『赤い疑惑』の劇評

2005-07-19 20:51:04 | tatsuya
今日はパートが休みなので、
一気に書いてしまおうってわけじゃないんですけどね(笑)
我が家が購読してるデイリースポーツに先週・先々週と載っていた記事です。

瀬川昌治監督の活動屋ひと筋ってコーナーです。
抜粋して書けばいいんでしょうが、所々はしょろうとは思いますが
うまく編集できないので、そのまんまの文章に近いと思います。


リメイク版『赤い疑惑』。
最終回の放映が終わった。25年前、オリジナル晩の演出に携わった私としては、
当時の記憶が鮮明によみがえって感無量であった。 
まずタイトルバック。なつかしい『ありがとう、あなた』。
千家和也作詞、都倉俊一作曲の「あと、どのくらい、生きられますか・・・・・」
という歌とともにスタッフ、キャストのタイトルが流れる出だしに圧倒された。
     (~中略~)
 続いて山口百恵に代わる新人、石原さとみの登場。
今はもう伝説的なスター山口百恵さんと比較するのはしょせん無理な話だが、
全編を通して彼女なりのヒロイン像を清潔に、しかも懸命に演じ切っている姿勢にすごく好感が持てた。

 山口百恵のクリスタルのような透明な美しさとは違ったかわいらしさのなかに、
良家のお嬢さんの屈託ない素直な感じを自然体で表現できたと思う。
前作で三浦友和が演じた恋人の医学生を若手の演技派、藤原竜也がこれまた好演。

 朝日新聞で、韓流ライターの田代親世さんという方が
「藤原竜也は貴公子然とした清潔感があり、目上の人間にもきちんと対応できる
気骨もある好青年ぶりは、新鮮に思えるほど好ましかった」と、評しておられた。

私も全く同感である。災害の中での出会い、愛、恋人の不治の病、親の反対、
そして異母兄妹の秘密、恋人の死。前回にも述べたが、
あらゆる劇的な要素が次々に襲いかかるおどろおどろとした展開の中で、
恋人石原さとみとの恋を貫くという毅然とした姿には、
50年代の三浦友和を彷彿させる若者のひたむきさがみなぎっていた。
 何より感心させられたのは、テンションの高い芝居の連続なのに、
自身のみずみずしさを絶えずあふれさせている役者としての純度の高さである。
蜷川幸雄氏の厳しい舞台演出をかいくぐって来た修練の成果か、
あるいは天性の才能か、いずれにしても、このしなやかな若手俳優の大成が楽しみである。  
    (~以下略~)
 

なんだか妙に嬉しいですよね。
べた褒めじゃないですか
思うんですが、竜也くんって、ちょっと年配の監督さんにうけが良いですよね?
蜷川さんとか深作欣司監督とか、長谷部浩さんとか小田島雄志さんとかね。

最近の若手バリバリの子達が出る番組には最近出ないでしょ?
年齢からいけば、石垣佑磨くんや小栗旬くんと一緒でしょ?
「○ースをねらえ」とか「○ンジン」にも石垣君は出てたし、
小栗くんも今時の若者の役ばかり出てるじゃないですか。
竜也くんは竜也くんなりのカラーの役がくるってことでしょうけどね・・・

昔は「それが答えだ」とか「L×I×V×E」とかに学生役でよく出てたけど、
最近はもっぱら昔のリメイク版とか大河とかでしょ?
昔の出演作にしても、陰のある少年とか殻に閉じこもった独特の雰囲気の役ばかり。
ま、それはそれでいいんだけどね。

でも、もっとふつ~の等身大の現代の青年役ってのはこないの?
奈留みたいなね。現代を生きる真面目でも不真面目でも、ちょっとワルでもいいからさ。
そんな役も見てみたいよ~

※画像は「赤い疑惑」公式サイト

近代能楽集初体験②

2005-07-19 15:54:52 | tatsuya
この弱法師ですが、竜也くん演じる『俊徳』が最初に登場するシーンは
客席一番左端の通路なんです。そこを杖をつきながらゆっくり登場するんです。
夏木マリさん演じる桜間さんが途中まで迎えに行ってました。

そうなんですよね。今回は2階席でそんなシーンなんて米粒も見えませんでしたとも!
でもでも、ほんとは観てるはずの初日の席が、左の端っこだったんですよ~
先日の健杜と次女の行方不明事件で観れなかったわけですが、
見つかったら戻ってくるしという私の言葉で、一番通路側を空けておいてくれたんですよ。
でも私は戻らず・・・俊徳を左腕に感じることも無く終わりました。
ま、終わった話をいつまでもブチブチ言ってても仕方ない。

