大学2年は、音もなく始まった。
春先の陽気な象徴の桜の花が見事に咲き誇ったのは一瞬の事で、新鮮な気持ちはすぐにその風に散っていった。
そんなある日の講義前の講義室でのこと。
何とはなしにスマートフォンをいじっていた私の隣に気配を感じたので、見てみると、彼氏・彼女の関係なのだろうか、2人組が座った。
(へー、いいもんだな)
彼女なんて存在は縁はないので羨ましいことこの上なかった。それにお似合いて雰囲気だった。
(あの漫画の二人もこんな雰囲気なんだろうな)
いつかに読んだ恋愛漫画を私は思い出していた。
(しかし、彼氏なんか“KUKKIE”に似てるな)
他人の空似なんて良くある話である。
似ている顔がある――と言うことはどこにでもいる様な人なんだろう、素の姿は、と思っていた私だったが、彼女との会話する“KUKKIE”似の彼氏の声を聞いていると、あの日のライブのMCで喋っていた声にそっくりだった。
「“KUKKIE”?」
私はいつしかその疑問を声にしてまっていた。
「えっ?」
私の声に反応したのは彼女側だった。
「何に?どうしたの?」
“KUKKIE”似の彼氏が彼女に訊いていた。
「もう1つの顔を知ってる人が居るみたいよ。そこに」
どうする?と彼女はイタズラっぽく笑った時、講義が始まった。
春先の陽気な象徴の桜の花が見事に咲き誇ったのは一瞬の事で、新鮮な気持ちはすぐにその風に散っていった。
そんなある日の講義前の講義室でのこと。
何とはなしにスマートフォンをいじっていた私の隣に気配を感じたので、見てみると、彼氏・彼女の関係なのだろうか、2人組が座った。
(へー、いいもんだな)
彼女なんて存在は縁はないので羨ましいことこの上なかった。それにお似合いて雰囲気だった。
(あの漫画の二人もこんな雰囲気なんだろうな)
いつかに読んだ恋愛漫画を私は思い出していた。
(しかし、彼氏なんか“KUKKIE”に似てるな)
他人の空似なんて良くある話である。
似ている顔がある――と言うことはどこにでもいる様な人なんだろう、素の姿は、と思っていた私だったが、彼女との会話する“KUKKIE”似の彼氏の声を聞いていると、あの日のライブのMCで喋っていた声にそっくりだった。
「“KUKKIE”?」
私はいつしかその疑問を声にしてまっていた。
「えっ?」
私の声に反応したのは彼女側だった。
「何に?どうしたの?」
“KUKKIE”似の彼氏が彼女に訊いていた。
「もう1つの顔を知ってる人が居るみたいよ。そこに」
どうする?と彼女はイタズラっぽく笑った時、講義が始まった。
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