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la mia dolce vita

おべんきょう・ワイン・パン・お菓子・旅・・・などなど

Ristorante La Barrique TOKYO

2008-02-28 00:36:48 | ristorante (おいしいとこ)

懐かしいような、そして妙に落ち着くような不思議な空間である。

隠れ家的なイタリア料理があるらしい、と聞いてさっそく行ってみた。
入り口がかなり奥まっているので少しわかりにくかったが、
赤い「La Barrique」の看板を目当てにしてようやく玄関にたどり着く。

築60年の純日本家屋を改装して作った店とのことで、
玄関は昭和の頃の家の玄関を思わせる、落ち着いた趣がある。
引き戸を開けて中に入ると、オーナーソムリエ自らが迎えてくれる。
「どうぞ、靴のままで」と言われるが、日本家屋に靴であがるというのは、
ちょっと申し訳ないような、気の引ける思いがする。

洋間のウェイティング・ルームを脇に見て中に入ると、
じゅうたんの敷き詰められた空間に、ゆったりとしつらえた客席が広がる。
以前、住宅として使われていたまま残してある床の間や、
欄間の木彫りなど日本家屋そのままの静かな雰囲気が伝わってくる。

少し時間も遅かったので、すすめられるままにメニューから料理を選べるコースを選ぶ。
ワインは料理に合わせて選びたかったので、数あるイタリアワインの中から、
こちらの希望を述べて適当なワインをいくつか選んでもらう。
いくつかの地方のワインを並べてもらい、それぞれについてかなり詳しく説明していただいて
結局、イタリアの土着品種を使ったという1本を飲むことにした。

メインには、この時期が最後、と言われたエゾ鹿を頼んでみた。
ジビエの時期はかなり過ぎてしまったのでどうか・・・と思ったが、
しっかりと野性味の残る「濃い」味わいに大満足。
また、店から出してもらった、鹿から作ったというコンソメが絶品!
再度、いただきにあがりたいと思った次第である。

イタリア・トリノの一つ星リストランテ「La Ristorante」で働いていたオーナーシェフが
実家を改装して4ヶ月前にオープンしたという
この「Ristorante La Barrique TOKYO」。
2階には個室もあるということなので、落ち着いた雰囲気でゆっくりと食事をしたい日に
ぜひまた訪れてみたい1軒である。

ちなみにアップした写真は前菜のマグロ。
南イタリアで取れるガルム(魚醤)をソースに使っているということで
興味を覚えて撮った一枚。

Ristorante La Barrique TOKYO
文京区水道2-12-2
03-3943-4928
11:30-13:30(L.O.)
18:00-22:00(L.O.)
定休日:水曜日

料理も絵も楽しめる一つ星フレンチ

2008-02-18 01:47:34 | ristorante (おいしいとこ)
「東京ミシュラン」が発売されて以来、星のついたレストランには予約が殺到しているという。
星の数やそのレストランについては論議が分かれるところだけれど、
今まで知らなかったおいしいレストランに、この本を通して出会えるのは素直に嬉しい。

今回訪れたのは、駒場東大前にある一つ星レストラン「ミラヴィル」。
時期はずれてしまったものの、ジビエがおいしいフレンチレストランということで、
クラッシックな「濃い」お料理を期待して予約を入れた。

駅からのアクセスがあまり良くないということで渋谷からタクシーでお店へ。
駒沢・淡島通りの松見坂交差点近くにあるこじんまりしたお店に着くと、
予約よりまだかなり早く、お店の準備もまだ出来ていないようだったので、
近くのお店などをまわって時間をつぶす。

はじめはお店など何もないのでは、と思っていたが、
歩いてみると、可愛い焼き菓子がたくさん並んだ「ル・シャン・ド・ピエール」の駒場店や
アンティークの家具屋などが並んでいてかなり楽しい。

「ル・シャン・ド・ピエール」にはサロン・ド・テもあり、
並んでいる「松見坂のまつぼっくり」(シュークリーム)がとても美味しそうだったのだけれど、
さすがにディナー前なのであきらめて、焼き菓子を買って「ミラヴィル」に戻る。

その頃にはすでに他の予約客もお店に入り始めていて、こちらもあわてて入店。

お店自体は小さく、スペース的にも他の席と離れていないちょっと狭い雰囲気だけれど、
全体的に白いシンプルな色調でまとめられた店内で、テーブルや食器、カトラリーなども上品なセレクション。
壁にはシェフ自身が描いたという絵がいくつか飾られていて、なかなかいい雰囲気のお店。

事前にメニューを決めていなかったので、サービスの男性にいろいろ聞きながらコースを選択。
ワインは、グランヴァンなどではなく、できるだけリーズナブルなものを選んで置いていますとのこと。
グラスワインなどもそれほど種類を設けていないので、もしご希望であれば持ち込みもお受けします、
とはうれしい限り。

さて期待の料理は、思っていた通りのクラッシックな重厚さと、
新鮮な野菜や果物などをふんだんに使った新しさが融合した
目も味覚も楽しめるお皿が並ぶ。

今回は前菜の「雉のハム仕立て」や、写真にあるメインの「和牛尾肉と豚足、フォワグラのアンクルート(パイ包み)」など、
他のお店ではなかなかお目にかかれないような料理に出会えてかなり満足。

お値段もアミューズからオードブル2品、魚&肉のメインにチーズ、デザート、コーヒー(あるいはハーブティー)に
プティフールまで入れて7,350円であれば、これはかなりリーズナブルと言えるだろう。

しかし聞いてみるとランチは更に「お得」なメニュー設定で、昼間はかなり人気が高いとのこと。

ぜひ次回は昼間のランチに伺ってみたいものである。


Miravile
目黒区駒場1-6-9 片桐ビル1F
03-5738-0418
12:00-15:00 18:00-23:00
水休

春の京料理

2006-05-02 18:28:43 | ristorante (おいしいとこ)
なかなか勉強モードに入らないうちにゴールデンウィークになってしまったので、ここはあきらめてリラックスを決め込む。連休明けのスパートに向けて、体力気力ともに充実させたいものである。

先月、所用であわただしく京都を訪れた際、思い立って「菊乃井」を訪れてみた。
考えてみれば、まだここのお料理をいただいたことがない。桜には少し遅かったけれど、昼に表向きの座敷が取れたので、少し優雅なお昼を味わいに行く。

桜は盛りを過ぎていたが、ところどころに咲くしだれや八重はまだまだ見ごろ。
入り口あたりはガイドを連れた外国人の観光客で多少騒がしかったけれど、部屋に入ってしまうと静かな雰囲気を味わえ、お料理も値段にしては見栄えのする、春の素材をふんだんに使ったもので、思っていた以上に満足のいく内容だった。

まだ昼間というのに、他の部屋からは観光客が呼んだらしい三味の音なども響いてくる。少しの時間を見つけて来てみたが、ゆっくりと楽しめた京都でのひと時だった。