今回の記事は
次世代DVDが起爆しない5つの理由
のパクリです。お気をつけください。
先日、地元CATV局から「HDD内蔵で録画できるSTBを採用した新コース」の予告があった
ので、問い合わせをしてみた。
k「WEBで予告してますよねぇ。新コースの。」
電話「ああ、ハイハイ。してます(妙に明るくはずんだ声で)。」
k「そのことについていくつか聞きたいんですけど、よろしいですか?」
電「あ、それでしたら、今詳しい者と変わりますので。」
(・・・数十秒後・・・)
電「ハイ、変わりました。」
k「新コースですけどね、採用するSTBはパナソニックのTZ-DCH2000でしょうか?」
電「いえ、違いますが・・・。お客様は、2000をお使いになられたことがあるのです
か?」
k「そうじゃないですけど、ネットで適当に調べたら、そちらのサイトに掲載されて
いる写真や性能が2000そのものだったので。実際去年から今年にかけて、一番
売れたSTBは2000でしょ?」
電「あ、そうですか。失礼しました。今回採用が決定しましたSTBはTZ-DCH2810という
STBです。」
k「2810? 最新型じゃないですか!」
電「そうですね。2000の後継機ですので、2000の機能は全て使え、かつ使い勝手の
あがったモデルになります。」
k「2810は候補ではなく、決定ですか?」
電「はい、決定です。」
k「先ほど2000の機能は全て使えるといいましたよね。その機能は貴社のCATVサービ
スでも利用できるのですか?」
電「えっと・・・使えない機能もあるのですが、録画・視聴に関する機能は全て使えま
す。」
k「では、iLinkを利用した外部機器とのやり取りは・・・。」
電「外部機器からSTBへの転送は出来ないのですが、外部機器へ録画した番組を移動
させることは出来ます。」
k「外へ出せるのですね? それで十分です。後、Wチャンネルはどんな組み合わせ
でも使えるのですか? 例えばCS同士の同時録画とか・・・。」
電「問題ありません。デジタル放送同士でも、CS同士でも、混ぜても録画できます。」
k「2810は先月発売されたばかりですよね。なぜ貴社は評判の良い2000は全く採用
する様子を見せなかったのに、2810は発売と同時に採用になったのでしょうか。」
電「2000は地上デジタル放送がパススルーに対応していなかったんですね。当社の
地上デジタル放送はパススルー方式を採用していますので使用できなかったんで
す。」
k「ああ、なるほど。それでパススルーに対応したBD-V370だったんですね。わかりま
した。検討して、コースを変更する気になったら、また連絡します。」
電「はい、お待ちしております。」
ってなやり取りがあった。なるほど、わたしが以前から「視るだけHDのヘボSTB」と
酷評していたBD-V370を使い続けたのも、決して余っているから、とかそういう安易
な理由ではなかったわけだ。
それにしてもTZ-DCH2810か・・・。電話口では「検討します」なんて言ったが、当然な
がらすでに新コースに移行することを決めている。即答を避けたのは、同時に利用
しているスカパーのコースの調整をするからだ。STBのWチャンネルをうまく使えば
スカパーの受信はCATVが採用していないチャンネルをいくつか契約するだけでOK
になる(もっともそういうチャンネルの方が良く視ているんだけど)。STBのコース
変更による値段アップを含めても結果として安く済む(つーか、W録画のためにCATV
とダブるコースをスカパーで契約している、という今までがヘン)。
さて、STBがiLinkで映像を外へ逃がせるとなると、レコーダーはやっぱりパナソニッ
クのBD・HDDレコーダーにしておいた方がいいなぁなんて思ったが、どうせ最終出力
先はパソコンになる。HDDをが足りなくなったとしてもRec-Potの追加で十分だ。
過去のわたしだったら、このように録画環境が便利になるごとに真方式のディスク
に手を出していたはずである。DVDが一般的になる前には録画した番組は、プレイ
ヤーも無いのに熱心にMPEG1->VideoCD化していた。将来的にDVDプレイヤーが安く手
に入ったときに、再生出来るからだ。DVDドライブを手に入れてからはVideoCDを作る
ことはなくなったが、MPEG2化してDVD-Video化はしている。やっぱり大抵にDVDプレ
イヤーで再生出来るからだ。ただし、最近はその頻度は一時に比べて明らかに落ちて
いる。現在はそのつど、場合によってはその時の気分で適当なフォーマットで圧縮
してファイルをそのままDVDメディアに書き込んでいる。HD画質も同様だ。メディア
プレイヤーの登場で、ファイルに書いただけのDVDも再生できるようになったから
だ。XvidやWMVを使えば、映画1本もDVD、悪くとも2層DVDメディア1枚に十分な画質で
収めることが出来る。すでにBDだろうがHD DVDだろうが、わたしに利用範囲に入る
余地はないのだ。
今までは、「標準フォーマット形式」というものに絶対の信頼感があった。が、アレも
させないコレも出来ない。そんな制限ばかりしているウチに「こっちでいいや」と妥協
してしまえる体になってしまっているのだ。
また、DVD-Video形式は最初から「普及するに決まっている」と思わせるものがあっ
た。実際には当初なかなか普及しなかったし、プロテクトコードが漏れてリッピング
出来るという偶然がなければ現在の地位を築けたかどうか分からないが、そうでなく
ても、わたしにとってはパソコンで再生できるなど、魅力があった。それまでのVHS
やLDにない新鮮さがあった。
が、BDや HD DVDにはそれがない。ただ解像度があがるだけ。パソコンで再生するこ
ともDVD-Videoのように手軽に出来ない点だけ見ても大きく退化している。まして、
前述のように標準フォーマットにこだわりさえしなければDVDメディアに、
BD/HD DVDに近い画質で収めることも出来る。
つまり、単にDVDの容量アップ版でしかないBD /HD DVDには新鮮さが全くないのだ。
一見世間から注目されやすいはずの、2つの陣営に別れ、競争する方式をとっておき
ながら、ちっともワクワクして注目するものがないのはそのせいではないかと思う。
また、世間はBDとHD DVD陣営が競争しているとすら思っていない。ソニーとパナソ
ニックが最初から連合を組んでいるBDが次世代規格に決まっていると思っているはず
である。もっとも、わたしはBD・HD DVDともにDVDの牙城を崩せずにいつの間にか
注目が薄れ、HD DVDはDVDとのコンパチとして再生メディアとしてなんとか生き残
り、BDはそれすら出来ないので自爆、と以前から予想しているが、わたしのこの手の
予想は当たらないのでそれはさておき・・・。
とは言っても音楽のようにネット配信でもつまらない。映像ソフトにはパッケージを
買う楽しみもあるからである。やっぱりこのままDVD-Videoのままで普及させ、最近
流行のアップコンバート機能を強化してキレイに再生できるようにする、録画も
変に「次世代だ!」とか大きく宣伝しないで、さりげなくDVD以外にこっちも使えます
よ、としておいてなんとなく使ってもらうようにする。次世代ではなく、DVDと同居
する形で生き続けるべきなんじゃないかなぁなんて思っている。