暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2019年09月25日 | 古民家

 お宝が眠ると言えば・・・土蔵が建ち並ぶ旧家や・・・・

大きなお屋敷を思い浮かべます・・・。

土蔵・・・蔵・・・造りの違いや、地域の環境で呼び方も変わり・・・

内外装の仕上げも・・・絢爛豪華な造りから・・・こじんまりと、実用的な造りまで・・・

漆喰仕上げの壁・・・海鼠壁・・・板壁など・・・

扉の形状も・・・取手の装飾・・・屋号の造りまで・・・

富の象徴のように感じる方がほとんどだと思いますが・・・・

職人さんの遊び心・・・腕の見せ所がいくつも見つけられる、たのしい建物です・・・。

その蔵が・・・厄介な建物として、空き家対策のような扱いになろうとしています・・・。

古民家なので・・・補修ともなれば、当然費用はそれなりに必要で・・・

漆喰壁の下は20㎝も30㎝も、荒縄と竹に土が重ね塗られた土壁です・・・・。

その下地部分を補修するにも手間と時間は掛かり・・・材料を用意するにも・・・・

今となっては、数少ない職人さん・・・時間も費用も思ったより必要になります・・・。

漆喰仕上げも・・・何度も塗り重ね、根気よく鏝で押さえる事で・・・艶と平滑な仕上げになって・・・

雨風にも強い耐久性が生まれるのです・・・。

入口の分厚い・・・階段状の扉も・・・何度となく塗り重ねながら・・・壁側の階段状の部分と・・・

ピッタリ重なるように仕上げて行きます・・・。(高級車が買えるくらいの金額になるようです。)

高床式の住まいは・・・動植物から生活を守る工夫された建物でした・・・。

土蔵も・・・度重なる火事や・・・泥棒などから資産を守る為の工夫された建物です・・・。

住まいの環境も生活習慣も変わり・・・必要とされなくなり・・・手入れに莫大な費用が必要な蔵・・・

解体される運命に向かってしまうのは・・・致し方ないのかもしれません・・・。

それでも・・・各地で再生された蔵のカフェ・・・窓を取り付け、自宅として暮らすなど・・・

大切な家財を守る為に・・・安定した環境の蔵の特徴を生かした再生です・・・。

音の反響を生かして・・・ライブや朗読の場として・・・暗く、ひんやりとして少し落ち着く空間・・・

たぶん、もう二度と同じものは造れない建物・・・蔵・・・・

各地に残る、斬新で・・・郷愁を感じられる多くの蔵を・・・・少しでも次の世代に残し・・・

その良さを・・・多くの方に知ってほしいと想います。

 

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埋もれる

2019年09月24日 | 古民家

 たぶん・・・今までに3回は死にかけています・・・。

物騒な話ですが・・・子供の頃のお話し・・・この歳なら誰にでもありそうで・・・

親の年代ならば・・・その確率はもっと上がって・・・病気や怪我・・・・廻りの環境・・・

7~8人も兄弟がいると・・・親も目を離さないで、いつでも近くにいる生活では無かったようです・・・。

小学校時代・・・学校からの帰り道、石垣を登って上の道路に出ようとしていた時・・・

一番上の石をつかんだ時・・・スルッと手が滑り・・・5~6mはある石垣から・・・・

そのまま背中から、落ちそうになった時・・・・

登りきって上で待っていた友達が・・・サッと手を取ってくれ・・・大事には至りませんでした・・・。

すごく田舎の市民プールには珍しく・・・3mはあろうか深い部分があって・・・

足が付かないのを面白がって、足で底を蹴りながら、ぎりぎりでアップアップしていたら・・・

ちょうど息を吸おうと顔を出した所・・・頭を抑えられ、大量の水をガブリと飲み込んで・・・

むせるけど、水の中・・・とんでもなくパニックで・・・・これはいかん・・・と・・・その時・・・

体がグッと持ち上がり・・・水面に顔が出て・・・・息が出来ました・・・

横を見ると、一緒に遊んでいた兄貴が抱えてくれて・・・これも、事なきを得ました・・・。

閉店間際のスーパーに取り残され締め出されそうになったり・・・・(命の危険とはまた違う・・?)

有刺鉄線で眉間を刺したり・・・と・・・数えればキリがありません・・・。

おおらかな時代・・・・大人も生活するのに一生懸命だった時代・・・

大人は大人のルール・・・子供は子供のルールの中で世界があって・・・

乳幼児の死亡率は今よりも高く・・・肺炎や・・・川でおぼれるなどの不幸もありましたが・・・

親が・・・大人が子供に手をかける・・・そんな理不尽な事は無く・・・

町に2~3人はいた怖い大人・・・たんこぶが出来るほどの拳骨をもらう先生も・・・

今思えば、とても子供を愛し・・・本気で心配もして・・・本気で向き合っていました・・・・。

食生活が人を変え・・・暮らしが人を変化させて来ました・・・・

おおらかさや・・・思いやりの心は・・・豊かな暮らしに埋もれてしまったのでしょうか?

