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※症例は患者様の同医済み.

東洋医学的応急処置[痛風]

2012-06-26 00:00:01 | 内科(風邪.呼吸器.胃腸.消化器)
梅雨になると汗をかき体の水分不足から起きる病気が増えます。腎結石、膀胱結石、脳梗塞などで、痛風にいたってはビールのおいしい季節なのでさらに増えるはずです。
最近の研究ではプリン体よりもアルコール量が問題視されていてビールはむしろアルコール濃度が低いので高い濃度のアルコール飲料に気を付けるべきと書かれてました。
発作時は、安静と水分補給は大前提です。もちろんアルコールでの水分補給は厳禁です。また刺激物も控えます。肥満の方は食事制限は必須です。ピークは2日目から4日目くらいまでで、それから個人差はありますが徐々に痛みは減ってきます。
 ということでそのピークの激痛を少しでも和らげる応急処置を列記します。 薬物を服用することのできない方はこの方法しかないと思います。

1. 足背動脈を抑える。
じっとしていてもつらいのですが動脈の拍動が、ズキン、ズキンと痛みを増悪させます。 腫れ上がっているほうの足の甲に足背動脈という拍動している動脈があります。足関節の前から足の親指の内側のほうに向かっている血管です。その血管を抑えるのですが足関節付近の一番拍動しているところを軽く抑えます。ツボで言うと「解谿穴」付近です。ずっと抑えておくのも疲れるので、脱脂綿を丸めて拍動部に軽く当て絆創膏を貼って固定させておけばよいと思います。ただし足首全体をゴムで止めたりすると、炎症による代謝産物やリンパ液が滞ってしまうし組織圧も上がるので逆効果となりますので注意してください。

2. 足を心臓より高い位置にする。
炎症が起きているところは浮腫もあり組織圧も高いので立っているだけで重力が働き血液や体液は下に行きさらに炎症局所の内の圧力を上げてしまいます。それを阻止するために足を挙げます。

3. 冷やす。
これは説明不容と思います。

4. チョウジ(丁子)を塗布する。
痛風は熱を発散させることと、痛みを鎮めることが重要です。この二つの効能を兼ね備えた植物性油が、「チョウジ(丁子)」という、フトモモ科の常緑高木です。多くはアフリカ東海岸のザンジバル島,ペンバ島で作られています。
東京理科大学薬学部博士の鈴木先生の研究によると、痛風の熱を取り、痛みを鎮めるということです。
まずチョウジの粉末をワセリンに混ぜます。それを患部の前にあるツボに塗ります。足の親指の爪の両側にある「陰白」か「太都」かと「太敦か「行間」というツボです。
歯医者では歯茎の腫れ痛みに使っているそうです。口の中に入るものだから自然なものがよいのでしょう。

ちなみに、他の効能としては、,腹,肝臓の妙薬と言われてます。痛風の原因に肝臓に蓄積された中性脂肪の尿酸もあるので、発作がない時にも、肝臓の代謝を促進させるということは一石二鳥です。痛風であれば肝臓をあたためろという専門家もおられるし、鍼灸治療では肝臓の裏に治療される鍼灸師もおられます。
 中国では古く鶏舌香とよばれ,後漢の応劭の《漢官儀》には宮中で皇帝と話すときに口臭消しとしてこれを口に含んだとあるそうです。この梅雨時期は胃腸の調子が狂いやすく、漢方では湿邪が原因とされてます。そうなると口臭もでるので、これも一石二鳥です。
また中世アラビアではこれを食べれば老いず白髪にもならないとされているそうです。
香辛料としては、「クローブ」という名前でも出ています。

東洋医学的には「湿熱」としてみますが、鍼灸治療は発作時にはせず、緩解期にストレスの寛和や肝臓や胃腸の調子を整え、予防目的でするものだと思いますが、中には発作時に積極的に治療する先生もおられます。局所に鍼をしたり瀉血したり、足の親指からちょっとだけ血を絞り出したり(刺絡)するそうです。こういうことをする場合は、それなりの器具と経験は必要なのでよく確認することが大切です。
ちなみに、痛風の一般的専門は内科です。痛風は足の親指だけでなく、膝などに出る方もおられアルコールをけっこう飲んだり肥満気味の方で何もしてないのにそこが腫れ上がって熱をもってきたらまず内科を受診してください。

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