maruの下手の横好き写真とつぶやき
写真を撮ったり、音楽(クラシック・ロック)をよく聴き、読書は古典(主に哲学中心)がメインです。全体主義社会の動きに警戒。
 



先日、何故かYoutubeで引っかかった原子心母。
Pink Floydのトリビュートバンドだけど、日本のグループだ。
この曲を上手く演奏していた。
滅多に褒めないけど、これは凄いと思った。名前をもじって、原子神母だそうだ。

さて、本家Pink Floydの原子心母は、一応レコードとCDのどちらも持っている。
先週から数えて、CDで2回、レコードで3回ほど聴いた。
と、これを書きながらレコード、CDと3回聴いてしまった。
やはりレコードのジャケットの方がいい。CDでは、牛の存在感が感じられない。



最初の最初は、高2か高1の頃、テレビでみた昔の来日コンサートの映像だった。
そのあと、Pのコーナーを探していたら、レコード店でみつけて、欲しくなったけど、
なんか、自分が買ってもいいのかどうか迷った気がする。
まだ早いんじゃないのか、とか、テレビでは曲の一部だけだったし、
帯についてる曲名みても、A面が原子心母の一曲だけでも意味不明なのに、
その曲が組曲となっていて、各パートの名前が理解に苦しむとくる。
むかつくばかりのこやしって一体何だ・・・・みたいな。

確か、一回では決められず、二回目に来た時に、思い切って買った。
当時はネットもない。周りの洋楽好きでも、Pink Floydを聴いているのはいなかった。
ビートルズやストーンズ、ツェッペリン、イーグルス、という所ならそれなりに。
もちろん自分もPink Floydなど、初耳。
主に80年代の明るいロックを聴いていただけだから。
当時は、まだCDがマイナーなメディアで、レコード店はLPがメインだった。
家にも、これを買った時にはCDプレイヤーは無かった、そんな頃。

家で聴いてみると、最初の主題の提示(クラシック風に)は感動ものだった。
しかし、そのあとの部分は意味不明。歌詞もない。
途中に怪しいコーラスが出てくる。
再現部で主題が出てくるとほっとしたものの、当時はそんな集中力もなく、
ただ、何やら凄そうな物を買った気がするけど、何がスゴイのか全く分からなかった。

何回か聴いていたとき、ギターの音、ドラム、金管楽器、弦楽器、コーラス、オルガン、
効果音などに耳をすませていたら、あっという間に曲の終盤にきて、のめり込んでいたのに気が付いた。
これはやはり凄い曲だと思って、買って大正解だったと思った。

今でも、その良さを言葉にして説明できない。
牛が振り向いている印象的なジャケット、不思議な曲名、
ギターやドラムのカッコよさ、カッコよさだけじゃなく、ふんわりとしたギター、
チェロの奏でる、優しいような悲しいような音、
途中に出てくる、不安や恐怖のような、或いは死のような場面と、
すぐ後に来る宇宙なのか、生命の誕生なのかを感じてしまう場面、
そして最後は壮大にコーラスで、何か感動に包まれて終わる。
聴いた後に、小さな事はどうでもよくなるような感覚。

よくこんな音楽を作り上げたと思うし、発売されたと思う。
最近の音楽は、さっぱり面白みがない。これに比べたらお子様だ。

このレコードを買ったのは、昭和の60年代でしたが、今や平成が終わろうというのか。
このアルバムもまた、ずっと世代を超えて残っていく一枚ですね。


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