甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

車窓から羊蹄山、ひだりみぎ

2023年11月07日 09時04分12秒 | きたぐにへの旅

 10/22・日曜日、くもり 小樽から余市、倶知安、長万部という函館本線、通称「山線」の移動をしました。一番の楽しみは羊蹄山に出会うということでした。

 一度、かすかに見たような感覚はありますが、あまりに遠くて、実体がない感じでもありました。それは、伊勢の二見が浦から冬に富士山が夜明けの空の下に浮かぶというのと同じで、確かにそれは富士山なんだけど、富士山と一緒の連帯感なんてないのです。

 いや、山に連帯感を持つなんて、それはおかしいので、ただの気分的な問題です。山は、一番いいのは登るということです。それでも山は自分のものにはならないし、永遠に自分とは違うものなんだけど、それでも人間としては一体化したい願望が生まれるから、何度もチャレンジするし、いろんな形で親しもうとする。絵に描いたり、写真を撮ったり、俳句などひねってみたり、日記に記録したり、いろいろ工夫するでしょう。

 でも、山はそういう人の思い入れなんか関係ないから、そこにあるままになっているはずです。それがまた人の気持ちをかきたてるんでしょうか。


 私は羊蹄山に近づきたかったのです。できれば、登ってみたかったけれど、それには計画も準備も必要でした。行き当たりばったりの私には、今回はできていなかったし、函館本線に乗ってみる、それがメインでしたので、登ることは次の機会にやりたいと思います。


 さて、倶知安を12:35分発の長万部行きに乗り込みました。そこしか空いてなかった。すでに羊蹄山はてっぺんが見えていないのは知っていました。倶知安の街並みから何度か見上げて、写真も撮りました。でも、町の上に立つお山の姿で、できれば大地からすっくと立つ姿を見てみたかったけれど、そんなに変わり映えはしません。車内からでも移り変わる姿は見ることはできていました。

 長万部まで、大きな町はなく、ずっと森と川と山の風景が続いていきます。

 今年は、夏に東北本線の旅をしました。今はいわて銀河鉄道、青い森鉄道という2つの会社に分割された線路を、ずっと普通電車に乗って、一つずつ止まって流れる風景をかみしめましたけど、あれと同じで、そんなに変わらないけれども、少しずつ変化する、かつて大自然のありのままだった森の中を、旅することができました。

 長万部までは一時間半くらいかけて、14:11に到着することになりましたが、この移動時間が今回の私の旅のピークだったのだと思われます。

 何も考えないで、少しずつ降りていく人々を見送り、たまに乗って来る人がいたり、晩秋の風景の中をたどるものでした。外はそれなりに寒かったけれど、車内は何とも言えないぬるさがあって、真冬の厳しさの手前の、ゆっくりした時間の中を流れる風景とともに過ごしていました。

 だから、長万部に着いた後の味気なさと言ったら! 長万部は、噴火湾沿いの、みんなが通過していく町のようですが、家はあってもすべて閉ざされていて、人の気配はなくて、名物のかにめしのお店はありましたけど、ここにたどりつくまでの豊かな森とは隔絶されたところにありました。


 ずっと右側に見えていた羊蹄山が私の座っている左側に顔を見せてくれた時、その一瞬を撮らせてもらったけれど、もうこれが最後のチャンスで、あとはどんどん遠ざかるだけでした。

1 晩秋の羊蹄山の上に雲

2 黄葉の函館本線山越えて
(乗ってる間に日本海側から太平洋側に行ってしまった)

3 晩秋の森に住む人たちと鉄道

4 冬近く鉄道の単線はつづく



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