シネブログ

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『クローバーフィールド/HAKAISHA』

2009年02月13日 23時32分46秒 | 映画レビュー
原題: CLOVERFIELD
製作年度: 2008年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 85分
監督:マット・リーヴス
製作:
J・J・エイブラムス
ブライアン・バーク
製作総指揮:
ガイ・リーデル
シェリル・クラーク
脚本:ドリュー・ゴダード
撮影:マイケル・ボンヴィレイン
プロダクションデザイン:マーティン・ホイスト
衣装デザイン:エレン・マイロニック
編集:ケヴィン・スティット
出演:
マイケル・スタール=デヴィッド ロブ
マイク・ヴォーゲル ジェイソン
オデット・ユーストマン ベス
ジェシカ・ルーカス リリー
リジー・キャプラン マレーナ
T・J・ミラー ハッド
ベン・フェルドマン
ライザ・ラピラ
クリス・マルケイ
テオ・ロッシ
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
ニューヨーク、マンハッタン。ある夜、仕事で管理職への就任が決まり日本へ栄転となったロブを祝うため、アパートの一室で送別パーティーが開かれていた。ところがそのさなか、外で突然爆音が響き渡る。ロブたちが屋上へ出てみると、街の一部で爆発炎上している凄惨な光景が広がっていた。さらに、間もなくその惨禍は彼らにも及び、一瞬にして街一帯がパニック状態となる。そして、人々はこの事態を引き起こした元凶でおよそ地球上には存在し得ない巨大な怪物を目の当たりにするのだった…。

コメント:
『ミスト』の直後に鑑賞したせいか、街を破壊するクリーチャーの姿が『ミスト』で出現したクリーチャーとかぶってしまって、まるで続編を観ているような気分に晒されてしまった。

実は『クローバーフィールド/HAKAISHA』と『ミスト』は同じ時間軸のお話で、霧から出現する怪物と海から出現する怪物のそれぞれのお話なんだと。そんなどうでもいいことを考えながらの鑑賞。

もちろん実際はそんな共通点はひとつもありません。

いやぁそれにしても本作の映像技術は新しい。まるで自分が当事者となって一緒に何かから逃げている感覚に陥り、少しずつ正体を見せる怪物の姿に恐怖を覚えていく。チラチラとたまに見せる大きな姿が妙な威圧感を放っており、それが手振れカメラによるリアルな見せ方なため大袈裟感をそこまで感じることなく体感できるのだ。

確かにこれを映画館で観ると間違いなくカメラ酔いするだろう。一人また一人と無惨に死んでいく仲間の姿があまりに生々しく、揺れと血がダブルパンチで観客を襲い、救いようのない映像に目を背けずにはいられなく有様。

別にこれは駄目だししているわけではない。

実際、人間が恐怖を感じるときは、この映画のように希望を一点として見ることができず、何かに振り回されながらただ闇雲に行動することしかできないということを見事に表現しているのだ。

『ミスト』とはあまりに対称的で実におもしろい。

98年に公開されたアメリカ版『GODZILLA』も突如未知の怪物が襲ってくるという点では同じなのだが、緊張感やスピード感は本作よりも圧倒的に劣っていたといえる。やはり最初から姿を見せることで恐怖が減り、攻撃の合間が出来ることで緊張感が途切れる。この無駄なものを全て取り払ったのがこの『クローバーフィールド/HAKAISHA』なのだと思う。

85分という短い時間ながら、かなり見応えのある映像を観れたことに感動だ。
過去にありそうでなかった斬新な映画に酔える(いろんな意味で)こと間違いない!