熊本レポート

文字の裏に事件あり

瑕疵担保責任で利益続伸中の熊本のアスク工業ッて、どんな会社?

2021-08-03 | ブログ
 4月、食料や雑貨、それに電化製品等を提供する会員制のコストコ熊本店が熊本県御船町にオープンした。
 高品質、ブランド商品を安価で供給する米国資本系の大型商業施設が、人口1万7千人余りの田舎町に誕生した訳で、話題となるのは当然。
 そんな中で、これに水を差す嫌な噂も地元建設業界に浮上していた。
「あそこ(該当店舗敷地・御船町小坂字宮田)は3、4年先には敷地内に陥没する場所が出る」
 事故を予告させる噂だが、それは予告の人災で、噂では済まされない問題。



「釘やプラスチック破片等が混入した震災での排土も埋め立てに使用」
 そんな話も語られたが、これは土壌汚染という環境上の問題で、果して予告される程の地層埋没を生むだろうか。土地の崩落を生む原因の人災とは何なのか。
「該当地の地下地層には地下水脈が流れているという調査報告が在って、そのために土壌改良工事を要するという指摘があったようだが、その工費が少なくとも4、5千万を必要とする事から、それを施工業者が除外したようだ」
 勿論、法的な規制、指導はどうだったのか。そんな疑問点も出て来るが、説明する自治行政側の担当者は、
「法律で違反には罰則が決まっている訳ではなく、あくまで瑕疵担保責任。即ち、問題が発生した場合、その責任は施工業者に発生する」
 改良工事を実施するか、しないかは施工業者の判断と語った。勿論、瑕疵担保責任が発生する以上、その判断は倫理観。
 熊本県御船町に出店したコストコホールセールジャパンは2011年の東北大震災の際、多摩境店(東京都町田市)において、施工業者の手抜き工事から死者2人、重軽傷者6人の人身事故という過去が在る。その苦い経験が、今回は全く活かされなかった。
 また法律とルールの遵守を企業成長とする米国系企業、それに会員制商法として消費者社会と共存共栄を図る同社からして、想定出来ない手抜き工事だが、その裏は隠蔽に在った。
 地主、地権者という優位性で、隠蔽の瑕疵担保責任が伴う施工を行使。
 それでは、その施工会社だが、
「アスク工業(上村信敏社長・菊陽町津久礼)で、小口金融から企業としての会社を伸ばした異色の社長。白川漁協理事への就任など、本人の野心的な頑張りもあるが、建設業界に人脈を持つとされたO営業部長を途中入社させた事で、彼の恩恵からマンション建て売りなど、年商も50億円前後と急激な伸びを見せた」
「いや建設業界そのものがO氏を知らないし、O氏の恩恵というのは間違った見解。業績の伸びは、やはり小口金融出身の社長の力。利益供与(施主)ではないかと、税金問題で疑問視されるほどダンピングを得意とし、それで利益を生むのだから、社長の経歴からの魔術と業界は見ている」
「しかし、チョッとトラブルと『◯◯会の◯崎に生け捕らせるぞ』と相手を威嚇せる商法で、彼らは社内、社風の体質改善から熊本県警のN元刑事を顧問に迎えた言うが、その効果が全く見られないのは、顧問料をケチっているからじゃない。業績と伴にトラブルも増えたアスク工業」
「法と社会的ルールを第一とするコストコが、アスク工業の土地を賃貸した事で浮上した問題」
 同業者の二人が交互に、極めて判りやすい紹介をした。
 ここで再び断っておくが、土壌改良工事の除外は違法ではない。しかし、除外して仮に人身事故でも発生した場合は当然、瑕疵担保責任は存在する。4、5千万円を投じるか、利益として残すのか、やはり企業の倫理的な問題。
「アスク工業には、もう1件、疑惑の噂が持たれている現場が在る…」
 同業者の1人は続けた。



「熊本市東区戸島に建設されたヤマエ久野流通センターで、7万3千㎡の造成工事をアスク工業は請け負ったが、ここでの地層強化工事で、果して80%から100%の強化工事を行ったかというと、どうも疑問の声が現場から漏れ出ている」
 余談ながら本体建築は、「アスク工業が一推しするゼネコンで、同社は大牟田市新体育館建設の入札で大本命されていたにも拘わらず価格、性能の両面で大敗」(某ゼネコン談)というフジタ。
 改めて念を押して断っておくが、先の大型商業施設での土壌改良工事の除外も違法ではない。瑕疵担保責任が付くという倫理上の問題であって、利益確保には付いて回る商法というのも否定出来ない。
 ただ言えるのは全ての建設業者が利益本意ではないという点、同時に公共工事では通用しないという点には救われるが、大規模店舗での予告通り、そうした施設で消費者が警戒を要するのは確か…。

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