「 ひとりが いちばん きらくで いい。 」 と いつもそう言って
いつもみんなの前では 失敗しないように 格好ばかりを気にしているオオカミが、
ある日 恥ずかしい失態を 格好いいと勘違いされる という 偶然の出来事から
「 子分にしてください! 」 と 数匹のオオカミに懇願され とまどいます。
それから、その場を逃げようとしますが、他のオオカミたちの またまた勝手な勘違いから
あれよあれよという間に 1000匹ものオオカミの王様に 仕立て上げられてしまいます。
たくさんの子分たちが、王様の傍について あれよこれよと 世話を焼きますが……。
やっぱり一人でいることが好きなオオカミは 最後には知恵を使って 逃げ出す作戦を立てました。
さてうまく逃げられたのでしょうか!?
王様にされたオオカミが発する言葉の一言一言を、家来のオオカミたちが 都合のいいように聞き間違えて
ますます子分が増え続けていくのが 何とも滑稽!!
読み聞かせで 子供たちも大笑いしていました。
王様になったら 家来がいて 何でもしてくれる … とっても楽なようで、実は とっても大変!?
やっぱり気楽とはいかないですよね。
お話も どんどんと展開していき テンポ良く進んでいきますので、飽きずに最後まで読める絵本です。
作: きむら ゆういち
絵: 田島 征三
出版社: 偕成社
税込価格: 1,470円
発行日: 2009年03月
■ 内容(「BOOK」データベースより)
みなさんへ
もしも、おうさまになれば、
みんなが いうことを きいてくれるし、
ごちそうだって、いっぱい たべられる。
おうさまって さいこうに らくちんです。
でもね……。
ドジで、てれやで、みえっぱりで、
「ひとりが いちばん きらくで いい」
なぁんて、いってる オオカミが、
うっかり おうさまに なっちゃったら。
どうなのかな?
ほんとに らくちんなのかな?
おうさまって けっこう たいへんなのかも……
権力は得ても、さて自由は?
面白そうです。
人の上に立って、たくさんの人に囲まれて…すごいことかもしれないけれど
ものすごい重圧もあるでしょうし、更に人目を気にしなければならなくなる…。
王様ではないけれど、一人で気ままに気楽に過ごせる自由と、果たしてどちらがいいのでしょうね。
オオカミの背景に人間が重なってみえてきます。
自意識過剰なおおかみさん 疲れますよねえ。
知恵を絞って逃げ出すことを考えるところがおかしいですね。
素直に気持を言えない滑稽さ 絵本って 奥深いですね。
悪者オオカミが多い中、このきむらさんのオオカミ 何か憎めないところを持っています。
この王様オオカミが にげながら てをはらうようにふり 「オレに ついてくるなあー。」と叫んだら、
他のオオカミたちは 「おい、『オレに ついてくるかー』って、てをふってるぜ。」
という具合に、勝手に聞き間違えるんです。
こんな風に、言うこと成すこと すべてを都合良く聞き間違えるオオカミたち。
そうして 王様に仕立て上げられたオオカミは、自分の意に反して どんどん子分が増えていく 笑
絵本は やっぱり楽しいです♪
言葉は慎重に選ばなければならない時期が来たのでしょうが。
つい先日までの小沢一郎氏を揶揄した絵本かなと思って、紹介されたこの記事を拝見したところだったのです。
根本から違っているのでしょうが、そう思いました。
わたしは、四半世紀はとっくに過ぎてしまったむかしに子どもたちに絵本を読むこともなかったな~~と・・・
絵本は子供のもの…と思いがちですが、大人が読んでも ハッとさせられるお話がたくさんあります。
思いっきり 童心に戻って楽しめるものから、大人に向けたメッセージのようなものなど
大人になってから絵本を読むのも なかなか楽しいものです。
子供の頃読んで、記憶に残っている絵本は、やっぱり大人になってから読んでもおもしろいですし
子供の頃には気がつかなかったことに ハッとしたりします。
裕さんのお話・・・なるほど、ふふふ ですね。