暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

大人

2021年07月26日 | 古民家
 ハンコをパタリと押して・・・なんだか鼻息が荒くなり、してやったりと思が先か・・・
シトシトと後悔が頭を揺らして・・・情けない顔になっているのか・・・。

冷たい川から上がって・・・転がる大きな石伝いに歩けば・・・
可愛いスタンプの足跡が・・・プカプカと並んで・・・
両手両足・・・四つん這いになって歩けば・・・
小さな手と足のハンコが並んでいる・・・。

大人になる条件は星野の数ほどあるけれど・・・
自分のハンコを持つ意味が・・・ドスリと心に落ちた時があり・・・
なんだか大人な気分で、大きな大人を相手に大人のハンコを使ったりして・・・
ハンコ文化ももうすぐ薄くなるみたいですが・・・
土蔵の中から出て来た古い掛け軸や・・・何事か歴史を変えるほどの書物の下には・・・
パチリと押された印が目立ち・・・
書かれた言葉や絵に・・・大きな力はあっても・・・
バランスよく締めの名前や印を残す事に・・・とても大きな存在感を感じます・・・。
兄弟が多く・・・長男以外は家を出て、仕事も家も自分で手にする社会は・・・
幼い頃から・・・否が応でも大人にまざり、かしこくならなければいけない・・・
そこには、暮らしの中で生まれる、責任や・やさしさ・・・
社会に出ての・・・強さやずるさが生まれて行きます・・・。
暮らしの中で、毎日からだを動かさなければいけない・・・古民家の暮らしは・・・
普通とは違う景色を見る事が出来るのかも・・・。
自然の中で覚えた強さは・・・人も暮らしも強くなるんだと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミケとタロウ

2021年07月25日 | 古民家
 そんなに見つめられると恥ずかしいほどに・・・みんながこちらを見ている・・・。
8月にもなれば、大きな顔に満面の笑顔が広がるのを楽しみに・・・
すぐ横を通り過ぎる子供達や・・・散歩人・・・。
黄色を縁取る緑は、まるでまつげみたいに・・・
人の心を覗き見ている、大きな目玉にも見えて来る・・・。
背丈ほどにも成長する生命力あふれる姿には・・・
夏の楽しみと元気を、人の心に与えてくれているようです・・・。

昼のさ中は、うっとおしいほどに暑くても・・・
ヒグラシが鳴く頃は、サラサラと風が体を癒して・・・
川に公園・・・ちょいとそこまで夕涼みに・・・
なんて、粋な暮らしが・・・かっこよく思えたもので・・・

自然の力から遠ざかるほど・・・日々の暮らしにしわ寄せがきている・・・
締め付けるほど心地よい空調の暮らしに・・・ますます自然の感覚は失われ・・・
寒い暑いから逃げる住まい作りになってしまいました・・・。
猫や犬が時間ごとに、居場所を変えてまどろんでいる・・・
一番やさしい場所を知っている同居人・・・
ミケかタロウに・・・住まい造りのアドバイスを受けてみても良いのかも知れません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見えなくなる

2021年07月24日 | 古民家
 廻りの山に川・・・海からの頂きもので、鉄を造ったり・・・
ゴムを造ったり・・・プラスチックを造ったり・・・
上手く素材を組み合わせて、自然の世界が生み出せないモノをこしらえます・・・。
でも、何で出来ているのか解っているのに・・・
木材を造る事は出来なくて・・・石を造る事も上手には出来ません・・・。

長い時間を掛けて地球が生み出して来た自然は・・・
人が手を出してはいけない場所があるような気がして・・・
似せたモノは探せても・・・見えない所に、境界線はあるみたい・・・。

ムチムチした土は、こねてまとめて火を入れて・・・
稲藁や葦・・・麦藁は、おひさまが程よく乾かして・・・
大きく育った木は・・・育った力を生かして適材適所に・・・
自然には生まれてこないモノで囲まれた暮らしは、どこかで境界線を越えているのかも・・・
自然から見つけた小さな可能性を・・・人が大きく育て・・・
多くの人の助けにもなっているのですが・・・・・・
大きな力に、小さな力をうやまいながら・・・暮らしを残す伝統が引き継がれなくなって・・・
見えているようで見えなくなってしまったような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

切る

2021年07月23日 | 古民家
 風を切る・・・
校庭を走り廻っても、少し伸ばし過ぎた髪がバタバタ揺れる・・・
自転車で立ちこぎをして・・・顔を引きつらせながら坂道を下っても・・・
怖さと、洋服が慌てふためくだけで・・・
車から顔を出して、大きく開けた口が・・・あわwww・・・
少しは風を切る事が出来ただろうか・・・。

肩で風を切って歩く・・・あんまりイメージ良くない感じでは無くて・・・
風を切って走る・・・なんだか爽やかな感じが良い・・・
ヨットは、自然の力を利用して風を切っているような気がして・・・
少し気分は良さそうで・・・初めて風を頼りの帆船に乗った人は・・・
風を切って世界に出掛ける時・・・爽やかに感じただろうか・・・。

便利な電動の機械を使わないと、住まい造りが出来ないのは・・・
余計な人件費と・・・時間の掛かる施工を、今更やる必要が無いから・・・
実験や、検証する為に、当時の構法そのまま再現する場面はあっても・・・
あくまでも採算を考える事の無い、調査・保存で・・・
人が暮らす住まいは、失われた技術を再現する場では無いから・・・
でも、本当は・・・時間と共に壊れてしまうモノを使って風を感じているだけで・・・
自然の力で手に入れたモノは・・・ずっとその風を感じられるはずです・・・
地平線の先にどえらいモノがあると夢見て世界に飛んで行った頃から・・・
暮らしを守っていた古民家は、そこにあります・・・。
時間を渡り住み継がれる住まい造りが・・・大きな風を感じられるのかも知れません。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

然り

2021年07月22日 | 古民家
 寝ぼけ眼で蛇口をひねり・・・
ワシワシと、お水で顔を洗い・・・口をゆすぐ・・・
なんとなく一息入れば、台所から聞こえる気配が・・・
いつもと変わらない毎日の、始まる時を鳴らしてる・・・。

公衆電話が少なくなって、テレホンカードも夢となり・・・
喫茶店ではマッチがもらえなくなって、色とりどりのまんまる頭が噂になって・・・
ヒトデのように、ひねる蛇口もどこかに姿を消してしまうのかも・・・。

木材に取って代わったコンクリート・・・
100年大丈夫と言われた強さも・・・酸性雨やらにやられて・・・
やっぱり木材が良さそうに見えて・・・自然が育てたモノに歯向かえず・・・
立場を奪われたガラスは・・・お手軽さのプラスチックに隠れた脆さにようやく気が付いて・・・
人が造った中でも、伝統的なものほど・・・自然と共存するのかも・・・
逃げ込むような暑さの中に・・・木陰で涼む心地よさに間違いは無くて・・・
キチンと冷えた建物の中に逃げ込めば・・・誰もが心地よいと思えるものでも無く・・・
団扇片手に・・・両足を川の水に浸しながら、ツイッと一杯・・・
大人になって染み入る至福の時間を、十分に楽しむ暑さも・・・
また、これ然り。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする