昨日の試合から一夜明けて、すこしづつ情報も流れてきています。
高橋選手の靴はビスだけでなく、他の部分にも損傷があったのだそうです。そんな中で最後まで滑りきってくれたことを、改めて感謝したい気持ちです。
そして現役続行宣言があった中で、「トップにはいられないかもしれないけど、人生のいい経験になると思って頑張りたい」と言ったのだそう。この言葉の真意は彼のみぞ知るところでしょうが、どんな意味があるんでしょうね。
今シーズンを振り返っても、あまり調子の良いシーズンではありませんでした。ビッグタイトルをとった後、モチベーションの維持には相当苦労していたようにも思います。世界選手権二連覇と公言してはいましたが、言葉によって自分を鼓舞しているように感じました。
演技でも今シーズンのルール改正に対応しきれないまま、終わってしまった感もあります。別に高橋選手を狙っわけではないのでしょうが、今季のルールはかなり不利になったと思えてなりません。あきらかに技術点が伸びませんでした。
もちろん4回転が決まらないことも大きいですが、あまり得意ではないスピンのレベルを取る事が厳しくなり、逆に得意なステップがひとつ減ったことも大きいように感じます。エッジに関しては分かりにくいですが、昨シーズンあたりからエラーをよく取られる様になりました。
今のルールはかなり技術重視になっているように思います。チャン選手や小塚選手のように、全てにバランスよく加点のもらえる選手が有利です。でもこれは、スポーツである以上当然のことです。あとは高橋選手がこのルールにどれだけ対応していけるのか・・・年齢的にもきついとは思いますが頑張って欲しいです。
あと、妄想的に言わせてもらうと、どうも振り付けが詰め込みすぎなんじゃないのかなと。彼が優秀なパフォーマーなので、どうも振り付け師の方々が、その部分に比重を置いて、結果としてジャンプやスピンに負担がかかっているんでは・・・なんて思っております。
逆に、そういう意味ではもう少し、表現や演技の部分の評価が高くてもいいんじゃない?って思ったりもします。今のPCSというのは昔の芸術点とはちがいますが、そういう部分を評価するパーツもあります。そこが、チャン選手や小塚選手に劣る、もしくは同等というのは「う~ん・・・」っていう感じです。
なんだかんだと言ってきましたが、私個人としてもこれからは、少し感覚を変えながら応援していこうと思っています。最初にファンになったきっかけは、もちろん彼の演技であったのですが、いつの間にか彼の成長とともに、「トップにいる高橋選手」が当たり前になって、トップでいることへの要求が強くなっていました。
でも、これからは順位をあまり気にせず、パフォーマーとしてずば抜けた彼の演技を楽しみつつ、応援していきたいと思っています。