LIFE is PHOTO Masa Takahashi

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物語を紡ぐ器 陶芸家・脇山さとみさん

2020年12月27日 | アート

どんなに「自分らしさ」を写真に出そうとしても、

どうしても「撮らされる」時がある。

一瞬の自然の現象であったり、

名の知れた俳優であったり、

芸術作品であったり…。

 

脇山さとみさんの器を久しぶりに購入した。

物語を感じられる脇山さとみさんの作品の大ファンで、

折を見ては購入してきた。

今回もDMに載っていた器に一目惚れし、即決した。

器には松鶴堂の和菓子を載せて撮りたいとの思いだけはあったが、

いざ載せてファインダーをのぞいてみると…。

 

赤、オレンジ、青、黄と、色の名前だけ見ると、

サイケデリックを想像するのに、

実際の器はとてもシックでノスタルジックで

調和が取れている。

 

じっと眺めていると、色と色がその日の料理を楽しみながら、

会話を弾ませているように思えてきた。

器が物語を紡いでいる。

 

少しカメラの角度を変えようが、

ピンをずらそうが、

光の位置を変えようが、

どこからどう撮ろうが、

ファインダーの中には、

脇山さとみさんの作品が静かに穏やかにそこにただ、あった。

 

僕の小さな想像力でどんな工夫をしようにも、

シャッターを押したのは、

器の魅力、

器の独創性、

器のもつ物語だった。

すべて器に撮らされてしまっていた。

 

「さあ、いつでもどこからでも撮ればいい」と、

大いなる母のように器が微笑んでいるようだった。

 


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