言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

思ふ事

2023年06月30日 | 後拾遺和歌集

#思ふ事……★☆ 思ふ事 皆つきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓へつる哉: 和泉式部 : 歌意:思い悩むことすべてなくなってしまえと 麻の葉を細かく切りに切ってお祓いをした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第二十巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~

読み方やでぇ~

おもふこと みなつきねとて あさのはを きりにきりても はらへつるかな

みなさん、お元気?

枕詞に『水無月のはらへをよみ侍りける』とあるわね。

6月30日の『夏越の祓』の歌やね。

この日は、夏の晦日、つまり1年の半分が過ぎたんやね。

晦日=は30日のことで、つまりは月末の意味ね。

この日は半年分の穢れを祓って、残りの半年を無事に過ごせるようにお祈りしたんやろ。

あらっ!よく知ってるわね。

そうね、麻の葉をお供えして茅の輪をくぐって厄除けをするのよ。

今では麻の葉の代わりに人型の紙や藁を流したりするところもあるようね。

こうして昔の人は暑い夏を無事に過ごせるようにしていたのね。

和泉式部は恋多き女性やったから、悩み事も多かったんや。

麻の葉を一杯切り刻んだんやろうなぁ~。

だから、切に切りてもなんや。

ウチとおんなじやわwww

そうや!ウチかて茅の輪くぐって健康祈願に行くわ!

そうね。では、行ってみましょう。


急げやさ苗

2023年05月15日 | 後拾遺和歌集

#急げやさ苗……★☆ みたや守 けふはさ月に 成りに鳬 急げやさ苗 老もこそすれ: 曾禰好忠 : 歌意:神域である田を守る番人よ、 今日はもう五月になってしまった。田植えを急ぎなさい、早苗が伸びすぎて枯れてしまう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

みたやもり けふはさつきに なりにけり いそけやさなへ おいもこそすれ

みなさん、お元気?

ゴールデンウィークも終わっていよいよ本格的に暑くなって来たわね。

みんなぁ、もう田植えは終わったかなぁ?

お米が育つのは、それはそれは苦労が多いんや。

種籾の時から芽が出るかな、早苗は育つかなそれとも育ち過ぎたかな、田んぼの水は足りてるかな、台風や長雨で稲は倒れてへんかな、穂の中に実はいっぱい入ってるかなぁって・・・

それはそれは心配ばっかりや。

丁寧に育ててやっと秋にウチの大好きなお米が食べれるのやでぇ!

そうね。

マナちゃんの言う通りだわね。

みたや守(御田屋守)=は 御田屋(みたや)と言う神領の田んぼを管理 する人のいる小屋のことで、その小屋にいて番をする人のことよ。

昔はみんなで田植えや稲刈りを一気にするから家に帰らず田んぼのそばの小屋で寝泊まりしていたのね。

お米は種籾の時から刈り入れが終わるまで、日照時間や田んぼの水の量や温度で秋の収穫が違ってくるのよ。

そうやろ!農家のみんなぁ、ありがとう!

そやからなぁ、こんな大事なお米やからお代わり自由やけど残さず食べなあかんでぇ!

フフフ、やっと田植えが始まったのに、もう、食べること考えてるのね。


螢なりけり

2022年07月10日 | 後拾遺和歌集

#螢なりけり……★☆ 澤水に 空なる星の うつるかと みゆるはよはの 螢なりけり: 藤原良経 : 歌意:沢の水面に星が映っているかと思ったけどよく見たら夜半に飛び交う蛍だった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

 みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

さわみずに そらなるほしの うつるかと みゆるはよわの ほたるなりけり

川辺に蛍が飛び交って涼しそうやろ。

暑い日でもこんな涼しそうな歌、考えられるんやなぁ。

今はエアコンや扇風機あるから便利やけど、それにしても暑っいなぁ~。

しっかり水分補給して気ぃつけよな。


あたりは春の

2022年02月20日 | 後拾遺和歌集

#あたりは春の……★☆ 埋火の あたりは春の 心地して ちりくる雪を 花とこそみれ: 素意法師 : 歌意:埋み火のあたりは暖かく春のような心地がしているので散ってくる雪を花と見よう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第六巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

うつみびの あたりははるの ここちして ちりくるゆきを はなとこそみれ

みなさん、お元気?

暖かい春が待ち遠しいですね。

埋火とは灰の中にうめた炭でまだ火種が残っている炭火のことよ。

昔は囲炉裏で暖を取っていたから、囲炉裏の灰の中に炭火が残っていて囲炉裏の周りは暖かかったんやね。

なるほど!

