どんな子供だったのかなあ

　ドアの閉まる瞬間、早足で乗り込んできたオジサン
優先座席に座ったとたん、折りたたみ傘をたたみ始めました　そのたたみ方がすごいんです　折り目をピシリ、ピシリ
ちょっと前まで、びしょびしょに濡れていたはずなのに、そのオジサンの手にかかると、まるで新品のように畳まれてしまいました

　すると、今度はオジサン、少し大きめのカバンの中をごそごそとしたかと思ったら、ビニール袋を出してきました。そうです、新品のように畳まれた折りたたみ傘を、そのビニール袋に入れ、なぜか内ポケットから出された輪ゴムでとめて完了

　いやいや、感心してしまいました
ビニール袋にきれいに入れられた傘は、カバンの中にスルリ。次に出てきたのは経済新聞　ばさばさと広げられるのではなく、当然、オジサンは自分が読む紙面を読みやすい大きさにたたみ、読み始めます。
　私は、次は何が出てくるのか？と楽しみにしましたが、残念ながら新聞でおしまいでした

　それにしても・・・私はふっと思ったんですよねえ。
いったい、このオジサンは、どんな子供だったんだろう？どんな親に育てられたんだろう？興味ありましたねえ・・・

　きっとこのオジサンの会社の机の上は整理整頓され、引き出しの中はきれいになっているんでしょうねえ

　ちょっとだけ「きもっ」と思いながらも、すごいなあ、って感動したものです