KTOOONZ BLOG

ktooonzのオシラセBLOGです。

悪夢

2009-10-07 00:03:35 | 

夢の記憶をできるだけ取っています。


特に何かの役に立つとは思いませんが、私が面白いのと、自分の心が見えるような、
根拠は無いけど、時々夢から大事なことを教えてもらえるような気がすることがあるからです。

まあそんなの全て思い込みかもしれませんけど…一番には私は夢が好きなのです。

特にネタが無いとブログにアップしていますが、生々しいのや全く意味不明なのもあるので
記録をとった全てをあげているわけではありません。

これは今年の初夏に観た夢の記録です。

今に思えば私はこの後身体の調子が悪くなったのですが、夢が前兆のようにも思えるのは結果論かな。

読み返してみたら何となく面白かったので…長いので夢の話が好きな方だけどうぞ。





昼食後のうたたねで、久々金縛りになる。
二日ほど休んだので、緊張が取れて疲れが噴出してしまったのか。

この2ヶ月ほどで、かなり疲労をためてしまった。

正に悪夢というものを観たが、目覚めてしまえば夢は興味深いもの。



『悪魔』


私は遠くから見つめている。夜の大木の元、松明が灯され、悪魔か鬼かが集まっている。

醜い男の悪魔が、彼らを殺しにやって来た、勇敢で美しい戦士のような女性を
激しく愛し(犯し?)ながら言う。

「怖がらないで欲しい。嫌わないで欲しい。あなたが憎むことで私たちを怪物にしないで欲しい。
私の望みは、私があなたを喜ばせるためにここにいるということを、
あなたから私に気づかせて欲しいという事なのです。」

いつの間に、もはや恐ろしくも醜くもない悪魔と向かい合っているのは快楽の中の私だ。


『待ち合わせ』


私は、ある、比較的大きな街に来ている。現実の知り合いのAさんと待ち合わせをしているからだ。

私は昼過ぎの待ち合わせなのに昼ごはんを食べていない空腹に気づく。

携帯を使い、彼と合流できないか、それならばお昼を共に食べられるだろうと思いながら
駅周辺の、デパートの上のような、ややさびれた空間に着くと、白いガーデンテーブルに
彼がいて、目の前のカウンターで、ヨーグルトに果物が入ったようなボリュームのある白いものを
頼んでいた。

「甘いものですか」
「そうです」

おそらく、もう食事は済んでいるのだろう。私は彼の昼食に気遣う必要が全くなくなったと思い、
ではあと30分くらいある、待ち合わせまで、自分も何か食べようと思う。

奥にメキシカン風のものがあった。食事には甘いものよりショッパイものが食べたかった。

「私も自分のを頼んできます」

無言のAさんは、少しあきれたような、面白くないような顔をしている気がした。

私はかんぐる。もしかしたら、彼は私と食事をするために、空腹を少し抑えるためだけに
甘いものを頼んでいたのだろうか?
いや、それにしてもボリュームがありすぎる。

私は考える事をやめて、奥に歩いていく。

まるで、閑古鳥のプールの売店みたいな場所、音は駆け回る数人の子供の声だけ。

売店には、現実の友人Bさんがいた。

私はタコスのようなひき肉の料理を頼む。


『宇宙遊泳』


次の瞬間、私はAさんの事を忘れている。Bさんと楽しく過ごすことだけを考えているが、
Bさんは疲れているのか、ぼーっとした感じに見える。心配ごとでもあるかのようだ。

この辺りで、私は彼女とのこの時間が夢だとわかっている。
現実のBさんがその店の売り子ではないことを知っているからだ。

本当にプールでもあるのか、白と青のドームで作られた、長い廊下が続いている。
私たちはそこにいる。

私はこの夢を使い、彼女を楽しませてあげたいと思う。宙に浮かんで遊泳をしようと思った。
私には、彼女を宇宙のような世界に連れていくことができると確信していた。

そこで、二人は素晴らしい体験を持つだろう、彼女の気分は瞬く間に穏やかなものとなるだろう、
そう思ったのだ。

私は自分だけが、まず半分不思議な世界に入って自信を持って浮かびながら彼女を誘った。

夢の不思議な世界は、自由でどこにでも行ける、素晴らしい心のトリップのようなものだ。

彼女は、私と共にこの世界を共有しているはずだと思い、喜んで手を差し出すと予想したのだが、
乗気の無さそうな彼女に果たしてこの美しい星のきらめきが、見えているのか、見えてないのか、
或いは見えた上で躊躇しているのか、私にはよくわからなかった。

