甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

御神木の花粉、有り難いやら悲しいやら

2023年03月02日 21時08分50秒 | 大和路を歩く

 何日か前、大阪の実家に行っておりました。1ヶ月ぶりくらいです。光はあふれていましたけど、うちの実家はあいかわらず寒くて、あまりよく眠れませんでした。まあ、最近はスヤスヤと朝まで眠るということはないのだから、どこでも同じです。朝までぶっ通しで寝るなんて、もうできません。

 その帰り道すなおに家に直行すればいいのに、いつもの変てこなクセで、天理ICでおりて、南をめざし、どこかそうめんを食べさせてくれるところ、というか、何度か行ったこともある池利さんのお店に入ろうと思ってたら、そのまま通り越してしまい、だったら、大神神社にお参りしてみようと、大鳥居の下にクルマを止めて、すたこら参道を歩いてみました。いいお天気だったから、クルマは冷房をつけなきゃいけないくらいでした。

 朝は暖房、昼は冷房、この時期はそういうチグハグなことがありますね。この時は何も感じていませんでした。お昼時だけど、適当なお店がない、というのか、一人で入る勇気もありませんでした。

 かくして、拝殿の前まで着いてしまい、小銭を全部使ってお祈りして、その向かって右側にウサギさんがいるのを発見します。


 江戸時代くらいから、このお社の中でみんなに触られるウサギさんがあったそうで、今年はたまたまウサギ年で、みなさん消毒してはウサギさんに触っておられました。

 私は、頭も悪いし、腰も痛いし、膝も弱い。目も老眼だ。それはもうあちらこちら触りまくらねばなりませんけど、ウサギさんにはお願いもせず、遠くから眺めるだけにしました。妙に消極的で、コロナの流れの中で、昔風の触れるお祈りはできなくなっていました。……まあ、面倒だったのかもしれない。そんなわざとらしく、触る前と触った後の二回も消毒するなんて、めんどくさくって、ウサギさんにも失礼な気がしていました。

 このウサギさんの前に御神木の杉がありました。御神木に祈りをささげる女の人もいました。それは積極的で、いろんなところに神様を感じる伝統的な日本の祈りのスタイルでした。そういうのだったらできるかな。この女の人の後にお祈りしようかなと思った直後、御神木の後ろから煙が出ているのが見えました。

 あれ、そんなところで火を焚いているのか、と一瞬思いました。でも、火がないのは知っています。ということは、光の中で揺らめいているのは、御神木のスギ花粉であると気づいたのです。

 それを見て、すぐに反応はしなかったけれど、私はすでに花粉を浴びていたようです。あわててクルマに戻ろうとしましたが、何もかも目に入らず、必死になって戻り着いたら、もう鼻グズになっていました。

 神様のお告げにより、めでたく今年、42回目の花粉症のシーズンに突入することができました。華々しいカムバックです。年々反応は鈍くなってきたと思っていたのに、この御神木花粉を浴びてからというもの、もう普通の人間ではなくなりました。

 すべてが面倒で、何も考えたくないし、刹那的だし、すべてがおもしろくなくなりました。何も面白いことがなくなったというべきでしょうか。何もかもがイヤでたまりません。お風呂に入ったら、少しだけ人ごこちが味わえますが、お風呂から出たら、何もかもがカラカラです。

 ああ、こんなになってしまった。神様は、私みたいな人間にも丁寧に試練を与えてくださる。私はヒーヒー言いながらこの試練に耐えるだけです。強くもならないし、ただ苦しんでいるだけです。克服できなくて負け続けるけど、知らない間にシーズンは終わります。まあ、今から2ヶ月、慣れたものですから、耐えようと思います。悲しいけれど。でも、ありがたいと思わなくちゃ!

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