ウチは、寒い日には寝る時に、お布団の中に湯たんぽ入れる派や。

朝も、湯たんぽが暖かいから、お布団から出るのがいややと思う時があるわ。

そんな時は、降ってくる雪のことを風で花を散らせてるから、もう春で暖かいと思って起きなあかんのやな。

ん~ まぁ・・・そうやね。

家の中は暖かいけど、外はまだまだ雪が降っていて冬ってことやね。

 けど、そういわれてもまだまだお布団から出たないわ。

ウチはもうちょっとお布団の中で過ごすでぇ~!

えええ~?・・・それって、寒いとか暖かいとかより、まだ寝ていたいだけなんでは・・・


春やくる

2022年02月04日 | 後拾遺和歌集

#春やくる……★☆ 春やくる 人やとふとも またれけり けさ山里の 雪を眺めて: 赤染衛門 : 歌意:春は来ているのだろか?人は訪れてくれるのだろうか?本当に待たれるものだ。 今朝の山里の 雪を眺めていると。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第六巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

はるやくる ひとやとふとも またれけり けさやまさとの ゆきをなかめて

今日は立春やで。

昔の人は1年を24の季節にわけてたんや。

立春はその一番最初やで。

つまり、1年の最初の季節で、冬が終わって今日から春やねんで。

でも、まだまだ寒いし雪も積もってたら、ほんまに暖かい春が来るんかな、こんな雪積もってたら、誰も訪ねて来えへんかもって心細なるよな。

そやけど、大丈夫や!

立春過ぎたら徐々に暖かなってくるでぇ。

寒いのもあともうちょっとやで。


軒の菖蒲の

2021年05月24日 | 後拾遺和歌集

#軒の菖蒲の……★☆ つれづれと 音たえせぬは 五月雨の 軒の菖蒲の 雫なりけり: 橘俊綱 : 歌意:やむこともなく音が絶え間なく聞こえるのは、五月雨が軒の菖蒲を伝わり落ちる雫だ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

つれつれと おとたえせぬは さみたれの のきのあやめの しつくなりけり

つれづれと(徒然と)=次から次へととか変化がなくて単調な様子やで。

五月雨(さみだれ)=五月に降る雨やで

軒の菖蒲(のきのあやめ)=これはな、軒菖蒲(のきしょうぶ)って言うてな、昔の人は端午の節句に、家の軒に蓮や蓬と菖蒲の葉を一緒に束ねて薬玉を作って吊るして邪気払いしたんやで。

今では菖蒲湯(しょうぶゆ)って言うてお風呂に入れるやろ。

菖蒲(アヤメ)=菖蒲(ショウブ)と一緒で昔はアヤメって言うたんや。

寝殿造や茅葺屋根の軒先に軒菖蒲

そこにしっとり雨が降る。

なんか、雨も美しい光景やわぁ~。


ぬぎかへて

2021年05月01日 | 後拾遺和歌集

#ぬぎかへて……★☆ 櫻いろに そめし衣を ぬぎかへて やま郭公 けふよりぞまつ: 和泉式部 : 歌意:桜色に染めていた春の衣を夏の薄物の衣に脱ぎかえて、今日からは山からのホトトギスの訪れを待とう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

さくらいろに そめしころもを ぬぎかへて やまほととぎす きょうよりぞまつ

今日から5月。

日本の昔の暦では5月はもう夏の始まりやねんで。

家の中の家具調度や着てるもんを夏物にするんや。

みんなはもう夏物に変えた?

ウチはなぁ~、ウチは・・・

まぁ、年中、お・ん・な・じ!

あかんなぁ~。

これからは四季を感じる女性になるように努力するわ。

だから、みんなぁ~、応援してや。


うの花さける

2020年06月04日 | 後拾遺和歌集

#うの花さける……★☆ 見渡せば 浪のしがらみ かけてけり うの花さける 玉川の里: 相模 : 歌意:見わたせば一面に白波の立つ柵がかけ渡しているようです。卯の花が咲いているこの玉川の里は。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  #後拾遺和歌集 第三巻より■□■

 みんなぁ~元気ぃ?

読み方やでぇ~

みわたせは なみのしからみ かけてけり うのはなさける たまかはのさと

しがらみ=は柵(さく)のことやでぇ。

卯の花が、柵(垣根)にまるで白い波のようにいっぱい咲いてるちゅうこっちゃで。

卯の花=ウツギのことやで。

白い花をいっぱい咲かせるんや。

さぁ~!いよいよ夏は来ぬやなぁ