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漫画『PainRain』の「パンキーシャベクリ~ノ」終わり

2015-10-04 00:43:48 | オシラセ

 

KTOOONZ*COMIXの漫画、一つの話が終わりました。

 

この機会に読んでいただけましたら幸いです。

 

まとめて読めば・・・ちょっとマシかも。まだまだ導入部、何だか良くわからないと思いますけど。

 

今回のお話は、かなり長い方で、ほとんどただ座って喋っているだけ・・・という漫画。

 

他人のおしゃべりを聞きながら、

彼らの過去に何があって、一体どういう人たちなのかを

色々想像しながら読んでいただけたら・・・と願っています。

 

「え?そう思ってたの?」と、

作者の私も驚く想像をしている方もいらっしゃったので、それも嬉しい事です。

それはやがて明らかになりつつ・・・やっぱり違っていたり・・・と見せて反対だったり、

そもそも実は・・・え!そうなっちゃうの?何でどうして???

そうか!納得!どうして!?!わけがわからないよ!!!

な~んて事もあるかもしれません。

 

『ペインレイン』は、ダムタウンという街の変化に人々が巻き込まれ、影響されつつ、

様々な経験をしながらも特に意味もなく生きていく・・・

街も人も変化し、消えて現れ、同じものは二度と現れないが、かつて見たようなものもあり、

やがては物語の中にも物語が生まれていく・・・ただそれだけの話です。

 

起こる事を断片的に描いているだけなので、

作者が何が言いたいのかを明確に求めてしまうと混乱するかもしれません。

世界の、人間にとっての捉えようの無さを描いている気でもいるので、

「塞翁が馬」みたいな認識を長いスパンで静かにやっている感じでしょうか。

 

ですから、全ては読む方の自由です。

こういう事かな・・・などと、イメージやテーマを想像して、楽しんでいただきたいです。

 

 

この漫画の誕生時、背景となる母体も、矛盾というわけのわからなさを生きていました。

 

傷心、旅先NYのコンドミニアムで、

悲しすぎて、もう限度を超えてしまった空っぽの心に風が吹き抜けるかのような中、

突然紙の束を買ってきて、あっけらかんとした幸せと共に・・・

ネームして一気に作った「ペインレイン」です。

 

運命を変える何の術もないので、何もせずできず、ただただ悲しみと共にいて、

歩いて、人と会って、遊んで、笑って、食べて、ビール飲んで、おしっこ沢山して、贅沢して、下着までお洒落して、無駄使いして、絵を観て、挑発して、怖がらないで、自信に溢れて、セクシーで、クールで、ダサくて、楽しんで、一つの愛を失って、溢れる愛と共にいて、

英語なんかメチャメチャでも何も気にしないで、ちっとも困らないで、

素敵なコンドミニアムの部屋で我ながらバカバカしいネームと絵を夢中で描いて、

アーティストビザ取ってNYで気ままに暮らしたいなーとか調子よく思ってたりもして・・・

 

心も肉体もマナーも美しすぎる、聖人か天使みたいな黒人ゲイのお兄さん笑顔の眩し過ぎさに心がビビッて一瞬閉じてしまった事と、

通り雨の移動中、笑顔で目が合った雨宿り中のレゲエ兄さんに差し出されたマリファナを、頂かなかった事だけは、今も少し残念。

 

そんな涙の雨と笑いの矛盾と混乱の中にあって一気にネームをした漫画です。

 

 

人の心が気にする事なんか、我が身と所有物への心配程度に過ぎないように思える・・・

それが作用する時、人は得られる「世界への拒絶」と共に、己が心と思考と感情に閉じ込められてしまう割の合わなさ。

ミジメ。暗すぎる。あんまりミジメで愚かでせせこましくて逆に愛おし過ぎて笑える。

 

エデンの園から追放されたんじゃなくて、穴でも掘って入ってそう思っているだけなんじゃないの?

 

悲しみや怒りや恨み、人生の不条理、人の心はそれらを悪い物として拒絶したがるシステムのようだけど

もし、悲しみが完全に開かれていれば、もう悲しみそのものでしかないくらいただ悲しければ、

別の言い方をすれば、単にごちゃごちゃ考えたり良い悪いの評価を付け加えてさへいなければ、

それすらも幸せというか・・・つまり、幸不幸の観念、人が個人所有できる思考や心を超えるか離れてしまうのかな・・・

その時、溢れる悲しみに涙する最中に、だからこそ悲しむ人はいない。

 

個人でそれを所有できないのなら、それを所有している個人はいないから。

私が今ヴィトンの鞄を持っていないのなら、ヴィトンの鞄を持つ私が今何処にもあり得ないのと同じ事・・・

 

なんてね・・・後で真面目に思考して理屈と観念を作ってみたり・・・で、バカバカしくなってまた笑えて来る。

ああもう勝手にしやがれ!知った事じゃない!

ほっとけ!うっちゃっとけ!御心のままに。

きっと、全ては等しく、尊くてバカバカしい。

 

 

話変わって、時々「何で「ペインオブレイン」でないの?」と聞かれますが、

自分でもそうは思いますけど、そうなるとただの英語の題名になってしまうからです。

英語を話す人の方が、「別に英語圏の人が作った漫画じゃないから」と

逆に気にしないでくれる事もあります。

 

 

画像は「パンキーシャベクリーノ」よりバニーとブレイン。



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