北岳山麓合唱団

ソウルジャパンクラブ(SJC)の男声合唱団です。毎週火曜日、東部二村洞で韓国の歌と日本の歌を練習しています。

ピアニスト、ユン アイン

2013年03月11日 00時39分03秒 | ソウルライフ

3月9日土曜日、ユン アインのピアノコンサートに行ってきました。

プログラムはベートーベンピアノソナタ第2番、チャイコフスキー18の小品より第5番 瞑想、リストの慰め(Consolations)、ハンガリー狂詩曲第2番、そしてメフィスト・ワルツ第一番という内容でした。

幸運なことに、演奏を至近距離で観賞することができ、ピアニストの運指(ロシア奏法)を間近で見ることができましたが、演奏が進むにつれて、ピアノの音色が五感に響き、演奏そのものに我を忘れて陶酔してしまいました。

ピアノ演奏にここまで陶酔するのは久しぶり。リストとなると、これ見よがしな技巧面に偏りがちですが、確度の高いテクニックと音楽性、そして音楽全体の構成力が高度の次元でバランスした、すばらしいリストだったと思います。

まだ17歳ということですが、すでに数々の国際ジュニアコンクールで輝かしい成績を残されています。これからもモスクワ音楽院で研鑽を重ねられ、ピアノの演奏を通じて、数多くの人々を幸福にできるピアニストとして、大成されることを祈っています。

 

かねてからお世話になっている、アウロスミュージックの林鶴黙代表のご紹介で、演奏終了後に、ユン アインさん、そしてユンさんのお母様と一緒に食事をする機会に恵まれました。

ユンさんは日本のお寿司が大好き。せっかく帰国したので、モスクワでは味わえない、美味しいお寿司を賞味したいとのこと。ついさっきまで、舞台上で演奏していたピアニストと一緒に食事ができる(!)ということで、緊張しましたが、「舎利殿」という、日本人駐在員の間で一番人気のお寿司さんにご案内しました。

ステージ衣装から私服に着替え、美味しそうにお寿司をほうばる天才少女は、素朴で明るい、17歳の女の子でした。

ユンさんと一緒に。私の隣は、ユンさんのデビューCDを製作された、アウロスミュージックの林鶴黙代表。丁寧な仕事で、旧ソ連のメロディア音源の復刻や、韓国の若い才能の発掘に尽力されています。アウロスのCDは日本でも発売されており、林代表は、クラッシック音楽における、私の大恩人でもあります。

ユンさんと手を合わせる私。私は日本人の中でもかなり手が小さい方ですが、ユンさんの手は、その私と同じ大きさです!

「手が小さかったので、ピアニストになる夢をあきらめた。」日本で、そんな話をよく聞きましたが、この小さい手でリストの難曲が弾かれているのですから、本当に驚きです。

お二人によれば、モスクワ音楽院にはもっと手の小さい生徒も在学しているとのこと。手が大きければ、より楽に弾けることは間違いない。でも、仮に小さければ、それを補う、別の方法を考えるだけのこと、と。お話を聞きながら、ピアノのみならず、教育全般について、いろいろと考えさせられました。

幾多の国際コンクール優勝者を輩出した、モスクワ音楽院での毎日、世界最高のピアニストの一人として日本でも名高い、ヴィルサラーゼ教授。私がかつて、ひと夏をすごしたモスクワの街。話に夢中になって、あっと言う間に時間がすぎていきました....。

ユン アイン様。そしてお母様、楽しく、貴重なお話、どうもありがとうございました。皆様のご成功を心より祈願しております。


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