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録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

「シン・仮面ライダー」は特ヲタネタ満載映画

2023-03-21 11:23:09 | 特撮・モンスター映画
※今回も
となっておりますので、ご注意ください。
袋の上の印刷だと取っておけないじゃん。帯にしてよ。

18日より公開となりました映画「シン・仮面ライダー」、やっと見てきました。可能ならば初日と思ってはいたのですが、仕事もあって基本的にレイトショーしか行けないし、さらに別の用も重なって初日二日目とも行けず、三日目の20日になってようやく実現できました。本当のことを言えば20日も用が入ってきてはいたのですが、三日間の要件の中では軽いものだったこともあり、これ以上伸ばしたくないので断ってしまいました。わたしって薄情。

前にも書きましたが、わたしは現代テレビで継続している仮面ライダーシリーズには乗れておらず、ほぼ見ていません。玩具を売るために当然のこととは言え、あまりにもメカメカしいギミックの展開する変身やバトルに強い違和感を感じ、わたしの思う「仮面ライダー」、改造人間が肉弾戦を展開するイメージとどんどん離れてしまってついていけなくなったからです。もちろん玩具を買うつもりもない古い時代遅れな発想を引きずる、わたしみたいな人間はターゲットではないのでしょうが、たまには古い発想のライダーも見たい・・・。というところでちょうど二年前に東映から現在のテレビシリーズとは路線の異なる仮面ライダーもの新作の発表があり、そのうちの一本が「シン・仮面ライダー」。庵野秀明氏が脚本だけでなく監督も務められるとあって、期待と不安が半々ながら楽しみに待っておりました。少なくともメカギミック満載のライダーにはならないだろうし。

会場は予想以上にそこそこ混んでいました。今回も「どうせ真ん中より前の方に座るのはわたし一人だろう」と高をくくっていたのですが、後ろ側の席が混んでいるためか前方で座る人も少しはいるほどです。もちろん一番いい「いつもの」席は事前に予約でわたしが押さえていたので、そこからズレるように席を取った人が目立っています。少し見づらいんじゃないかな?という場所に座る人さえいたくらいですが、この辺は心理的なものなんでしょうね。

開幕早々初代と同じ効果音を引っ提げて登場する仮面ライダーに引き付けられます。敵として登場するクモ男のマスクの造形、加減ができず、一般人が武装した程度の敵「戦闘員」を素手で惨殺するライダー、怖さを感じる展開・・・。うーん、どこかで見たことがある。もちろん初代「仮面ライダー」を彷彿をさせるのはいいのですが、それ以外もどこか既視感があります。これは「シン・ゴジラ」でも近いものを感じたのですが、多分庵野監督のクセか有名作に対する基本的なやり方なのか、以前のリブートやリメイクの作品を下地に「俺ならこうした」を感じさせる作り方をしたがる傾向にあるようで、本作もどうしても「仮面ライダー THE FIRST」や「仮面ライダー THE NEXT」、それにマンガの「新 仮面ライダー SPIRITS」1~2巻あたりを連想させる演出が続きます。もっとも怖い要素はすぐに縮小してしまうのですが、これはテレビの「仮面ライダー」でも最初のうちは怖い作りだったのに途中から明るいヒーローものに路線変更したことと無関係ではないでしょう。
全編いかにも特撮ヲタが作った感満載のネタのぶっこみ、「シン・仮面ライダー」を一言で言えばそれが出てきます。仮面ライダーそのものだけでなく、「せっかく石ノ森章太郎氏の原作なんだから」とそれ以外の作品からの要素も入れてきます。I・J・K辺りは最初「ああ、そう来たか」な感覚くらいだったのですが、そうした明らかな特ヲタネタが随所に見受けられるためにそちら探しに意識が言ってしまい、どうももう一つ乗り切れません。特に明らかに「空想科学読本」あたりから拝借したネタが出たときはちょっと萎えちゃいました。全体的にネタを使いたい、を優先するあまり構成に難が出ちゃった印象で、序盤と終盤に矛盾も少なからず出てます。一文字ライダーも「出さなくてよかったんじゃないかなぁ」と鑑賞中思ったんですが、ラストは「これがどうしてもやりたかったんだ!!!」が画面からあふれ出さんばかりの愛が感じられたので、なら仕方ないか、とも思えましたし。
肝心かなめのバトル。メカギミックを使わない肉弾戦、は期待通りだったのですが今の流行りなのか、アップで残像感マシマシ・細かいカットの連続という殺陣の演出で「何やってるかわからない」展開ばかり。そこは「仮面ライダー THE NEXT」を見習ってほしかったなぁ・・・スタッフの中に田崎竜太監督の名も見られたんだし。そこに昔の「仮面ライダー」の楽曲を流用したBGMが流れ、一度はこちらもテンションが上がるのですが、微妙に変えてあるんですよ。わたしみたいな繰り返しBGMを聞いて音の一つ一つまで感覚で覚えている人間からすると、同じ演奏なのに変えてある部分の違和感が足を引っ張ってやはり音と画面のシンクロを阻害してしまいます。「シン・ウルトラマン」のように新演奏ながら全く同じ曲を使うか、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」のようにモチーフを流用して新しい曲にするか、の方がずっと燃えると思うのですが、なんでどっちつかずにしたんだろ。
一方、同じバトルでもCGを駆使したシーンでは一転して引いたカメラワークになるのですがこちらはこちらで昔のゲームキャラみたいなチャカポコした動きで妙にコミカル。その割に本編はバストショットによる画面も登場人物もあまり動かない構成が大半を占め、メリハリはあるのですが印象はチグハグ。それに単調な画面作りをカバーするためか同じ会話中なのになんどもカメラの位置が変わるんですが、その際には登場人物の位置を中央から大きく外して左右に視点を振るので見ていて疲れます。ここら辺、ひょっとしたら大画面じゃなくてスマホの小画面で見られることを優先して作ったんじゃ・・・とさえ思ってしまいます。

うーん、改めて感想を書くと苦言ばかりですね。ここら辺わたしも特撮ヲタとして一定の知識はあるだけに、それが鑑賞に集中する邪魔をしてしまったのかも知れません。ただ、鑑賞中はそこまで不満優先ということもなく最後まで退屈せず楽しめましたし、ネタもわかりやすく配置して特ヲタク気を起こしておかなければ最後に登場した敵に感激することもなかったかも知れません。そして今回もスタッフロールの中の随所に繰り返し登場する庵野秀明氏の名前。もう完全にこの名前自体がネタなんでしょう。少なくともやりたかったこととそれが出来た、ってことは十分伝わってくる映画でした。

さて、次は何を見よう。「グリッドマン ユニバース」はアニメだし、SSSS.GRIDMANの最終回のような大ネタはないだろうからそのうち衛星放送とかに回ってきた時でいいかな。本当は「妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク」(公式サイトでは「忍者VSシャーク」表記 どっちが正しいんだ?)みたいんですが、こっちじゃやらないんですよ。
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「ニッポン超緊急事態シミュレーション★もしも怪獣が襲ってきたら!」の予想外の展開

2023-02-24 21:52:51 | 特撮・モンスター映画
※番組のネタバレをしています。

わたしは録画用として使っているEDCBにキーワードとして「怪獣」を登録しているのですが、ウルトラ系ドラマや以外で珍しく地上波で記録されたのが「ニッポン超緊急事態シミュレーション★もしも怪獣が襲ってきたら!」というドラマ仕立てのバラエティ番組。うーん、ちょっと面白そう。この時期だから映像そのものにはあまり期待できないだろうけど、怪獣に対して戦うよりもどういうふうに国や世間が動くか、をシミュレートした視線 はここ何年かの日本製怪獣映画にかかせないテーマであったので(アレもね)さらにリアルな視点で探るというのは悪くない。とりあえず録画予約。そして録画できた映像をCMカットすると放送は役1時間35分。おお、映画一本分の大ボリュームではないか。番組冒頭では首が動かないなどややチープ感はあるものの、ちゃんとスーツによる怪獣とミニチュア処理をしている!!!! これは怪獣特撮の歴史を語る一つとして残すべき番組かも!? それ以外に隕石の衝突をテーマとしたパートもある模様。これもいい。隕石の衝突は決してあり得ない話ではないし、なにより「妖星ゴラス」「宇宙人東京に現る」をはじめ、多くの特撮やSF映画で扱われるテーマで、十分興味の対象内。BGMも「わたしが」どこかで聞いたようなものを盛り上がるように使い、人物紹介に「博士」「世界的権威」と言ったツボを押さえたキーワードをちりばめる心憎い演出。思ったよりいいかも。

