goo blog サービス終了のお知らせ 

93歳・老大娘の日記

晩年を生きる

藤沢作品その2「義民が駆ける」

2019-07-21 15:33:09 | 読書

 庄内藩に下った幕府の「三方国替え」

理不尽な三方国替えですが、絶対権力者の徳川幕府には逆らえず

領主は受けるしかないと思いましたが、

領民たちは殿さまの一大事、幕府に直訴をと立ち上がった。

農民ですから豊かなはずはなく、まして幕府に楯突くのですから

命がけの決断でした。雪深い庄内から江戸まで関所は通れませんから

雪深い山の中、崖の淵を這うようにいくつもの組が江戸を目指しました。

何人かの犠牲者は出ましたが、転封は免れました。

藩主の善政も書かれています。

財政面でも土地の豪商本間家の力がありました

歴史上農民一揆は数々ありますが、領主の圧政、

生きていけない貧しさ等の背景が殆どでしたから、

庄内のケースは稀有のことのようです。

海坂藩は藤沢周平が描く時代小説の舞台になっていますが、

架空の藩です。藤沢作品今までたくさん読みましたが藤沢周平の

美しい筆致と共に私の中で海坂藩の風景は忘れられません。

鶴岡市に「藤沢周平記念館」ができたばかりのころ

観光協会に問い合わせたり、資料送ってもらったりしましたが

実現できませんでした

とても残念、後悔しています。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする