンと触って押し込むのは「ティップイン」とも言いますね。
プロの技ですね。
デュラントが活躍してるかどうかは微妙なんですが、その試合では勝負を決める一発を決めましたね。
スター性は十分ということでしょう。
ホーフォードは開幕から先発出場し、特にリバウンドで強さを発揮していましたが、Cとして出ていたので100%持ち味を発揮できているわけではないですね。
コンリーは第3PGなので、ほとんど出ていません。
ノアはケガで出ていなかったんですが、最近ようやく出してもらえるようになったみたいですね。
これからに期待です!
あ、まだ続きがあるようですね・・・・