世界は写真に溢れている
朝の光に照らされる部屋の中
家の目の前の道路
その先の路地
出会った猫
すれちがったおばちゃん
見上げた電線
仕事で撮影に出掛けた街角
帰りの高速道路の横を流れる街並み
毎日必ずシャッターを切ることを課している訳ではないけれど、出会うものが「ほら、撮ってみろよ」と日々、挑発してくるのだから、仕方がない。
新聞記者だったころから、日々の出会いをその日のうちに記事にする作業を繰り返すうちに身についてしまった習性、なのかもしれない。
昨日は珍しく、誰も僕に「さあ、撮れ」と語りかけて来なかった。
一枚もシャッターを切らなかった日は、かなり久しぶりな気がする。
そんなディスコミュニケーションな日が続くと、徐々にフラストレーションが溜まっていく。爆発寸前になると、朝から晩まで「溢れる写真」の嵐に飲み込まれるような撮影旅行に出掛けたくなる。
来週は年に一度の大型連休なのだ。
写真の海に溺れるような旅の計画を練ろう、と思う。