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2011年12月19日(月)酢

2011-12-19 10:57:32 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)
12月19日(月)酢

料理に欠かせない調味料に酢がある。酢の原料は穀物や果物だから、その土地でいちばん手に入り易い原料で作られた多様な酢がある。日本を代表する米酢は名前どおり米が原料、フランス、イタリアなどブドウがたくさん採れる地域ではワインビネガーが主流になる。また米もブドウも獲れないイギリスではモルトビネガーといった具合だ。

酢は世界最古の加工調味料である可能性が高い。初めは人為的に作ったというよりも、古くなった酒が酸っぱくなるように、たまたま酢が得られたのだろうが、古代バビロニアでは紀元前5千年ころには、すでにビネガーが作られていたという。ちなみにワインビネガーは酸っぱいブドウ酒の意味である。日本の酢は6世紀に中国から製法がもたらされた。酢造りは当時の都に近いところで行われ、室町時代には和泉酢がブランド品になる。

江戸時代になってから酢造りの範囲が広まり、紀伊の粉河酢、摂津兵庫酢、山城の伏見酢、尾張の半田酢、駿河の善徳寺酢、相模の中原酢などが有名になり、中でも摂津兵庫の物が高値で売買されたという。これらの酢は米を原料にしたいわゆる米酢であったが、このほかに酒粕から造る「かす酢」、酒から造る「酒酢」も並行して造られていた。

余談であるが鍋料理の具をつけて食べるスダチ・カボス・ダイダイなどの絞り汁を加えた酢を「ポン酢」と言うが、なぜそういう名称になったのか最近まで知らなかった。種を明かせば同様の合わせ酢を指すオランダ語「ポンス」の当て字であった。

大好きな握りずしも酢抜きには考えられない、シメサバも同様である。味噌も醤油も発明される以前からあった酢は、今もなお揺るがぬ存在感を持っている調味料だ。