
雪景色と鉄道の写真を撮りたいと思っていました。結局、希望はかなわず、奈良県境を越えて、御杖村の姫石(ひめし)の湯、というところに行き、お風呂に入り、露天風呂に入っているとき、少しだけ雪も降ってきて、それらしい気分を味わい、それで帰ってきただけでした。
名松線の風景は切り取れなくて、いい場所で構えてたいけれど、あまりに寒いし、気力もなくて、お風呂上がりだから、風邪をひくといけないし、さっさと帰っただけでした。
露天風呂で雪を見る、なんてぜいたくなことをしたんだろう。そこにお酒でもあれば、いや、少しだけ酔って入る温泉というのは、これまたぜいたくなことですけど、クルマの運転があるし、一人旅だし、とてもそんなことはできませんでした。
1 雪見風呂てのひらに痛点を開く
2 枯木立夜のとばりを差し招き
3 気泡風呂タコ入道は涼やかに
わけのわからん五七五しか作れませんね。とにかく、お客はおらず、雪はハラハラと落ち、手のひらにのせると、ツーッと冷たかったんでした。

三重県にもどってくると、山の重なりが見えて、たいして高い山があるわけではないけれど、そのささやかな重なりの向こうに私の家もあり、生活の場所もあり、雪もちらつき、何とも言えない感じでした。
4 県境に除雪の塊下り坂
5 境目は坂の途上に雪ハラリ

南から見た大洞山。2こぶあるから大洞山なのに、南から見上げているので、雄岳が見えません。でも、こんな山らしい形もいいかもしれない。

そして、夕方の伊勢奥津駅にたどり着くと、小さな子どもさんが2人とそのお母さんが2人。仲良しお母さんなのか、どうしてこんな夕暮れにドライブしているのか、どうしてエンジンはかけっぱなしなのか……。
それにしても、どうしてこんな山奥の駅で二人の子どもさんたちを遊ばせているのか。あまりよくはわからないけれど、私は写真だけは撮ろうと、子どもたちには無関心で、スイスイ動き回っておりました。

やがて、一両だけの車両は出ていくはずなのだけれど、私は寒かったせいか、出ていく姿も撮らず、やりすごしてしまいます。
6 オタクでも湯冷め恐ろしすぐ帰る
7 客はなし雪音もなく山焼ける
何だか中途半端なお出かけですね。温泉も、鉄道写真も、元気がありません。夕日も雪景色も撮れなかったのか。ザンネンだなあ。
8 折角の週末五輪はかまびすし