・・・思ったより隕石パート、長い。気が付けば隕石パートが終わるまでに番組の時間が半分以上使われていた。ああ、隕石と怪獣のダブルパートなのね、とそこは納得したが、それが終わるとなぜか延々と最新の緊急災害グッズや技術の紹介が続く・・・。これはさすがにテーマが違いすぎない? しかもやはり長い。もういいよ、最新グッズは。いい加減怪獣を出せ、とウンザリしてきたところでやっと怪獣の話に。しかし、残りはたった25分。完全にタイトルに偽りありな構成です。しかも、怪獣をテーマにしたリアルなシミュレーションのテーマは・・・。お金、マネー。
あああああああ、「ウルトラマン研究序説」やん!!!! あの謎本の走りと言われたあの本。一応マニアの端くれとして当時買ったんですが、正直面白いと思わなかったんだよなぁ。少しはまともな話もあったんですが、ほとんどが金の話で、正直ガッカリ。せっかく東映戦隊やアレでおなじみ特撮研究所に特撮をやってもらってるのに肩透かしもいいところでした。昔「行列のできる法律相談所」をけなしたときを思い出しましてしまいましたわ。
多分、本来の企画は番組の大半を占めた隕石話を教育番組枠でやろうってことなんでしょう。宇宙の先に飛ぶ小惑星に探査機をぶつけて軌道を変える、なんて話はかなりワクワク感をあおって面白かったし、そこだけでよかった気がします。が、それだけじゃちょっと視聴率とれるかあやしいし、柵もあって防災グッズの紹介もやって、タイトルだけ「怪獣」を付けて偽って見せようという・・・。で、結果が見事な継ぎ接ぎ番組の誕生。そりゃわたしもタイトルに「怪獣」の文字がなかったら録画までしてみなかったでしょうが、こういうことをやるから地上波は見る気なくなるんですよ。まぁそれでも同じことをやったらまた見ちゃうんでしょうが。

なお、この番組は現在TVerで視聴可能です。正直全くおすすめしません。だから放送から少し日がたっているとはいえ、ネタバレ全開で書いたんです。それでも一応見てみたい、という覚悟のできた方は検索してみてください。タイトルと中身は合ってませんが、前半は面白いです。
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ネトフリのガメラ新作は、残念アニメ

2023-01-30 11:50:59 | 特撮・モンスター映画
今年は山崎監督のゴジラが公開予定となっていますが、ほかにガメラの新作らしきものがネットフリックスで配信される、とも予告されていました。先ほどYouTubeにその予告編が上がっていましたが。



残念、特撮ではなくアニメ作品となっています。まぁしょうがないと言えばしょうがないのですが、正直怪獣ものと言ってもアニメだとやはりねぇ。まぁ仮に実写だったとしても特撮というより怪獣描写はCGばかりの作品になるでしょうから大して変わらないとも言えますけどね。
わたしはこの手の配信サービスは一切使っていないのでどうせすぐには見られませんし、配信を使う予定もないのでCSにでも回ってくるのを待つとしましょう。
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年末の締めと妄想

2022-12-29 13:53:22 | 特撮・モンスター映画
「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 」見てきました。いつも通りレイトショーで見ようとしたら、上映開始時間が早すぎて仕事終わってからじゃ間に合わない(泣)ので年始に休みとったら見に行こうか、と思っていたのですが、やっぱり年内に見ておきたい、と考え直して仕事早めに締めて見に行くことに。やっぱ3時間を超える上映時間と営業時間をかんがえて逆算すると早めの上映時間になってしまうのは仕方ないですね。内容はストーリー云々の類の映画じゃなくてCGによる世界を体感するアトラクション的映画なので特にいうこともないですが、ジェームズ・キャメロン監督作品でシガニー・ウィーバーの姿が見られるのは、例え少ない出番でもそれだけで嬉しかったりしますし。

 3時間は長いものの、思ったよりダレることなく最後まで見られました。いずれ有料放送にも回ってくるでしょうが、噂の48フレーム処理はどうするんでしょうね? 全部の劇場で48フレームなのかはわかりませんが、クライマックスのアクションシーンでも今までのこの劇場なら出がちだった残像もあまり感じませんでした。どうやら48フレームやってない劇場みたいですが、なくてもそこそこいけそうです。放送時には「4K放送のみオリジナルフレームを維持しますが、2K版は24フレームへのダウンコンバート版が放送されます」とかでしょうか。
なお、やっちまった、の最低にはなりませんでしたが、観客はわたし含めて2人・・・という有様でした。ゆっくり見られるのはいいんですが、なんとなく後ろめたさが。映画鑑賞がほぼレイトショー一本になって久しいわたしですが、最初のころはここまで観客入らないなんてのは珍しかったのに、一応この年末最大の目玉映画でこの入りですか。公開が始まってだいぶ時間がたっている、などのマイナス要因もありますが、また聞きではありますがこの「アバター」、日本では思ったほどの観客動員にはなっていないという噂が出ているようですし、観客の足は遠のいている模様。なんでなんでしょうね。前作は言うまでもないほど大ヒットだったし、監督も同じ人がやってるのに。
ちょっと思いつくのがやはり3時間超えという上映時間の長さ。ここに二の足を踏むのでしょうか。もっとも前作のアバターも大差ない上映時間だったのでそれだけが決定打ではないでしょう。ただ、映画館としては客の回転が悪くなる一因ではあるので、その分動員数が減ったのかも。第2に、ヒットしたとはいえ、前作がそれほど心に残る作品ではなかった人が多かった、という点。最初のうちこそCG臭さで現実離れ感を残すアバターの世界ですが、長い上映時間で体感し続けることによって、だんだんそれが通常の実写として認識されてくるようになってきます。それは制作側の狙いでもあるでしょうが、あとで思い返すとそれがちょっと気持ち悪くなってくる感覚を感じた覚えがあります。映画館で一回見るのならいいんですが、円盤とか放送とかで繰り返しみたくなるか、というとまた別なのかも。そしてもう一つ。前作「アバター」は、特にパナソニックが前面に押し出してあの3Dテレビのごり押し販売の戦略イメージとして扱われた映画。ゆえに印象が悪いのかもしれません。メーカー販売店が押そうとすればするほど3Dテレビから人は遠ざかっていきましたからね。その結果テレビ離れの原因の一つになりましたが、それによるイメージの悪さも少し心に残っているのかも知れません。まぁ適当に思いついただけですが。

