この日は台風直撃の予報。
前日から兄達には「明日はバイクで行かない、バスか電車で行くから早くても7時半にしか行けないからね」と念を押しました。
ですが、思ったよりも台風の速度が遅く、直前まで迷いつつもバイクで実家の直売所へ。
結果、行きも帰りもほぼ雨に当たらず。
しかし足元はいつも履いているハイカットシューズではなく、ゴム長靴。
ゴム長靴でのバイク運転は初めてだったので少々不安でしたが、どうにか運転できました。
※実家のバイク置き場から直売所までは丘陵を登ることと昔ながらの作業路(泥の道)を歩いて農園を横切るので、雨の日は長靴推奨です。
この日、午前9時半~10時くらいに豪雨になりましたが、11時半くらいから殆ど止みました。
その間もひっきりなしにお客様はご来場に。
私の実家の直売所は、7月末~9月半ばまで毎日開店しています。
しかし、これまでにお休みにしたのは、祖父のお葬式の日くらいです。
台風直撃でも休んだというのも無いかな?
さすがに「看板が飛びそうな台風の強風時は休む」と決めているそうですが、豪雨で店じまいは記憶にありません。
それは祖父の代からのこだわりで「台風の中、せっかく来てくれたお客様に悪いじゃあないか」という主義だそうです。
この日は朝6時35分に実家到着。
そこから実家に寄って身支度してから農園を横切って直売所へ。
すでに作業は始まっていて、幼なじみKちゃんのお父さん、両親、兄は作業中。
この時間ですでに収穫作業は終わっていて、地方発送用の荷造りをしていました。
荷造りといっても、まずはメイン農産物の規格分け、箱詰め作業、伝票確認と添付があります。
私の作業は、まずはサブ農産物の計量、袋詰め、値付けの作業です。
サブ農産物の中には、整姿と言ってハサミで形を整える作業があり、値引き品(形が悪い、色が悪いなど)を2人以上で確認します。
※サブ農産物とは、第1サブ、第2サブ、その他諸々を一括しています。
この間に発生するメイン農産物の規格外品も「絶対売れないモノ」「キズモノ」「小ぶり」「超小ぶり」など、販売が難しいモノの仕分けをします。
今年は全国的にカメムシ被害が広範囲の農産物で発生しています。
実家の直売所ではカメムシ被害とシンクイムシの被害の農産物は格安でも販売しない主義です。
その見極めができるのが、両親、Kちゃんのお父さん、兄、私の5人だけなので、手が空いている人が仕分けをします。
メイン農産物は、お盆のご進物用の需要もあるので、この日は超大型のセットもご用意。
というか、大き過ぎて規格外になっているモノなので、直売所でないとお目にかかることのない大きさです。
私が子どもの頃からある品種で、栽培を始めて40年は経っているのですが、ここまで大きな規格外を生産できるようになったのは10年くらい前から。
私もそうそう見たことがない大きさです。
この日は、ご近所のHさん、親戚のTさん、親戚のTくんなどのお手伝いがあったので、人手が多かったために主な作業は8時過ぎに終了。
一休みしてから、開店前に路上駐車をして開店待ちの方へ注意喚起をしました。
ここは親戚のTさんがご活躍です。元公務員なので物腰の柔らかだけれど、ビシッと決める言動は現役でご活躍されていた往時を彷彿とさせます。
Tさん、カッコいい!
この日の天気を見て、心配性の兄は売れ残りが出たらどうしよう、と思っていたようですが、台風直前の天候でもお盆需要でかなりの販売量となりました。
私は殆ど正午までのお手伝いです。
この日は、祖母が作ってくれた昼食を義姉や姪っ子と私の3人で食べました。
アラフィフの私が自分の祖母が作るご飯をいまだに食べられるだなんて、私はとてもラッキーです。
家族+α分の昼食を作れる体力と気力を持った祖母のおかげです。
姪っ子に「今のあなたには分かりづらいだろうけれど、曾祖母の手料理を食べれる女子大生なんて、そうそういないンだよ、貴重な体験だよ」と話すのですが、彼女はボンヤリとした返事しかしません。
そして義姉と姪っ子の話から、普段の兄がブスッとした気難しい人間に映っていることを知りました。
もう、私には意外過ぎてしまって…。
兄の気難しい態度は私が物心ついた頃からの当たり前の風景です。
兄が結婚して、子どもが生まれて、その過程をずっと見てきた私には「やだー、おニイちゃんったら、家族の前ではこんなに愛想がいいのねぇ」とニヤニヤと眺めていた私。
妹の私から見れば、兄が愛情を注ぐ対象を見守る眼差しは、私がこれまで見たこともない優しさや家族愛を感じるンですけれどねぇ。
家族から見ると兄は仏頂面で何を考えているか分からないような人物なんですって。
姪っ子は将来、旦那さんになる人を自分の父親(私の兄)に紹介するかと思うと、結婚なんて面倒くさいと感じているそうです。
それに以前よりは多少良くなったそうですが、姪っ子は自分の父親に対して恐怖心を抱いているそうです。
ま、まじか!?
家族って難しいです。
私が兄の気難しさに気がついたのは、自分がMIFさんと結婚してからです。
MIFさんには彼なりのこだわりもあるものの、基本的には物事をひっくり返すようなことはありませんし、合理的な考えの持ち主。
非常に助かったと思うのは、MIFさんと私にはそれぞれ異性の兄姉がいるので考え方がなんとなく推察できること。
それに比べ、義姉や姪っ子は姉妹しかいないので異性の兄弟で慣れていない部分があるのかも…と。
家族のあり方を少し考えた日になりました。
次回も楽しくお手伝いします。