まど

細く開いた窓を覗いてみると、そこにはNikonD70Sを前に困惑している女がひとり・・・

往年の輝き  三井家玄関ホール照明

2006-04-26 17:55:21 | Weblog

江戸東京たてもの園にある三井家玄関ホールの照明。

三井と聞くと思い出すことがある。
昔、合併される前、三井銀行というのがあった。
今では銀行をはじめとして有名な企業のロゴに筆文字を使うことはあまりないが、この三井銀行のロゴは、ある有名な書家の手による字を使っていた。
聞くところによると、この字は依頼された書家が半紙にサラサラと書き上げて渡したものだそうだ。
それを、本店の看板から、マッチに至るまで、拡大・縮小して使うのである。
半紙に書いたものを看板に使えるまで拡大してもバランスを保ち、マッチに使えるまで縮小してもつぶれない。
なんという腕だろう。

今もおぼろげに浮かぶのは、黒々と太い、「三井」の文字である。
三井銀行はなくなったが、あの字をもう一度、見たいものだと思う。