前よりもはっきり判るような気がすることは、彼女は何か強い不安を持っているということだ。

私は彼女を背後に引っ張るように抱きかかえて浮かべた。これなら、彼女は私の観る世界を
観るだろうと思ったからだ。

しかし、彼女の感じている重力の方に私が負けそうに思った。
心配事をふっきれない彼女を連れてまで、私には飛ぶ力がないし、そうすべきではないとも思う。

このままでは、半重力の中で、私の方が彼女を押しつぶす形になってしまう。

私はBさんとの、魅惑的な不思議な冒険を諦めることにした。


『ニセモノ』


私は自分の部屋で寝ている。それは調度眠っている現実と重なることだ。


今に思うと、私はBさんの心配ごと(と、夢の私が思っていること)と共に、
心の変な場所に入ってしまったようにも思う。

部屋は同時に、先ほどの白と青の空間でもある。Bさんの姿がちらちらしたりする。
夢が多重構造になっている。私は、6畳間の寝室内をふらふら、多分そこから出られないのだ。

私は外の音を聴いている。公園の子供の声と、カラスの鳴き声がする。
何度も地震が起こる。部屋の角に美しい老婆がいる。彼女は何かとアドバイスをくれる。
多分この状況は良くないのだ。

私は何をするべきかうろうろする。何かしようとするたびに外の子供たちが私の事を喋っている。

そんなことはあるはずないのだから、夢なのだとは思うのだが、何度も夢に引きずり込まれてしまう。
目覚めることができないのは、金縛りのせいだろうけど、夢を観ている私は、久しぶりだからか
自分が金縛り状態なのだと理解していない。

だけど私は、多くの金縛り時と同じように、夢の中で、現実に起こっているのと非常に近い、
体験的な感覚を持っていた。

老婆は目覚めることを促していたように記憶する。彼女の姿は見えなくなる。

聞き覚えのある足音が階段からする。私は玄関の鍵を閉めていて家に一人。だからそれも夢だ。

勢い良く部屋に入ってきたのは私の妹だった。私は足音で判っていた。
彼女はコロンと私の横に寝る。勿論、本物の妹のわけはない。
どうしていいのか思案していると、彼女笑いながら私を、多分、殺そうとしている。

夢なのだから妹に殺されてもいいのだけど、私は本気で怖いというより嫌だった。

姿は妹と同じでも、それはニセモノだと思っったからだ。何者だか知らないけど、
妹の姿で私を苦しめに来るなんて、何て卑怯なんだろうと思った。真底怒りが沸いた。

「私はおまえに愛しさのかけらも感じない。だからおまえは私の妹ではない。私の悪夢だ。
よりにもよって、妹の姿で現れて、私を苦しめようとするなんて本当に卑怯だ!」

金縛りの私がこれを声に出すのは大変なことだ。妹に化けた悪夢はニヤッと笑って消える。

私は夢から目覚めなければいけないと思う。相変わらず部屋の外で子供たちが私の事を
話題にし、カラスが危険を鳴き叫んでいる。

心を病んでしまった人が、周りの人が自分のことを話しているという妄想を持つことがあるけど、
それは、このような悪夢の世界を生きているのだろうか。
夢ならば起きて覚めればよいこと。でも現実の悪夢から覚めるのはもっと難しいだろう。
彼らはとても辛いだろうな…

そう思いつつも、とにかく私のこれはただの夢なのだから目を覚まさなくては。
しかし何度も夢に落ちては妹の姿が現れる。

悪夢の妹は、床の間に垂れた麻布がつくる幻影だ。今は見えない老婆の助言を思い出し、
嫌悪や恐怖を持ってはダメだ、早く目覚めなくてはと思いつつも、
私はどうしてもどうしても目を覚ますことができない。


すると電話。


一瞬に目が覚める。自分が金縛りになっていた事にも気がつく。ふらふらで起きる。

(金縛りの時は、外部との接触(ただ声をかけられるとか)があると、私はぱっと覚める)

電話は多分妹だと思ったらやっぱり妹だった。姉妹は子供のころから時々変な以心伝心がある。

内容は食事の誘い、仕事があるから行けないと断ると、ねぎらいの言葉に近くまで届けるとの事。

思えば実家にいたころも、私がうなされると、隣の部屋の妹が気づいて、声をかけて
起してくれたことが何度もあったけど、今回は電話をかけて同じ事をしてくれた。

夢に現れた妹も、もしかしたら、先に起しに来てくれただけで、夢と現の狭間で苦しむ私が
苦痛から恐れを投影してしまっただけなのだろうかとも思う。







最初のは、何だか私が創りそうなアニメかなんか?という感じ。美女と野獣の類話とも言えそう。
悪魔もう自分で気がついてるジャンと思うけど。

宇宙遊泳ができれば、滅多にない最高の夢だったと思うから少し残念。
一人でいければ良かったのにと思う。

夢の内容や出てきた人たちについて、私としては色々と思うことがあるが、夢は所詮夢、
あまり作為的に現の思考でこうだと決め付けないほうがいいだろう。

ただ一つ思う。

現実という名の、夢とも似たこの世界で、
もし愛する人や誰かが私の心を苦しめるようなことをしていると、私が思ったとしたら…

それは私の心が創り出した、ただの悪夢、夢の中の鬼子のようなものかもしれない。


画像はラフ「PainRain」

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