来年以降は、やっぱり山崎監督版「超大作怪獣映画」と、再来年になるようですがモンスター・バースシリーズの最新作がわたしが生き続ける大きな理由となるでしょう。すでに「ゴジラ」とされている超大作怪獣映画ですが、わたしはまだ「ゴジラにつながる前日譚映画」という予想を捨てていません。一方モンスター・バース最新作のほうは、すでに「ゴジラVSコングの続編、だからゴジラも出る」とされており、制作側のゴジラのにおいを漂わせています。が、契約の問題もありますしあくまで匂わせのみでまだはっきりとしたものは全く出ていません。まぁ今更コングが外されることだけはないと思いますが、ゴジラに関してはどうなるか。
ちなみにこれまたわたしの勝手な予想ですが、出るのはゴジラはゴジラでもトライスター版、つまり後年「ジラ」と改名されたあのゴジラの方(以下「ジラ」と呼称)ではないか、と思ってます。いやね、そろそろジラに名誉挽回の機会を与えてもいいと思ってるんですよ。ゴジラじゃない、ってさんざんファンから攻められただけでなく、東宝でも映画二本も使ってあざ笑う扱いにして・・・。正直ちょっと失礼だと思っています。「ゴジラ FINAL WARS」に出演、まではよかったんですがやられた後の「やっぱマグロ食ってるやつはダメだな」のセリフは通すべきではなかったと思うのですね。あの姿能力で制作する許可を出したのは東宝なのに、そのあとの態度はまるで「あっちが勝手にやった。わたしらは知らない」とても言いたげな態度。いろいろ気に入りません。「ジラ」という名前にしたところでGodzillaからGodの三文字、つまり神をとって神秘性のないパチもの、が語源のように見える名前もどうにも。ただし、わたしは読んでいないのですが「ゴジラ」の原作者、香山滋氏の作品に「ジーラ・モンスター」というタイトルのものがありまして、それが名前の由来だとすると「原点は同じで、限りなくオリジナルに近い存在」の意味だともとれるので配慮も感じられますが。「シン・ゴジラ」がトライスター版ゴジラのリメイクともとれる作りになっているのは、制作側の当時の東宝の態度に対する反発からだ、としたら見直します。
もしジラがコングと対決し、かつそれが映画のクライマックスだとしたらジラの名誉は回復するでしょう。「ゴジラVSコング」でビル街を飛び回るコングの戦い方はトライスター版ゴジラを彷彿とさせるものでしたし、巨大怪獣同士の陸上高速バトルが繰り広げられるとしたら今までにない新鮮さも出せます。なにより、いまだモンスター・バースシリーズのコングは1933年の「キング・コング」のバトルリメイクをやっていません。「ゴジラVSコング」ではその絶好のチャンスだったのにメカゴジラに対してコング伝統の必殺技、口割きをやらなかったのは当時のわたしをガッカリさせましたが、新作でジラ相手に披露するためにとっておいたのなら胸が熱くなります。姿といい存在といいジラならティラノサウルス相手にみせた戦い方の再現相手として申し分ありません。おお、ただの妄想だけどなんかありそう。クライマックスにはならなくても是非やってほしいですわ。

と、いうわけで今年もボチボチ終わりです。今年はストレスもあって妙に体重を落としてしまった一年でしたが、最近はそれに慣れてきたし、商売もいろいろあってストレスが減ってきたのでなんとかやってられそうです。世間的な問題として、裁判で明確に否定された現行の放送形態でのレコーダーへの録画保証金が、閣議決定のみで覆されてしまいそうだ、という事件がありますので、来年はより録画への不便さが高まるのはもちろん、各種保存用メディアが軒並み補償金の対象となって、すべてのものが値上げされていくことになるかもしれません。それでも、ブログもまだ続けるつもりですので、暇でしたら訪れてみてください。
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最低映画「ノットジラ」鑑賞時に起こった現象

2022-11-28 10:08:18 | 特撮・モンスター映画
1989年「ゴジラVSビオランテ」以降のゴジラVSシリーズで三枝未希役を演じられた小高恵美氏のデビュー35周年を記念して製作される映画、「HOSHI 35」のクラウドファンディングによる応援金額が目標を達成した、とのことです。


もちろんわたしも参加していますので、完成の暁には、エンディングの一覧にハンドルネームのkrmmk3が載るかも知れません。ただ、おそらく小規模上映になるでしょうから東京限定で、劇場まで足を運ぶのはちょっと難しいと思いますので、参加者特典のDVDで確認するとしましょう。ちょっと解像度の関係で難しいかも知れませんが。
映画は平成特撮映画、つまりゴジラVSシリーズにリスペクトを捧げるというコンセプトで作られるそうです。他の参加予定の俳優さんもそれを意識した方が多く、どんな映画になるのか楽しみです。願わくばコンセプト通りゴジラに対する愛が感じられる映画になりますように。

その一方で、一見愛を捧げるような印象があり、かつ一部のレビューでもそう書かれていながら実態は逆だった映画が今手元に。
わたしは自分が「これはダメだ」と感じた映画は自分の趣味にあっていても基本紹介しません。例えどんなに酷評型の書き方をしたとしても、当ブログで書く限り何かしらその価値がある、と判断したもの限定でやっています。「大怪獣のあとしまつ」にしても「モンスター・ア・ゴーゴー」にしても、です。そして今回のテーマ「ノットジラ」は作品が最近ということもあって歴史的な意義もなく、本来なら書く意味はありません。

 ですが、別の意味でいろいろありましたので、あえて取り上げます。

一部で話題になっていた本作。YouTubeでも何パターンもの予告編があがっていましたので、わたしみたいな人間の目にはイヤでも入りますので、興味をそそられ買ってみました。なお、ノットジラ、は分かりやすいようにアルファベットをなぞってみた表記で、劇中の発音は「ノッジラ」です。言うまでもなくゴジラのパロディですね。ゴジラもアルファベットの綴りではGodzillaと書いてゴッドジラとは読まずゴッジラないしゴッジーラですから。1998年度版Godzillaではゴッドジーラと読んだレポーターがいましたが、あれは全然わかってないの意味で言わせているので例外。
さて、届いたDVD。わたしはDVDはPCで見ているので、とりあえずお仕事用ノートPCに外付けBDドライブを取り付けてお試し再生をしてみようか・・・。
・・・なぜか再生できません。一応アイコン上はディスクの容量を認識してくれるのですが、再生ソフトが固まってしまいます。ドライブからディスクを取り出すと固まりも解けるのですが、当然映画の再生はできません。ちなみに同じ組み合わせで他の適当な市販DVDを入れるとちゃんと再生してくれます。
おかしいなぁ。BDでは稀にドライブとの相性で再生できない、というケースを体感したこともありますが、それでも途中で画面が乱れるだけで再生そのものは出来たんですが、ここまで全く再生できない、それもDVDというパターンは初めてです。まぁこれは本来仕事用PC。ちゃんと動画再生用PCで再生しよう、とやってみますがこれもダメ。おかしい、DVDが壊れてるんじゃないか、とこの間組んだばかりのRyzen 7 7700xなPCに入れてみたところ、やっとうまく読み込んでくれて再生できました。固まらずに読んでさえくれれば再生は市販ソフトはもちろん無料のVLCやMPCとかでも大丈夫です。ああよかった、壊れてない。にしても、市販DVD-Videoで一部機種で読もうとすると固まってしまう、というのは初めてです。なにかあるんじゃ・・・。

(映画鑑賞中)

・・・途中、急に目の前が真っ暗になり、一瞬意識を失いました。それがたびたび繰り返され、映画が終わることには吐き気を覚え、何度もえづく始末。何か頭が痛くてフラフラしてきます。おかしい、急に風邪でもひいたか? 熱が出たんじゃ・・・と体温計で熱を測ってみたところ、その時点の体温が34度! 熱があるどころか通常よりありません。確かに最近のわたしは医者から飲まされている薬の作用もあって体温が低く、普段35度ちょいくらいしかありません。それでもこの体温はちょっと低すぎます。感じた体調不良は貧血起こしたせいでしょうか(医学知識がないので貧血で体温が低下するかどうかは知らないのですが)。念のため他の体温計でも計ってみたのですが、34度しか計測できないのは変わりません。
血だ、血が足りない。わたしの体の中にほとばしる熱い血潮を呼び起こさなければ・・・。半ば意識が薄れる中、つい目についたのは「ウルトラマンタロウ」の録画ファイル。これだ、と再生。うーん、心地よい。完璧なまでの変身シーンと主題歌イントロのシンクロ演出と、自然と口ずさみたくなる主題歌本編が自然とわたしの体に一定のリズムを刻んでくれます。ここまで美しい演出が感じられるのは数あるヒーロー番組の中でも「ウルトラマンタロウ」か「ウルトラマンレオ」くらいだろうなぁ。まだフラフラするもののどうにか吐き気はおさまり、体温も34.7度まで回復。危機を脱しました。

わたしはダメ映画、特に海外のダメ怪獣映画を好んで見る傾向にあり、ダメ映画に対する耐久性は人よりあることを自負していました。そのわたしが体が拒絶反応を起こす映画がこの世に存在するとは、信じられません。思えば当初試したPCで再生できなかったのは、相性というより再生の拒否ないし「やめとけ」という警告だったのでしょうか。あまり内容は語りたくないですが、前半はまぁ低予算のチープさをあえて隠さずに、それでも楽しく見せようという意志が感じられました。予告編にはそういうカットが使われています。が、後半はもう日本特撮に対する悪意しか感じられませんでしたね。そういう映画です。
最後にこの映画に「特撮に対する愛が感じられる」と評した人、怒らないから正直に言いなさい。本当に最後まで見てその一文を書いたんだろうな!?凸メ
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配信化する特撮