 

 

 

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過ぎゆく

2019年09月23日 | 古民家

 まだまだ紅葉の時期ではありませんが・・・

食欲・読書・スポーツ・・・何かと、コトを始めるには良い季節となり・・・

特に・・・日本の食文化であるお米の収穫・・・実りの秋がやって来ました・・・。

1年を通してある程度の食材は手に入りますが・・・

旬の時期に、旬の食材を口に出来る幸せは・・・何物にも代えがたい、心の満足を与えてくれます・・・。

娯楽が少なかった頃は・・・少しの変化も敏感に感じて・・・

目に見えるモノ・・・肌で感じるコト・・・香りで気付くコト・・・・

強い刺激的な毎日を送るがゆえに・・・感覚が薄れてしまい・・・

本来持っている能力を出せないまま・・・時間が通り過ぎてしまっているように思えます・・・。

折々の季節に行う行事も・・・そんな自然の変化に暮らしを合わせるように・・・・

気持ちと体を入れ替え・・・心構えを持って迎える・・・体制を整える準備期間なのでしょう・・・。

街のショーウィンドや・・・街路の飾り付けが変わり・・・人の装いが変わり始めると・・・

何か季節がが過ぎているように感じますが・・・

それは・・・人の手が季節を作り・・・・単調な毎日をいかに刺激的にするか・・・・

四苦八苦している様子が伺えます・・・。

春は・・・新芽の青さと、若く軽やかな風を感じ・・・

夏は・・・むせかえる空気の重さと力強い太陽の光を浴びて・・・

秋は・・・さみしげな風景の中にも、多くの実りに喜び・・・

冬は・・・凍える寒さの中にも、人の温かさと自然の脅威に立ち向かう勇気をもらい・・・

この所の自然の猛威に・・・人が出来る事の限界を感じずにはいられませんが・・・

人の社会が生み出してしまったモノがあれば・・・自然から受ける試練のようにも思えます・・・。

色づき始める山や・・・街路樹・・・朝夕の空に広がる雲の姿・・・

平等に過ぎゆく時間・・・大切な今を肌で感じられる暮らしでいたいと想います。

 

 

 

 

 

 

 

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借り物

2019年09月22日 | 古民家

 命を頂く・・・

菜食主義者(ベジタリアン)の方でも・・・ヴイーガンの方でも・・・

植物も生き物と考えれば・・・すべての生き物は、なんらかの命を頂いて生きています・・・。

(菜食主義者とは野菜しか食べないのでは無くて、細かな規則があってそれぞれ呼び名が違っているそうです。)

食物連鎖の頂点に「人」はいますが・・・・人が亡くなった後、火葬する国は少ないそうで・・・

土葬する習慣のある国であれば・・・人は土に還る・・・・・・

そうして、大地の糧となり・・・大自然の循環は、長い・・・長い間・・・続いて来ました・・・。

古民家の住まいは・・・自然にあるモノ・・・身の廻りで取れるモノを利用して建てられています・・・。

一度建てられて住まいは・・・長い時間住み継がれ・・・時には移築され・・・

時には解体され・・・・納屋や小屋として蘇り・・・最後には、薪などになり、その役目を終え・・・・

その灰は・・・畑にまかれて・・・作物が育つ手助けとなります・・・。

そんな所にも・・・命の循環はありましたが・・・・

今では・・・その流れは断ち切られ・・・負の遺産が増える一方となってしまいました・・・。

自然に返るモノは、造るのにも手間がかかり・・・・違う形で利用するにも時間がかかります・・・。

以前は・・・その手間を惜しまず、大切な資源を最後まで使い続ける気持ちがあり・・・

簡単だとか・・・カッコいいとかでは無く・・・もったいない・・・申し訳ない・・・

そんな心で、暮らしが成り立っていたのでしょう・・・。

暮らしの中にあるモノすべてが、自然から借りているモノ・・・・

借りている以上・・・大切に使わせて頂き、次の世代に受け渡す責任があります・・・。

そんな気持ちで毎日を過ごせば・・・今の暮らし方を見つ直すきっかけになるのかな・・・と想います。

 

 

 

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流れ

2019年09月21日 | 古民家

 情報操作か洗脳されているのではなかろうか・・・?と言われそうな事を社会が行っているのは・・・

今も昔も変わらないのかもしれません・・・。(あくまでも個人的な見解です。)

庶民は瓦で屋根を葺いてはいけなかった・・・・苗字を持つのも明治に入って広く浸透してから・・・

遠洋に出る船の製造は禁止され・・・・海外との交流も制限されていました・・・。

戦時中・・・戦況が悪くなれば、報道管制が敷かれ、本当の情報は伝わる事も無く・・・

SNSが普及し・・・個人からの情報発信が出来る時代でも・・・今度は、溢れる情報から・・・

選び・・・理解した上で、信用するに値する情報なのか・・・?判断するのが難しくなっています・・。

 

古民家園などのように・・・公園に多くの古民家が移築されている場所は各地にありますが・・・

石の上に柱が建つ木造住宅は・・・国の定める建築基準法上で・・・違法建築になります・・・。

それでも当時と変わらぬ姿で移築され・・・大きな顔して建ち並んでいるのには訳があり・・・

それは・・・文化財指定を受けているから・・・

登録有形文化財・・・重要文化財・・・国宝と・・・同じ文化財指定でも順列があって・・・。

それによって、市や県・・・国からの補助金額も変わり・・・

補修・修繕の規制も厳しくなったりと・・・状況によって保存の手助けとなる場合もあれば・・・・

足かせになる場合・・・もあります・・・。

 

個人所有のまま文化財指定されて・・・助かる場合・・・困ってしまう場合・・・・

市が所有・・・個人所有で、その活用方法のハードルは変わり・・・・

古民家カフェにしたくても出来ない・・・活用方法考えたのに使いづらい・・・・

モラルも大切で・・・規則も大切で・・・人が集まる活動には苦労が付きものです・・・。

空き家対策が進まない・・・人口減少が止まらない・・・これからも益々増える一方・・・

多くの規制やしがらみの中にある古民家ですが・・・

これからは古民家が起爆剤となり・・・古民家を核とした地域活性の仕組み造りが必要だと想います。

 

 

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