「火」は、ほのおの象形でした。よくぞあの形のないものを瞬間的にとらえましたね。天才的な目を持った人たちと長い歴史の中で、ほのおは「火」という形を与えられました。人間にとって「火」は、どうしても欲しいものでした。自分自身では簡単にほのおが作れないのに、自然は思うがままに火を起こしていた。
日本には火を吐く山がありましたけど、中国にはあったかな? 燃えるような砂漠の山はあっただろうけど、火山を誰か探検家でも見て話しをしたんでしょうか。中国の人に火山のイメージを聞いてみたくなりますね。
さて、「火」と「火」が重なると、「炎」になりました。面白いです。だったら、
1「火」と「丁(テイ・あかいの意味)」を組み合わせると、「灯」(ともしび)になります。火によって赤くなるから「ともしび」まさにその通り。「燈」は旧字体ですね。でも、まだ使われてたりするかもしれない。「燈明」「燈台」などがあります。
2「火」と「久(キュウ・咎めるの意味)」を組み合わせると、「灸」になります。おきゅうでした。
(お灸のふるさと、伊吹山です! 最近、初冠雪したらしいです!)
3「火」と「巛(セン・川と同意で使われています)」は、水のわざわいと火のわざわいで、「災(サイ・わざわい)」になりました。火と水の災害、これらは人にとって怖いものの一つで、どうにもできないもののうちの一つだったでしょう。
4「火」と「勺」(シャク・まっかの意味)だと、「灼熱(しゃくねつ)」の「灼」になりますね。でも、あまり使われてないかも。
5「火」と「肉」(このニクは、横になった月です)だと、「炙」(あぶる)になります。イマイチな漢字ですけど、「人口に膾炙(じんこうにかいしゃ)」(なますと焼肉で、皆様おなじみという意味になりましたね)で使われているくらいかな。
6「火」と「欠(本来は「吹」で、火を吹いて起こすということでしょう)」は、「炊」(スイ・たく・かしぐ)でした。確かに、私たちは生で食べるよりも煮炊きして食べた方が生活が豊かになる、というのをずっと実践してきたわけですね。たいしたもんだ。
7「火」と「少(ショウ・すくいとる)」だったら、「炒」(ショウ・いためる)になります。「チャーハン(炒飯)」でしか見ることないかな? 「炒(チャオ)」するというCMを昔見たことがあった記憶がありますが、中国語的でしたね。
8「火」と「尭[堯](めぐらす・猟をするのに野火をたきめぐらす)」で、こちらは料理ではなくて、アウトドアの炎でしたか。そして、「焼」(シヨウ)が生まれたそうです。
9「火」と「戸(盧・はこの意味)」が組み合わさると、ほのおのはこ・入れ物の「炉」(ロ)になります。旧字体は「爐」なんだそうです。これは全く見たこともないですね。
10「火」と「田」は、「畑」ですけど、これは国字だそうで、日本オリジナルの漢字だったんですね。確かに、乾燥した田んぼだから「火」と組み合わせた。中国の人は、みんな「田と農地」なんだけど、日本だけこだわりの「畑」だったのかぁ。
少し勉強したので、それをそのまま書いてみました。すぐに忘れてしまうだろうな。
それにしても、「灬」は「れっか・れんが」というはずなのに、それでは出てこなくて、「か」で出てくるなんて、不思議なところに収納されているみたいです。またいつか、勉強したら載せてみます。