2022-11-19 09:20:25 | 特撮・モンスター映画
山崎貴監督の超大作怪獣映画が結局ゴジラと発表されましたが、なんとなくヲタ界隈は冷めた感じでみている様子。ヲタから見れば山崎監督と言えばもう「ALWAYS 三丁目の夕日」じゃなくて「STAND BY ME ドラえもん」や「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 」の監督さんなんです。なので「ゴジ泣き」ストーリーになるんじゃないか、と心配されているわけです。仮にも当初は「超大作怪獣映画(仮)」と言っていた以上、王道はあまり外さないんじゃないか、とわたしは思っていますが、もうひとつ気分が盛り上がってこないのは同じです。なんか捻りがないなぁと。先日のフェスゴジラが良かったので、ボチボチ日本製でも映画で怪獣対決のVSものが見たいんですが、そこらへんがはっきりしてないので気分が出てこないのです。なんだかんだでゴジラが出てくる映像作品、というのはもう何年も途切れずに続いてますしね。ボチボチかつてのVSやミレニアムシリーズの時のように、来年新作のゴジラがある、だけではワクワクしなくなってきているんですよ、それ以外に何か怪獣は出ないのか、が興味のポイントになっちゃってて。あくまでわたし個人の意見ですが、ゴジラがメインならVSものを強く希望します。

一方、海外展開中のモンスター・バースシリーズ。すでに撮影も始まっていますが、監督の発言から次回作もゴジラが登場するそうです。契約の関係や、まして日本で新作作るのなら・・・とあって、少なくとも次回作はゴジラは出ないのではないかと予想されていましたがそうではない模様。これもあくまで個人的な意見ですが、これからもシリーズが続くのなら一回くらいゴジラをパスしてコング単独主役で作ってもいいんじゃないか、と思ったのですが。わたしが絶賛したいかにも日本怪獣映画な空気を醸し出した「ゴジラ キング オブ モンスターズ」が世界的にみれば興行的にイマイチで、若干中途半端感を感じた「ゴジラVSコング」がどうやら興行的にも成功だったところを見ると、やっぱり外国ではコング型の怪獣の方がウケがいいんだろうな、と思いますし。もっとも、一度はシリーズ継続が危ぶまれたのも確かなので、次回に余力を残さず常に全部やる、という姿勢もそれはそれでよいのかと思います。
その作品のタイトルは、公開されたスタッフ向けのグッズから「GODZILLA and KONG」とされています・・・が、さすがにこんな紛らわしいタイトルじゃやらないでしょう。あくまで(仮)くらいだと思います。だからと言って次回もゴジラとコングの両方が登場するならどちらもタイトルに組み込まないと宣伝的にもったいないでしょうから「GODZILLA and KONG」のあとに何かしら本タイトルが入る、例えば「キングコング 髑髏島の巨神」の時みたいなタイトルになると予想してます。こっちはそれなりにワクワク感を感じますね。絶対VSものだし。

それ以外に日本だと、これまた不安を感じつつも「シン・仮面ライダー」が待っていますし、「仮面ライダーBLACKSUN」も展開、そしてガメラの新作まで発表され、異様なまでの特撮系作品ラッシュに意気が上がる・・・と言いたいところなんですが、「BLACKSUN」はAmazon Prime、ガメラ新作も発表先がNetflixによる配信だというじゃないですか。わたし、配信好きじゃないんですよねぇ。録画できないし(まぁゴニョゴニョはあるわけですが、今は明確に著作物のダウンロードが刑事罰付で違法になってしまっていますから少なくとも大っぴらにやるのは危険)、期間は絞られて配信者の都合でいつでも視聴不可能に出来る、さらに「ゴジラVSコング」の時は国によっては公開と配信がほぼ同時だったために配信から収めたと思われる、視聴前には絶対見たくないクライマックスシーンばかりがYouTubeに大量に上がり、貼られるサムネと添えられるタイトル文字のおかげで嫌でもネタバレしてしまう、という悲劇を味わいましたし(これは配信だから悪い、というわけではないですね)、そういう意味でも配信映画って好きになれないのです。それでも、今後は作品展開を配信に求める時代になっていくんでしょうか。アニメの話ですがNetflix配信だと権利を全部アチラに持っていかれるのであまり気合を入れた作品を制作側は作りたがらない、なんて話を聞いたことがあるのですが、実写や特撮者は話が別なんでしょうかねぇ。まぁ少し遅れてもいいので、わたしは録画できるBSかCSにでも回ってくるのを待つことにします。
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小ネタ集 マイナカードで思うこととまた怪獣ネタ

2022-11-05 15:17:04 | 特撮・モンスター映画
CPUクーラーの話と一緒に書いたんですが、一時間違った内容で書いてしまったアチラを目出せる意味で独立させ、残りだけで小ネタ集にしました。

・先日、4回目のコロナウィルスワクチン接種に行ってきました。また最近感染者が増えてきましたしね。結局人が行動しなければ減り、行動すれば増えるってことなんでしょうけど。まぁ「ワクチンは怪しい、絶対打たない」っていう人以外はとりあえず打っておいた方が無難でしょうし。
打ったことと副反応は別に言うことないですね。すぐ打てましたし、相変わらず腕は痛くて、特に当日夜と翌日の夕方までは腕が上がらなくなって仕事にならずに休んでしまったというのはありましたがそれ以外は少々疲れやすい程度で大したことなし。今もまだ注射を打った近辺をさわると痛くてその腕だけすぐ疲れる程度のものはありますが、日常にも仕事にもほとんど影響なしなので普通に過ごせます。前回はなんでちょっと副反応出たんだろ。そういえば前回だけ右腕に打って、今回を含む大したことない時はいつも左腕だったっけ。医学的に見て差があるとは、素人目には思えませんが、一応次があるときは左腕に打ってもらうことにしよう。
で、打った当日に話戻しまして。
わたしが打った場所は医者ではなく市役所の集団接種場。一応毎回同じところで接種した方が無難だと思いましたので。接種会場は少し外れの分館でやるのですが近道させてもらおうと本館を抜けるため入館。すると多くの椅子を置いて何人もの役人らしき人たちが傍に立っている特別コーナーみたいなものが。ひょっとして接種の受付はここ?とちょっと目を向けると接種とは全く関係のない「マイナカード受付」の看板がかかってました。ひょっとして接種に来る人たちに寄ってってもらってマイナカードの申請をしてもらうために目立つようにしてるんでしょうか。今のところ一般市民はコーナーには一人もいなくて立っている役人さん暇そうにしてましたが。
正直マイナカードって要らないと思うんですよ。もうマイナンバーは勝手に発行されてるんですから、それを個人ごとに管理しておけばいいじゃないですか。「大事なものですから人に見せてはいけません」なものをカードにして、やろうと思えばだれでも見られる状態にするべきじゃないと思ってます。わたしのマイナンバーの通知書は土地の権利書と一緒にウチの地下の隠し金庫に厳重に保管してありますよ。
なのに保険証や運転免許証と統合して全部マイナカードにしようとしていますが、本気でやめてほしい。マイナカードの番号の漏洩に関してはあまりに厳しすぎて、おいそれと扱えないものになっているんです。省庁の作ったマイナカード案内のサイトには「レンタル店などで個人の証明書として使えます」なんて書いてありますが、逆を言えば今やビジネスとしての場を失いつつあるCDやビデオのレンタル店くらいでしか証明書として使えない、ということです。わたしらみたいな中古品取り扱い業では時に盗品の換金という犯罪者に利用されることがありますので、個人をしっかり特定できる番号の控えは必須なんです。ですがマイナカードは基本番号を見せないように封をしておくことが推奨され、ヘタにはがして番号を見て控えるとそれ自体が犯罪行為として罰則の対象になりかねない、とされ、わたしらの業種の地元組合では「マイナカードを証明書として受け付けるのは当面やめておこう」ということになっています。ところが、運転免許証と健康保険証が統合されると、ほとんどの人がマイナカード以外の証明書を持たないことになり、まず間違いなく証明書としてマイナカードを出してくることになります。今のままだと犯罪の取り締まり・捜査協力のためにわたしらが犯罪者となる危険性を負うことになってしまいます。あれですか? 個人の開業医の経営を圧迫するとまで言われているカード読み取り機をわたしらも導入しろ、ということですか? それが出来ないような弱小経営は全部破綻して倒産しろってことなんでしょうか(PSE法のことから感じていますが、それは行政の本音の一つだろうなぁとつくづく思います)。どうしてもやるというのならマイナカードに健康保険証や運転免許証の番号だけでも閲覧可能な形で記載してほしいと思います。本当、無理やり機能を多くしたマイナンバーは迷惑な存在。住民基本台帳カードは他に役に立たないので個人証明書として本当に便利だったのに。わたしもよく運転免許証を持っていない人に「個人証明書としてはある意味一番便利だから作っておいた方がいいよ」と進めるくらいでした。
と、思いながらマイナカード受付コーナーを通り過ぎました。そういえば地元のマイナカードの普及率は全国平均と比べてかなり低い、と聞いております。上から責められて現場はちょっと焦ってるんだろうなぁ。

