言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

真神の原に

2023年01月30日 | 万葉集

#真神の原に……★☆ 大口の 真神の原に 降る雪は いたくな降りそ 家もあらなくに: 舎人娘子 : 歌意:大口の里の眞神の原に降る雪はそんなにひどく降らないで。あたりには家もないのだから。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第八巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

おほくちの まかみのはらに ふるゆきは いたくなふりそ いへもあらなくに

みなさん、お元気?

真神(まがみ)=はオオカミのことよ。オオカミを神格化してこう言うのね。

そして大口(おおぐち)=は真神にかかる枕詞。オオカミは口が大きいので大口ね。

大口の真神の原=はオオカミの生息する野原のことね。

いたくな=はひどく~~するなと禁止の意味ね。

きっと、舎人娘子は雪の日にご主人様のお供かお使いで大口の真神の原を通らなければならないことがあったのね。

うわぁwww怖いなぁ!

大雪や吹雪の日にオオカミの出る野原を通らなあかんなんて!

しかも、雨宿りじゃなくて雪宿りして身を隠す場所も人家もないなんて!

ウチなんか怖くて、足がすくんで歩かれへんようになって凍えてしまいそうや。

こうやって、声に出して歌にして、神様にお祈りして無事に通してもらうことしかでけへんわ。

みんなぁ~!今でも大雪や吹雪の日には不要不急の外出は辞めとこや。

ほんま!雪国の人は気いつけて過ごしてや!!!


降り埋めける

2023年01月21日 | その他

#降り埋めける……★☆ 軒も庭も 降り埋めける 雪のうちに いや珍らしき 人の音づれ: 良寛 : 歌意:軒も庭も降り積もってまっ白に埋めてしまった雪の中に珍しく人が訪ねて来てくれた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集 冬より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

のきもにはも ふりうずめける ゆきのうちに いやめづらしき ひとのおとづれ

みなさん、お元気?

音づれ=は音連(つ)れで、訪問とか便りとか、つまり、音信の意味があるわね。

良寛さんのお家は山の中で雪深いところや。

そんな中に誰か訪ねて来てくれたり、お手紙来たらめっちゃ嬉しいやろうなぁ。

ウチもみんなが来てくれて、ワイワイにぎやかにするのが好きやでぇ!

雪が降って出かけられへん日はネットでワイワイやぁ~!


春の初めに

2023年01月02日 | 万葉集

#春の初めに……★☆ 正月立つ 春の初めに かくしつつ 相し笑みてば 時じけめやも: 大伴家持 : 歌意: 正月が来た春の始めにこうしてお互いに笑い合っているのはこの時節にはふさわしい

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十八巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

みなさん、お元気?

あけましておめでとうございます

読み方やでぇ~

むつきたつ はるのはじめに かくしつつ あひしえみてば ときじけめやも

大伴の家持天平勝宝2年(750年)1月5日久米朝臣広縄(くめのあそんひろなわ)の館に招かれて詠んだと言われている歌ね。

正月(むつき)=は昔の日本のカレンダーの読み方で最初の月を「睦月(むつき)」って言ったのよ。

つまり、1月のことね。

時じけめやも=は、ちょっと難しいけど、時期じゃないかな?、ううん、やっぱり時期だわ、っていう感じの使い方。

家持さんは久米 広縄さんの新年会に行って、新年早々からお互いにこうやって笑っていたら楽しいやんって言うてるんやなぁ。

みんなも今年は笑って過ごせるよう、良いことがたくさんあるようになったらええなぁ。

そうね、みんなで笑いあえるといいわね。

今年も皆さまにとって楽しい1年になりますように。そして私たちをどうぞよろしくお願いします。