著者:有川浩
評価:☆☆☆
題名が「植物図鑑」といっても、植物の事を解説しているわけではない。レッキとした作家さんが書く本なのだから、当然ながらそういう名前の小説であるだけだ。とあるそこそこ田舎っぽい町に暮らす家事は苦手な一人暮らしの独身女性と、野草類にはめっぽう詳しく料理好きな彼とのお話。そう、ベッタベタの恋愛小説だ。それぞれの章ごとに野草とその料理の仕方がついている。目新しさといったらそれくらいか。
しかし、この前に読んだ「ストーリー・セラー」よりはこちらの方が私は好きである。単純にこちらの方が出来が良い、という事なのだろうか。段々深みにはまっていく過程も好きだし、同僚氏の本気度もちゃんと感じられるのも好ましい。こんなベッタベタでご都合主義の話なんて有り得ないとお思いの方も多かろうとは思うが、物語は現実っぽくある必要は必ずしも無い。しかしながら、派遣社員がこんなにも増えてしまっている今、この手のラブものも限界なのかな、とは思ったりもする。若い世代にほんわかした恋愛をする金銭的、精神的な余裕はないかもしれない。
私自身は気持ちよく楽しめたので評価は及第点の☆三つ。
評価:☆☆☆
題名が「植物図鑑」といっても、植物の事を解説しているわけではない。レッキとした作家さんが書く本なのだから、当然ながらそういう名前の小説であるだけだ。とあるそこそこ田舎っぽい町に暮らす家事は苦手な一人暮らしの独身女性と、野草類にはめっぽう詳しく料理好きな彼とのお話。そう、ベッタベタの恋愛小説だ。それぞれの章ごとに野草とその料理の仕方がついている。目新しさといったらそれくらいか。
しかし、この前に読んだ「ストーリー・セラー」よりはこちらの方が私は好きである。単純にこちらの方が出来が良い、という事なのだろうか。段々深みにはまっていく過程も好きだし、同僚氏の本気度もちゃんと感じられるのも好ましい。こんなベッタベタでご都合主義の話なんて有り得ないとお思いの方も多かろうとは思うが、物語は現実っぽくある必要は必ずしも無い。しかしながら、派遣社員がこんなにも増えてしまっている今、この手のラブものも限界なのかな、とは思ったりもする。若い世代にほんわかした恋愛をする金銭的、精神的な余裕はないかもしれない。
私自身は気持ちよく楽しめたので評価は及第点の☆三つ。