・11月3日はゴジラの日、ということでここ数年はゴジラフェスが行われています。当然行くことは無理ですが、Youtubeの配信を後日余計なところはすっ飛ばす見方でとりあえず見ています。個人的目玉は毎年作られる新作短編ゴジラ映画。過去の2作は「最新CG映画とかとまともな比較をされたくないからあえてチープに作った」とでも言わんばかりの出来で、世間の好評ほど良いと思わなかったのですが、今年の「ガイガン来襲」はその不満を吹き飛ばす出来! ミニチュアワークや電光の使い方が90~2000年代の特撮映画に遜色ない、本当に真面目に作ったという出来栄えで満足。あまりに旧作ゴジラそのままのカメラワークや殺陣が気になると言えば気になりましたが、ファンサービスとノウハウの少なさも影響しているんでしょうね。同時にフルCGの「ゴジラVSガイガンレクス」も公開されており、こちらもストーリーの背景まで見れば(多分「VSデストロイア」のラストシーンに登場したゴジラと同一の存在)甲乙つけがたいものとなっており、いろいろ満足。
配信の中で、はっきりと「山崎貴監督の「超大作怪獣映画」は新作ゴジラ」と語られました。なんかいろいろ妄想していただけにちょっと弱いなぁとは思いましたが、確実なのは山崎貴監督である以上フルCGゴジラは避けられないんだろうなぁという点で、そこは残念。なおタイトルは後日発表、公開されたのは「G」の文字のように見えるロゴと2023年11月3日の日付のみ。前者の意味はちょっと分かりませんが、ゴジラをはっきり謡っていないので、まだ妄想した「ゴジラが完全には登場しないが直結するそれ以前の別の怪獣が登場する映画」の可能性はゼロじゃないなぁとおもっております。後者の日付は今のところの公開予定日でしょうね。

・わたしも「ゴジラをつくる」を購読していた分冊型雑誌の大手、ディアゴスティーニからまたしても怪獣ものの新雑誌が創刊だそうです。現在は一部地域でのみの先行販売のようで全国受付はまだなのですが、楽しみです。
内容は「東宝怪獣コレクション」東宝の特撮怪獣映画(アニメは対象外らしい)に登場した各怪獣のフィギュアコレクションとのことで作る要素は少な目のようです。特徴はなんと言っても全怪獣のスケールが1/700で統一されていること。つまり50mの怪獣は100mの怪獣と比べるとかなり小さく作られ、ならべるとその違いがよく分かって怪獣ファンの妄想がより膨らませやすくなる、ということですね。まぁどう見ても設定スケールほど身長違わないだろ、な怪獣が同一画面に登場することはよくあるので映画の再現には不向きな決定もあるのですが。
全国展開された際に気になる怪獣が二頭。一つは「Always 続・三丁目の夕日」の冒頭に登場したゴジラモドキ。「続」は怪獣映画ではないとは言え、れっきとした特撮映画ではあります。登場した怪獣は特撮ではなくフルCGですが「シン・ゴジラ」もコレクション収録が宣言されているので、CGでしか描かれていないことを理由に対象外とすることはないと思います。なにより山崎監督作品ということで新作の宣伝も兼ねればいいタイミングで出てきてもおかしくないかと。身長に明確な設定がなく、推定するにも東京タワーに打ち込まれた熱線の角度から推測するくらいしか方法がないので割り出すのが難しい存在となっています。必然的にコレクションに入った場合、それが東宝の公式設定となるのでかなり扱いは慎重になるでしょう。どう出てくるか楽しみです。もちろん映画のジャンルが違い過ぎて収録対象にならないことも考えられますが、個人的には半々くらいの可能性と思います。
それよりもっとワクワクするのがもう一頭の「大怪獣バラン」のバラン。こいつは初期怪獣映画のうえ、もともとアメリカから依頼されたテレビ映画として撮られた(結局採用されず、劇場公開のみ)という経緯もあって設定が詰められずに作られたこともあって設定が曖昧なままになっています。身長はミニチュアから割り出すしかなく、随所に「ゴジラ」第一作の流用シーンがあるのでゴジラと同程度の体格、立ち上がった際には50m程度とするのが正しいのでしょうが、バランが登場したもう一作の怪獣映画「怪獣総進撃」の問題があります。これに登場したバランは急遽追加されたのか劇中登場怪獣で唯一名前が呼ばれず、出番も飛び人形と小さなミニチュアが背景に置かれた程度の扱いで、全員集合のイメージ写真の撮影にはその小さなミニチュアが使われたため、体長はわずか10~15mとされているのです。そのために「バランの幼体」などと苦しい説明をしている書籍もあるくらいです。果たしてバランの身長はいくつと定義されるのか・・・。前述のゴジラモドキと違って明確な怪獣映画で単独主役を張ったバランは絶対に収録される存在です。どういう扱いになるのか楽しみで仕方ありません。怪獣総進撃版はひょっとしたら出てこないかも知れませんが、バランはできれば四つん這いになっているやつと飛翔のために被膜を広げたやつ(「アメリカからの依頼」を意識してスーパーマンをイメージしてああなったのかと思ってます)の2体欲しいんですが。
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バカを突き抜けた狂気 「フランケンフッカー」

2022-09-18 10:44:33 | 特撮・モンスター映画
全く関係ない話から。
今年の夏は予想通り暑かったですし、台風の影響もあって地域によっては未だに暑かったりしてますね。で、その季節にありがちなのがPCのHDDの故障(泣)。今のHDDは昔のように少々無理をしてでも高速を追求したりせず、低めの回転速度で安定性を重視する構造になっているので夏の暑さでもそう簡単に壊れたりしない、という話もありますが、やはりわたしの場合故障率が上がる気がします。
手持ちのPCのHDDの一台が、接続しているとPCのOSが起動しなくなるレベルでおかしくなったんです。リセットボタンを押すとやっとOSが起動するんですが、その場合該当のHDDがOSからは見えなくなっている、つまりアクセスしなくなったから起動できた、という状況になっちゃったんです。まぁここまで来た故障の場合HDDはもちろん中のデータもあきらめてしまうのが筋なんでしょうが、今回の故障は頑張ればファイルの救済が出来たのである意味質が悪いものでした。原因は分かりませんが、電源を入れて初めの数個分のファイルのアクセスは問題なくできて、それ以上になるとアクセスできなくなっておかしくなってしまう・・・という現象になっていたのです。したがって、該当HDDを内蔵から外してUSB経由で外付けにし、PCのOSが起動してからHDDの電源を入れれば中のファイルにアクセスできたのです。しかもアクセスがおかしくなるのが容量に一切関係なくファイルの個数(もしくはファイル単位のアクセスの回数)のため、細かいファイルがたくさん入っているフリーソフトのフォルダとかを移動させようとすると一瞬で読めなくなりますが、録画ファイルのような巨大容量だとたとえ1ファイル30GBだったとしても少なくともそのファイルをコピーないし移動し終えるまではHDDが読めなくなったりは決してしなかったんです。なのでフリーソフトとかはまた落とせばいいからあきらめて、動画ファイルだけフォルダごと別のHDDに移動させて救出することにしたのです。その場合でも5ファイル前後移動させると読めなくなるので、その都度HDDを差し込んだUSBアダプタの電源を切り、また電源を入れなおせばアクセスが復活するのでまた移動させて・・・を延々と繰り返していました。入れ直しの回数は少なくとも数十回、実質百回以上電源を切っては入れ直しを繰り返したでしょうか。なんとか救出できるに越したことはない動画ファイルを全部他のHDDに移すことに成功しました。そのうちのいくつかのファイルを無差別にアクセスして正常かどうか試したところ全部問題なかったので他のも大丈夫でしょう。
さらにもう一台、別のPCがHDDのアクセス速度がPIO接続でもしているのか? と思うくらい極端に遅くなる現象も発生していましたが、こちらはHDDが原因ではなくSATAのケーブルがおかしくなったためでした。ケーブルの交換で問題なく動作するようになっています。

