涼風鈴子「はい、はよーざいますー、涼風鈴子どすー。“Morning on”どすー」
東町同心海芝浦偽左衛門「これは、これは、涼風様」
涼風鈴子「なんでえ、侍。何しに来た?」
海芝浦偽左衛門「かかあとババアと国道から、身をひそめに」
涼風鈴子「絶句汗。師走時だというのに、逃亡かい。まちかたも大変だなあ」
海芝浦偽左衛門「で、なんだ、占屋は、いないのか?」
涼風鈴子「占屋?ああ、今日は、ネタ切れ休みだな」
海芝浦偽左衛門「ひどい話だなあ」
涼風鈴子「占屋なくとも、やおい萬屋が、あるではないか?」
海芝浦偽左衛門「それが、そうでもねえんだわ。で、偽の講談の疑いでな、涼風様を――」
涼風鈴子は、足元スイッチで、海芝浦偽左衛門の居る床を抜いた。
涼風鈴子「はい。侍を送った所で、以上、“Morning on”でした」