しかしま~凄い演技でしたよ。
もう別物が舞台上にいるって感じ。竜也くんなんだけど、竜也くんじゃない。
声もゾクゾクするものがありましたし、ちょっと白石さん入ってきたの?みたいな(笑)
みなさんも仰ってるような『甘えるような声』。可愛いんだけど怖いのよ。
ちょっとスチュワートも居てたりして。
でも今までの経験をフルに生かした演技でしたね。
前回のロミオもハムレットを経て素晴らしい演技だったし、
今回の俊徳もロミオを経ての演技でした。
もう成長著しいとは彼の事でしょうね。
ウィスパーボイスも2階の隅までちゃ~んと聞き取れましたとも。

あとね、身体つきも今までよりも大きくなったイメージがありました。
もう少年の身体じゃないんですよ。がっちりした男性の身体つき。
白いスーツをきちっと着て歩く姿はとてもカッコいいです。
白いスーツ???って最初は思ってたけど、
実物を見るとこれがまた思ってたよりカッコいいんだわ。
それでいて、顔は幼くって髪型も少年のよう。
ま、そこが俊徳のキャラなんでしょうかね。
純真無垢を装っているけど、違うのよ~って。
いや、反対に純真無垢すぎるんかな~?
自分が汚されないように、必死で毒づいてる?

あんまりわかってないのよ。弱法師の話の意味が。
結局どっちが勝ったの?(勝ち負けの問題じゃないんだろうけど

桜間さんの勝ち?
大人たちを自分の言うがままにしてきた俊徳が、
桜間さんの言うことを聞いて、きちんとイスに座ったから?

それとも俊徳の勝ち?
甘えた声で桜間さんを自分の虜にしちゃたの?
『ボクは不思議と誰からも愛されるんだ』

でもそう言いながらも、その姿をどこかで桜間さんが見てて
俊徳を『お座り!待て!』の状態にしてる桜間さんの勝利?
う~ん。わからんわ・・・


カテコで蜷川さんを舞台そでまで走って迎えに行く竜也くんがおちゃめで可愛かった

近代能楽集初体験①

2005-07-19 14:46:56 | tatsuya
やっと観る事が出来ました。
『卒塔婆小町』『弱法師』の二本立て。
今回初めて観るというのになんと2階席
勾配がかなりきついので足元がすくむくらいの高さでした。
っていうか、2階席そのものが初体験だったので、
3階なんじゃないのってくらい高く感じた。

劇場がかなり冷房が効いてて寒いってあちこちに載っていたので
覚悟していったのに、2階席だと天井が近くって照明の熱なのか、
屋根の熱なのかわかりませんが、とにかく熱かったですよ。
そのまんまの打ちっぱなしの天井やったもん。

いつも前置きが長くなるな・・・舞台の感想だった(笑)

『卒塔婆小町』の舞台セットはきれいでしたね~
これぞ蜷川演出って感じで。

ベンチの恋人たちの女性人たちの足の美しさに感動して、
恋人たちの弄り合いに感動(?)して、小町さんの顔のしわに感動した(笑)
あ、小町さんの胸元に見えた赤い下着にも感動したよ(笑)

恋人たちの女性軍、全員男ってのが未だに不思議ですな~
もう足のラインも据わり方も拒み方も、まるっきし女やン
でもあんなに長い時間モゾモゾモミモミしてるのも大変だよね
触るほうも触られるほうも・・・その気になったらどうするよ
正真正銘の男女であの長い時間だとすばちも行ってたけど『セクハラ』だよね(笑)
男性が演じることでいろんな事が解消されるな

観るところがソコだけかいッ?!って言われそう。
でも高橋洋さんの詩人もソツがなく終わり、そんなに感情の起伏もなかったでしょ?
高橋さんは、私の中ではホレイシオなのよね。
ハムレットを温かく見守り続けたあのホレイシオなんですよ。
なので物足りんと言えば物足りんのよ。。。
讓さんの小町さんの存在感が大きすぎたな~身体も(笑)
衣装で普通以上にデカク見えたもんね、小町っちゃん
高橋さんがどちらかと言えば、小型でしょ?(犬か車みたいな表現でスマン)
でもホレイシオは存在感大きかったのよね~

話の感想は・・・イマイチよくわからんかった
いちおう原作も読んだのにさ。