この作業に一週間もとらわれて他の作業が滞ってしまいました。なにせ手順を守ればファイルを取り出せるのですから、それを終わらせたいという欲求が頭の中で最優先を占めてしまうのですよ。おかげでもう少し前に届いていたこの映画のBDを鑑賞するのがすっかり遅れてしまいました。と、いうわけで本日のお題はわたしが円盤を監督買いする監督の一人、「バスケットケース」シリーズのフランク・ヘネンロッター作品「フランケンフッカー」です。

 
特典として表にかぶさっている紙ケースはかつてVHSで発売されていた同作のパッケージを再現したものとなっており、スペースの足りないサイドはテープがはみ出たデザインとなっていて、なかなかいいです。古い映画を円盤化する際にはどんどんやってほしいデザインです。そのため翻訳が違っている部分が存在します。BDの本編中では「外反母趾」とされている足のパーツの不満部分がパッケージでは「魚の目」と書かれているのです。その直後やすりで削っているところを見ると魚の目の方が正しい気がしますが、ひょっとしたら翻訳では外反母趾の方が正しいのかも知れません。
表には「「バスケットケース1、2」の鬼才フランク・ヘネンロッター監督が放つ」とあり、「なんで「3」を無視するんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!」と憤慨。ただ、これはVHSソフト販売時点では「バスケットケース3」はまだ公開されていなかったのが理由のようなので一安心。
パッケージの書き方やそれまでの評価のされ方からみて、本作は当然バカ映画として製作されたものだと見ていました。ただ、同じようにバカ映画だと思って観た本作より2年前に作られた「ブレインダメージ」が思ったよりまともなB級ホラー映画だったのでひょっとして本作も・・・という期待もありました。

序盤は実際そんな感じもありました。事故で婚約者のエリザベスがバラバラになって死ぬ、という悲劇を経験した医学と電気機器の知識を持つ主人公、ジェフリー・フランケン。つまり「フランケンフッカー」というタイトルは彼の苗字とフッカー(娼婦)の組み合わせというわけです。もちろん名前の由来は「フランケンシュタイン」からなんでしょうが。その彼は頭部を始めとしたエリザベスの体のうち回収できた部分を保管しており、彼女をよみがえらせるべく家に引きこもって研究を続けていたのでした、という割と典型的なマッドサイエンティスト型ホラー展開。設計図にエリザベスの顔写真を貼ってあることを除けばそれなりにリアリティを感じる研究の展開を始め、演出もなかなか良くてやはり真面目に作ったB級ホラーか・・・と頭を切り替えておりました。しいて言うならジェフリーが頭をはっきりさせるための手段が自分の頭にドリルを挿す(!)点であるところですが、これは主人公が序盤から脳の、おそらく人工的に作った脳を使った研究を行っていた副産物であると考えれば許容範囲。気になった点は「ブレインダメージ」の造形がブヨブヨ感があっていい意味で不快感を感じるものだったのに対し本作の、エリザベスの頭部を始めとする造形は固い感触を感じる、いかにもマネキンというものでちょっと残念。BDによってなされた高画質化がその作り物感に輪をかけて浮き出させてしまっています。まぁものが人体なだけに歯止めがあったのかも知れません。
と、序盤はまともなのが中盤からちょっとおかしくなっていきます。失ったエリザベスの体を人工的な再現だけではなく、他の女の体を使おうと考えます。「どうせいつかは死ぬ。それが少し早まるだけだ」というような極めて身勝手なセリフを言い訳に怪しさ爆発の娼婦街にありったけの貯金を持ちだし、オンボロの自動車にのって娼婦を集めにいきます。数人の中から一番いいのを選ぼうというわけです。その時に籠ったホテル、ひょっとして「バスケットケース」のアパートホテルと同じ物件? 違うかも知れませんが、そういうところに籠ります。その際に一応言い訳の理由にしていたとはいえ、ジェフリーは白衣を着てお医者さんごっこを始めるので、「ああ、壊れた、やっぱりバカ映画だった。もちろんそれはそれでいいけど」と気分を切り替えて鑑賞継続。その際にカバンに隠していたクラックを見つけられてしまい、娼婦たちはいっせいにそれに群がって吸い始めてしまいます。実はこのクラック、エリザベスの部品にするための娼婦を殺すために強化した改造クラックで、しかも失敗作。そんなものを全員で一斉に吸い始めた娼婦たちは次々と・・・倒れるのではなく、なんと爆発します。多分ここは世間では「わけがわからん」「発想がバカ」と失笑を買うシーンなんでしょう。でも、わたしは笑えませんでした。実際の爆発は改造したマネキンを使っているでしょうし、その瞬間に造形物であることは分かるのですが、実際の人物との編集を使った入れ替えがなかなか巧で見ごたえのものである点も一つあります。が、もっと大きな理由は全くのモブやイメージ映像ならともかく仮にもそこまで数分間映像に出続けていた人物の死亡シーンの描き方です。間違いなく演出側もリアリティを重視するよりバカっぽく作って「ほらバカ映画だろ、笑え」というのが意図だと思います。でも、人の死というのは恐ろしく、あるいは悲しく描くべきなんです。そこをバカに描いた、というやり方に映画の内容ではなく演出陣に狂気を感じてしまいました。
その考えが間違っていなかったと思われるのがクライマックスに登場する怪物(そう呼ぶことにします)。あえて外見や正体には触れませんが、そのおぞましさたるや絶対正気では造形することも演出することも出来ないシロモノです。BD化したのはこの怪物をより高画質で描きたいから、が最大の理由だったのかも知れません。これと比べたら、もう一人の主人公たる復活したエリザベスもそれほどインパクトをもたらさないものでしかありませんでした。
本作は監督の演出方向としては、あきらかに「バスケットケース2」につながる作品です。映画に出演する演者はその登場人物になりきるべく役作りをしますが、ひょっとしたら本作は監督が自らを「狂人」になって作品を作ろうと役作りをしてから挑んだ作品なのかも知れません。そうでもしないとああはならないんじゃないか、なんて思ってしまいます。
最初見ていた時は「おっぱいもポロリ、首もポロリ、で「究極の「ポロリもあるよ」映画、とかのサブタイトルにしようかな」と考えていたのですが、書いているうちにそれが全くできなくなるほどクライマックスは強烈で、オチもどうでもよくなる作品でした。わたしの趣味をもってしても何度も見たいとは思えない作品ですので、視聴はいろんな意味で要注意。
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恐竜映画集大成! 「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」

2022-08-05 11:47:02 | 特撮・モンスター映画
※個人ブログゆえ、映画の内容にある程度触れています。あらかじめご了承ください。

最近新型コロナウィルスの感染拡大がすさまじく、個人的にはいったいどうなるんだ? と不安いっぱいなのですが世間的にはもはや感染者という数字に対しては関心が薄いのか、それほど騒いでいない印象です。行政も別に以前のように何か対策をしようというわけでもなく、「ワクチン打ってくれ」がせいぜい。正直出かけてある程度人が集まる場所に行って大丈夫なのかと心配になります。その場所とはもちろん映画館。この手の分野を愛するわたしとしては、当然「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」は見ておきたいのですが、そのために感染の危険を伴うわけにもいきません。以前なら「映画館なんて大声を上げる場所でもないし、そこまでリスクの大きい場所でもないだろ」ってな感覚だったのですが、いかんせん今の株は感染力が段違いですから、それでも若干不安であります。と、いうわけで初日を含む週末はパスして、平日にやっと行ってきました。まぁどっちにしても真ん中より前の座席に座るのはわたしくらいですから(本気で後ろ座りたがる人ばかりなのが分からない)人の密度は変わらないんですけどね。

