言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

我が盛り

2018年04月17日 | 万葉集
第 0331
◆ ◆ 帥 大伴卿の歌五首
我が盛り また変若めやも ほとほとに 寧樂の京を 見ずかなりなむ
大伴旅人 ◆ ◆
     
万葉集 第三巻 より

::: 読み :::

わがさかり またをちめやも ほとほとに ならのみやこを みずかなりなむ

::: 意訳 :::

私が若かった盛りの時に戻ることは殆どないだろな。 奈良の都も見ないままに終わってしまいそうだな。

::: 備考 :::
 
神亀五年(728年)四月頃、大宰少弐小野老の太宰府着任を祝う宴での作。

をちめ=復ちめ、元に戻る、若返る。     
ほとほとに=ほとんど、おおかた。