自転車ただいま冬眠中

ドラゴンランス、ドラゴンランス。

ドラゴンランスという小説の(とりあえずの)最終巻が出たので買いました。これは自分の所持している唯一の小説です。ページ数が671ページもあって辞書並の厚さになっています。価格も3000円と、とても小説とは思えないほど高いですね。でも昔から買ってきたシリーズだし買わないわけにはいきません。

いまは、上野駅の本屋なんかではレジ前の一等地にライトノベルという名でゲーム小説の末裔みたいなものが並ぶようになっていますが、ゲーム小説の先駆けといえばlこのドラゴンランスがその一つに上げられると思います。

これはアメリカの小説で、名前の通り主人公パーティがドラゴンと戦う(戦わないというべきか)内容ですが、ストーリーが娯楽性に富んでいて出てくるキャラも、髭面ハーフエルフとか、ろくに呪文もとなえられない魔法使いとか、無邪気な盗賊とか、まったく融通の利かない自称騎士とか、ボケた神様とか、相当個性があります。

ワタクシが初めてドラゴンランスを知ったのは今は亡きBASICマガジンファンタジー通信の書評のコーナーだったでしょうか(いや、Loginだったかな?)。そのときからほぼリアルタイムでシリーズ最新巻を買ってきたわけですが、20年ほど経ってようやくこのシリーズとさよならというわけです。

ドラゴンランスは、まず文庫版が20年くらい前に刊行されて、”ドラゴンランス戦記”シリーズ6巻と、最初から計画されていたらしい続編の”ドラゴンランス伝説”シリーズ6巻で、見事完結しています。素直にここで終わっていれば単純だったのですが、海の向こうでは相当人気が高いらしく、その後も作者以外の執筆者がそれぞれ続編を書いたりして、そのうち作者自体も短編を発表したりして、それがまとまってきて、外伝集が出たりしました。

この外伝集も日本で翻訳刊行されましたが、正直、作者以外の話はあまり面白くもなく、実際、刊行自体も途中で終わってしまいました。本国では、作者による、外伝をまとめて継ぎ足したような”セカンドジェネレーション/夏の炎の竜”シリーズ、更にそれの後の話で、本当の最終シリーズとする”魂の戦争”シリーズも出たのですが、日本で翻訳発売されることはありませんでした。

それから10年くらい経ってか、世は、ハリーポッターロードオブザリングのおかげで(ワタクシはどちらも読んだこと無いが…)ファンタジー小説が流行するような空気が垣間見られたところで、このドラゴンランスシリーズも出版社を変えて再出版されたわけです。未翻訳のシリーズも出すということで非常に喜ばしいことであったのですが、イマイチマーケティングのまずさもあってか(米国での解説付き版の刊行を待つために日本での出版順が伝説シリーズよりセカンドジェネレーションが先になったり、いきなりハードカバーで出したり、その後にやたら少部数高価格になったり、公式ホームページの管理人が全然やる気なかったり)今回の最終巻までずいぶん時間がかかりましたね。まあ、ちゃんと出てくれただけありがたいです。


少しあざといコピーの帯。魂の戦争シリーズは第1部は250ページくらいで3巻構成でイラストもアメリカの本のものを使っていますが、第2部からいきなり600ページ超えでイラストも日本人と一貫性が無いのには参ります。本当に本当に本当に出たこと自体うれしいことなのですが、もうちょっと何とか企画できなかったものかとも思えます。


右から、戦記シリーズ第1巻、魂の戦争シリーズ第1部第1巻、魂の戦争シリーズ第3部全1巻、一般的なジャンプ系コミックでの大きさ比較。うーん、コミックに比べでかい。それはいいのですが、体裁がぜんぜん違うので収まりが悪い。ちなみにワタクシは文庫である富士見書房版も全巻(ゲームブックを除く)持っていましたが、今回の再刊行を知って全部処分してしまいました。ちょっとはやまった。
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