初代「ジュラシック・パーク」から約30年、第二シリーズの「ジュラシック・ワールド」3部作を持ってついにシリーズ完結!らしいです(先のことは分かりませんが)。この間、何度「ジラシックパーク」と呼んだり書いたりする人に「パロディのAVじゃないんだから!」とツッコミ続けてきたことか、思い出すと懐かしいものがあります・・・。さすがにもういないよな?
当時の恐竜に関する学説の最先端を反映して恐竜映画の映像表現に革命を起こした「パーク」に対し、学説からは遠ざかって怪獣映画や怪奇映画の空気を取り入れ、別の表現をした「ワールド」でしたが、予告編を見る限り、ついに羽毛を生やした恐竜の姿が見られるところから「恐竜が現在の地球環境に適応して新たな進化を遂げる過程を描いた本格的恐竜映画の側面を持っているのでは」と考えておりました。「パーク」の時代はともかく「ワールド」になってからの常識からして恐竜に羽毛の生えている姿が全く確認できないのはすでに不自然です。それでも羽毛恐竜を出さなかったのは単にカッコ悪いから、エンタメの施設として作られた「ジュラシック・ワールド」には昔ながらのカッコよさを持つトカゲ恐竜を置くべく遺伝子を弄って作ったもの・・・。と考えていました。まぁわたしだってちょっと前に物議を醸しだしたハゲ頭みたいに中途半端に毛が生えているティラノサウルスとか見たくないですし、気持ちは分かります。ですが、それは本来の存在とは違う姿であり、当然能力も差異はあります。まして恐竜がもともと生きていた世界と今の世界では気候などの環境も違うわけですから、前作で野に放たれた恐竜たちがそう簡単に生きていけるとも思えず、ほとんどは適応できずに死に絶えていったものの、逆に短期間で新たな進化に目覚めた一部の種族だけが猛烈に繁殖を始めた・・・ようなストーリーを勝手に妄想していました。つまり従来の有名恐竜大集合的なものではなく独自の恐竜を描いた世界が描かれる、と考えていました。

全然違ってましたね。映画の中のアトラクションじゃないですが、やはり有名恐竜がエンタメそのままに暴れまわらなきゃダメ、という考え方なのでしょう。恐竜たちはみな現代に適合し、暴れまわっていました。その様子に「ジュラシック」シリーズのみならず、それ以外の恐竜映画を彷彿とさせるものが多く展開するのでニヤニヤ。例えば序盤で恐竜の首に投げ縄を巻き付けてとらえるシーンは「恐竜グワンジ」へのオマージュでしょう。それらから恐竜映画の集大成な映画を目指しているという印象でした。それも一つの目指す形で、方向性はまちがっていなかったとは思います。が、それゆえに恐竜の扱いが正直十把一絡げに見えてしまいました。種類はたくさん出てくるのですが、どれもこれも人間を見つけるや否や襲い掛かってくる、ただそれだけの扱いとしかされていません。恐竜はもっと頭いいんじゃなかったっけ? その頭のいい恐竜の代表格であり、前作前々作と恐竜側の主役として描かれたラプトル「ブルー」は登場するものの活躍はせず、代わりに単性生殖で生んだ子供「ベータ」が一応重要な扱い・・・なのですが、正直本当に「ベータ」は必要だったの? 「ブルー」を出すための理屈作りでしかなかったのでは? と思うほど途中の存在感が希薄。しかもそれだけ恐竜は人々を襲い、多くの被害が出ているのに恐竜は「保護」が優先という扱い。間違いなく生態圏狂わされているし、この世界における野に放たれた恐竜たちは最悪の類の特定外来種、むしろ駆除が優先なんじゃ・・・と思うんですが、多分そこには政治的な圧力がありそうなのでよしとします。
ついでに言えば恐竜という存在に対する扱いも悪いです。序盤こそ違法な恐竜の取引などが行われるシーンが描かれ、恐竜中心の展開が見られたもののそこまで。今回の悪役は恐竜ではなく、古代のイナゴを使った悪だくみを起こっているバイオシンという会社。恐竜遺伝子の管理においても独占権を与えられながら別方面で悪だくみ、それも露骨なほど分かりやすいものを展開しているので、そりゃ主人公たちに目をつけられて当然、としか言えません。なんでそこまでやるの?という理由は特に明確にされていません。ただ「ゴジラVSモスラ」の丸友観光を思い出させる描写があり、そこは個人的に好印象。

恐竜映画の集大成を目指したがゆえに種類を出しすぎ、そのくせ扱いが同じなのでどうも恐竜一種一種の存在感が希薄です。今にして思えば、従来はパノラマ的画面における種類は豊富に出るけどスポットのあたる恐竜の種類は限っていて、印象深い活躍をさせる・・・がシリーズの特徴だったように思うのですが、第一作以来の登場となるエリマキ恐竜ディロフォサウルスを除いて個性がはっきり書かれなかった印象しか残りませんでした。特にディメトロドン! お前恐竜じゃなくてそれ以前のはるか昔に活躍していた別生物じゃん! 実は人間ら哺乳類の直接の祖先だった、という説もありますので、そこをうまく使ってくれたら出る意味もあるし面白いと思うのですが作中ではただ人間を襲うだけ。なんのために恐竜とは存在も時代も違う生物を出したのでしょうか。本当は何か深い意味があったのだけど省略されたのかも知れませんが。
一応目玉としてはティラノサウルス対抗としてそれより巨大な最大級の肉食恐竜だったと言われるギガノトサウルスや羽毛恐竜として描かれたテリジノサウルス(ちなみに草食だそうです、でも本作では人を襲いかける)が出てきて、特にギガノトサウルスはティラノサウルスと戦うんですが、この二頭、シルエットだと大して変わらないんですよねぇ。なので同時に画面に出るとどっちがどっちか分からなくなるのでメリハリが出ません。これだったら「III」のリベンジ、とばかりにスピノサウルス再びで良かったんじゃないかと思います。まぁ「III」のころと今のスピノサウルスは復元想像図の印象が異なっていますけど。今はもっぱら水中で生活していた、「III」のようなたくましい巨大な体ではなくもっと細身(龍とドラゴンの中間みたいで個人的には大変カッコいいと思います)で魚食性、他の陸上恐竜と戦ったりはしなかったということになっているわけですが、過去にティラノサウルスにも勝てるような個体が出てるわけですからいいじゃないですか。今回は学者さんの意見をかなり取り入れたそうなので監修でケチ付けられるかも知れませんが、もうコンセプトがエンタメ寄りなんでそこは目をつぶってもらうとして。

それでも、「ワールド」だけでなく「パーク」の主役たちが再び集結して活躍するのはちょっと感激しましたけどね。「ワールド」第一作では「パーク」とのつながりが軽めにしか描かれず、パラレルなのかも、と言う気もしてきましたが完全な地続きな世界であることがはっきりして一安心。特にマルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムがかなり暴れていたのは感激。前作ではカメオ出演に近く、大人しいというより弱弱しい登場の仕方で、ひょっとしたら体調良くないのかも・・・と心配するくらいでしたが、今回はイキイキしていました。やっぱりブランドル(ジェフが過去に演じた「ザ・フライ」の主人公)は元気でいてくれないと!

