SHAンパンでもいかが?

「最終楽章 気分はAdagio」
77歳の一人暮らし。

アルゲリッチとリヒテルの聴きくらべ

2022-12-06 22:29:00 | 日記
今朝は名神高速道路の
西宮インターから吹田までの
大渋滞に引っかかり
大幅遅刻でした。💦 

少し遅くなってしまった
ランチタイムは
お鮨です。
お腹が空いていたので
写真は少ししかありません。





  ✨✨✨✨✨✨

チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番
ド派手な冒頭で、
今では大変な人気曲です。

しかし、作曲当初
チャイコフスキーは、
敬愛してやまない
モスクワ音楽院の院長の
ニコライ•ルービンシュテインに真っ先に弾いて
聴かせたのですが、
思いがけず「演奏不可能」と
酷評され、自分のいう通りに
書きかえなければ演奏しない
と言われてしまいました。

チャイコフスキーは
一音符だって変えるつもり
はなく、
このまま発表すると
答えたので、
親しかった二人の間には
深い溝が生じてしまいます。

チャイコフスキーは
このピアノ協奏曲を
ドイツの大指揮者で
同時に名ピアニストとして
国際的な名声を得ていた
ハンス•フォン•ビューローに
捧げてしまいました。
ビューローは大喜びで
アメリカ演奏旅行でこの曲を
演奏することにしたいと
申し出たのです。
ボストンで初演したのを
皮切りに各地で演奏し
大成功を収めました。

ビューローはこの大成功を
電報で知らせてきましたが、
チャイコフスキーは
その返電を打つお金を
調達するのにも
苦労するほどに
経済的に困っていました。

この曲の大きな特徴は
聴いた瞬間にロシアを
感じるところです。
第1楽章の第2主題には
ウクライナの民謡が使われて
いるのですが、
チャイコフスキーという
名字は、ウクライナの
伝統的な名字である
チャイカが由来なのです。


華やかな独奏ピアノ、
そして親しみやすい旋律、
ロシア人でなければ
書けない旋律が大衆の心を
とらえました。

曲の真価を悟った
ニコライ•ルービンシュテインは潔く自分の非をみとめ、
この曲の普及に力を入れ
1878年のパリの
万国博覧会の際に
他のどんなピアニストよりも
感動的にこの曲を弾くように
なっていたのですが、
第1楽章が終わった時に
ホールに大変な騒ぎが起こり
ました。
パリの聴衆の感動の表現
だったそうです。


チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番
独奏 マルタ•アルゲリッチ
指揮 シャルル•デュトワ
スイス•ロマンド管弦楽団
(34’57’’)




この曲の名盤と呼ばれている
リヒテルとカラヤンの
共演も貼っておきます。