黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

やなりいなり

2011年08月21日 | 本のページ
評価・☆☆☆

原作 畠中恵

人気シリーズ、しゃばけも10周年の本作刊行となった。最初は推理物として出発した本シリーズなのだが、最近は世話物の要素が大きくなり、私としてはクォリティに満足出来なくて、実は買わずに図書館で借りて済ませていた。
ただ。今回は10周年とのことで、特別なオマケがついていたので、それに負けて購入と相成った。
全巻までで兄の松ノ助は婿入り、隣家の親友は他の菓子屋に修行のための奉公…と、登場人物を絞る方向にある本作、今回は短編においても主人公を若旦那一人に絞ってきているようだ。
今回もするすると読める楽しい読み物に仕上がっている。「こいしくて」と「あましょう」は殊に切なくていい。ただ、大傑作と呼べる逸品もない。しかしながら、今回は百珍本からえりすぐった、現代でもお勧めの料理のレシピが載っているので、料理好きの方はご参考にどうぞ。


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