残念ながら詰め込み過ぎ、恐竜の扱いが悪いという印象が真っ先に出てしまった本作「新たなる支配者」。これで終わり、となるとちょっと文句もいいたくなりますが、最初に書きましたように未来のことは分かりません。パラレルな世界でもいいので新作が登場したときは、また本作の感想も変わるような気がします。
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最強タッグによる最強作品 「モンスター・ア・ゴー・ゴー」

2022-07-29 12:37:59 | 特撮・モンスター映画
所謂B級のクラシック映画を愛するわたしですが、そもそもの出発点が「海外製の怪獣映画が見たい」からだったので、DVDを買いあさる作品は怪獣の登場するSF系か怪物の出てくるホラー系を見るのがほとんどです。その一方でB級分野はSFやホラーばかりではありません。代表的なのはスプラッター映画でしょうか。怖いもの見たさで見るという点でホラーに近いので、ホラーでスプラッターという映画ももちろんあります。そういう作品は見るのですが、人間が人間を襲うスプラッター映画というのは趣味に合わないため、特に見ないで人生を歩んできました。
そのスプラッター映画の第一人者、と言われる映画監督がハーシェル・ゴードン・ルイス。一説によるとこの人の作品「血の祝祭日」が最初のスプラッター映画だそうで、同監督がこの後も同様の過激で残酷な表現の映画を撮り続けたことでスプラッター映画という分野が確立した、と言っても過言ではありません。ただ、残酷表現以外の演出能力となるとちょっと疑問符をつけたくなる人ではありますが。今回の主目的映画以外に「せっかくだし得意分野も見ておくか」と、「悪魔のかつら屋」という映画も買って取り寄せたんです。


 
序盤からいきなりすごい! 貸し部屋を求めてそのオーナーが経営しているかつら屋を訪ねてきた女子学生。彼女は奥の部屋に閉じ込められると中にいた男(ゲーム「クロックタワー」のシザーマンを連想させます)に襲われ、ナイフで頭の生皮をはがされていくのです。女子学生は恐ろしさとナイフで皮をはがされる痛みで悲鳴を上げ続けますがやがて力尽き、グッタリとします。ここで普通の演出なら被害者は目をつむってしまうところですが、本作では白目をむいて動かなくなる演出が取られています。しかもそのままカットは割と長く続き、ナイフで皮をはがされる間、女学生(すなわち演じた女優さん)はずっと白目をむいたままでいるのです! よく見ると多少動いていますが、これはまだ完全に死んでおらず、痙攣しているためと解釈できるので不自然ではありません。すごいこだわりです。しかも余計な血が大量に噴き出したりしない、現代の目から見てもかなり生々しい、嫌悪感を持てるほどの残酷シーンが展開するあたり、監督がこのシーンに並々ならぬ執念を持って演出しているのが分かります。そして皮を剥いだ後の驚愕! タイトルが入るのです。なんとこれだけすごいことをやらせていながらまだアバンタイトルでしかなかったのです! 前置きなんだからギャーとか悲鳴上げさせるだけのイメージ演出とかで謎っぽくしておいて中盤に入ってからスプラッターでいいじゃん! とわたしなんかは思うのですが・・・。しかもそのアバンが明らかに本作のピーク。そのあともスプラッターシーンはあるのですが、序盤のアレと比べると描写に対するこだわりもそれほどでなく、見劣りする上に演出はワンパターンで、ガッカリさせられたまま映画は終わってしまいました。これ一本で監督の実力を計るのは乱暴ですが、拘ればすごい画を作ることが出来る反面、一度作品の空気を決めてしまうと引き出しが少なくなるタイプの監督さんと言う感じがします。

そのルイス監督が珍しくスプラッター描写のない、SF系モンスター映画に挑んだのが「モンスター・ア・ゴー・ゴー」です。ただし、ルイス監督が全部撮った作品ではありません。別の監督が撮影したはいいものの完成できずに頓挫したフィルムを買い取って無理やり完成させて上映した作品です。わたしの持っている昔の資料ではもとの監督に関する情報はありませんでしたが、今回のDVDのパッケージによるとその監督はなんとビル・リベイン! と書いてもまぁわかる人はいませんが、ダメB級映画ファンなら知っている最低巨大怪獣映画の一角「ジャイアントスパイダー大襲来」の監督です。この手の情報はたまに間違っているので本当かどうかはわかりませんが。
 
もし本当だとしたら、「モンスター・ア・ゴー・ゴー」はあの「ジャイアントスパイダー大襲来」をも完成させたビル・リベイン監督が放り出した撮りかけをスプラッターを封じたハーシェル・ゴードン・ルイス監督がつないで完成させた作品ということになります。

 どう考えても絶対面白くなるわけがありません!!!!!

というわけで取り寄せてみました。パッケージには作中に登場するモンスター、と言っても人間の顔にやけどか何からしいアバタを付けただけのものですが、それがデンと書かれています。ポスターとかの流用でないのは残念。本作のポスターには「この映画は宇宙開発を50年遅らせる -N.A.S.A.-」というものすごいハッタリコメントが書かれてるのでそれ採用してほしかったですね。なお、パッケージサイドには「H.G.ルイス監督作品」との表記が・・・。これ、わざとやってるんだろうけど紛らわしいなぁ。H.G.なんちゃらと言えばSF界の巨匠H.G.ウェルズを連想する人がたくさんいるでしょうし、間違ってもそういう古典的SF映画を探してショップをうろうろしている人にこの映画を買わせちゃいけません。
B級SF映画と言えばまず冒頭に壮大なストーリーを語るナレーションや字幕から入るのが定番。本作もその例に一切もれないのですが、他の作品と違うのは冒頭やラストだけでなく、作品の途中にも、「運命と歴史には"もしも"は通用しない」のようなやたら大げさな表現のナレーション(声は監督のH.G.ルイス本人らしい)が入ること。これはストーリーを展開する十分な画が用意されていないので、ナレーションを補填する形で本編が展開するからです。内容は、宇宙から帰還したパイロットが怪物化していた、という「原子人間」や「宇宙の怪人」と同じパターンで、料理の仕方によってはいくらでも面白くなる題材なのですが・・・。
本作では「悪魔のかつら屋」では用いられなかったイメージ演出が多様されています。登場人物のセリフやリアクションから、間違いなくその場や近くにモンスターは存在しているのですが、画面には全く映りません。というよりモンスターの顔が出てくるのはたったの2か所・3カットしかないのです。前任者がほとんど撮らなかったからなのでしょうが、それくらいならモンスター登場シーンは全部取り直してカットのつなぎ方でごまかせばいいのに・・・。お金かけたくなかったんだろうなぁ。

Youtubeで見つけた予告編。ここの12秒や52秒辺りでモンスターの顔出しシーンがありますが、本DVDではそれらしき存在が姿を見せかけるところまでしか入っていません。ひょっとしたらこのDVD、ただでさえ少ないモンスター登場シーンをさらにカットしてあるのかも知れません。なお、DVDには予告編は収録されていません。

そういうわけで本作には特撮の類はほとんど使われていません。オープニングとエンディングの二重露出によるイメージ合成以外はモンスターの顔のアバタの特殊メイクがほぼ唯一の特撮の利用と言っていいものですが、2度目の登場シーンではそのアバタすらない・・・。ひょっとしたらこっちは後に似た人を使って撮った撮り足し?なのかも知れません。
そして驚愕のラスト! もう映画で絶対やっちゃいけないことを全部やってる、としか表現できないオチで、この恐ろしさはおそらく唯一無二のものでしょう。例によって「科学とSFの堺を曖昧にする謎の神秘の力がこの宇宙には存在する あなたはその目でその事実を目撃した」なんてわけのわからないナレーションで説明していますが、それでごまかせるとでも・・・。いや、そこまでの展開を考えたらすごいクライマックスになるほうがおかしいので、これでよかったのでしょう。少なくとも脱力はあっても「大怪獣のあとしまつ」のように怒りを覚えることはありませんでしたし。

存在自体が奇跡のような「モンスター・ア・ゴー・ゴー」。ちなみにタイトルにある"ゴー・ゴー"とは当時流行っていたらしいクネクネする踊りからとったらしく、ストーリー上特に意味もなくその手のシーンがあります。多分このタイトルにするために撮り足ししたものでしょう。史上最低の映画と言えば「死霊の盆踊り」や「プラン9 フロム アウタースペース」「魔の巣」ばかり上げられますが、わたしの見る限り「モンスター・ア・ゴー・ゴー」の方が最低度は上です。なんせ仮にも一ジャンルの開拓者の監督作品なんですから。なので最低映画の一角を入手できることに快感を覚える趣味の人か、スプラッター映画の始祖H.G.ルイス監督作品ならなんでも手元に置いておきたいという人以外は手を出すべきではないでしょう。

 


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