鼻の周りに隙間をつくらず顔を覆う技術のスキンケア用の顔パックシートで、特許権を侵害されたと京都市の美容用品設計業の男性が再春館製薬所に4300万円の損害賠償を求めていた訴訟において21日、大阪地方裁判所の高松裁判長は約1480万円の支払いを同社に命じる判決を下した。
判決によると男性は顔に貼るフェースマスク型のパックシートで、鼻部分の縦方向に「八」の字状の切り込みを複数入れることによって、膨らみによる鼻周辺の密着性を高める技術を発明して2009年、それを特許登録していたというのだ。
「行政には強いが、相手が『民間人』ではミスも仕方なかったか」
同社を古くから知る経済人は、地元経済界でも本流にはなかなか認知されない同社の特異な失敗について、そう語った。
しかし、グループ母体である警備保障会社の社員による窃盗事件、1993年頃の大量な返品、また2000年には旧社屋に銃弾も撃ち込まれたこともあった同社だが、いまや年商288億円で、また病院や福祉法人もグループ内に置く地元では超ビッグ企業・・・。