言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

こけのむすまで

2021年07月29日 | 古今和歌集

#こけのむすまで……★☆ わが君は 千世にやちよに さざれいしの いはほとなりて こけのむすまで: 詠み人知らず : 歌意:私のあなたに対する尊敬とあなたの命が、千年さらにもっと長く、細かい石が大きな岩となってそこに苔が生えるまで続くように。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #古今和歌集 第七巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

この歌、みんなもよー知ってるやろ。

そうやで、これは日本の国歌「君が代」の元になった歌やで。

この歌の収載されてるのが「古今和歌集」「賀の巻」つまり、新年やその他のお祝いの歌の巻やで。

「我が君の代」つまり、自分の愛する人や尊敬する人に「長生きしてや~、いつまでも愛してるでぇ~」と長寿や活躍を願ってる歌やで。

今、東京オリンピック2020の真っ最中。

「君が代」が流れるシーンがいっぱいあるけど、それは頑張った選手たちがウチ等にも、「練習でいっぱい努力して頑張って世界一になったから、みんなも元気出して長生きして活躍してや~」っていう意味の国歌を聞かしてくれてんねん。

だからみんなもお家でいっぱい拍手して応援しよな。

ちなみに ↓↓↓ 「さざれ石」やで


もろこしも

2021年07月28日 | 古今和歌集

#もろこしも……★☆ もろこしも 夢に見しかば ちかかりき おもはぬ中ぞ はるけかりける:兼藝法師 : 歌意: 遠い中国の地も夢に見れば近かった、それなのに思い合わない二人の仲は遥かに遠い。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #古今和歌集 第十五巻より

みんなぁ、元気ぃ~?.

暑い中、東京オリンピック2020の真っ最中やなぁ。

読み方やでぇ~

もろこしも ゆめにみしかは ちかかりき おもはぬなかそ はるけかりける

これはホンマは恋の歌やで。

でも今、オリンピックで活躍している選手はみんな努力して4年に1回、遠い国で開催されるこのイベントに出ることを夢見てるんや。

きっとこの歌のような心境なんとちゃうかなぁ。

世界中で新型コロナ感染症が蔓延して、開催する日本も、招かれる方の国にもいろんなことが起こっているけれど、ウチは純粋にみんなが活躍するのを応援したいわ。

みんなも、お家のテレビの前ですべての選手たちに拍手送ってや。


蔭をしげみや

2021年07月26日 | 拾遺和歌集

#蔭をしげみや……★☆ 夏山の 蔭をしげみや 玉ほこの 道行く人も 立ちどまるらむ: 紀貫之 : 歌意:夏の山の陰のできた茂みには道行く人も立ち止まってしまう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #拾遺和歌集 第二巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

暑いなぁ!

読み方やでぇ~

なつやまの かけをしけみや たまほこの みちゆくひとも たちとまるらむ

玉ほこ=玉ほこは美しい玉の飾りのついた矛のことやけど、ここでは「道」にかる枕詞で使こてんねんで。

もう、こんなにカンカン照りやと、みんなもエアコンの効いたとこ行きたくなるやろ。

昔の人はエアコンなかったから、大きな建物の軒下や大きな木に出来た陰で休みながら用事をすませに行ったりしてたんや。

みんなもこんなに暑い日には出かける時に帽子や日傘、忘れんと行きや。

それに、水分補給も絶対に忘れたらあかんでぇ!

でも、出かけるのん、嫌になるくらい暑いなぁ。


あつさぞまさる

2021年07月22日 | その他

#あつさぞまさる……★☆ 声聞けば あつさぞまさる 蝉の羽の 薄き衣は みに着たれども: 和泉式部 : 歌意:蝉が鳴いている声を聞くと余計に暑くなる。蝉の羽のように薄い衣を着ているけれど。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #和泉式部集 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

梅雨が明けたらたちまち暑いなぁ~。

和泉式部さんが居るのでちょっと聞いてみよかぁ。

 毎日暑いですね。

和泉式部:ほんまや。朝起きたら、びっくりするくらい蝉、いっぱい鳴いてて、もう、ほんまに暑いわ!

私、こんな薄い夏の衣着てるのに、どうやったら涼しくなるんでしょうね。

エアコンもないから着てるもので調節するしかないですね。

熱中症にならないように、くれぐれも気を付けてお過ごしくださいね。

和泉式部:は~い、ありがとう。あなたもね。お互いに気を付けながらこの暑さを乗り切りましょうね。


水くきの

2021年07月16日 | その他

#水ぐきの……★☆ 水ぐきの あとも涙に かすみけり ありし昔の ことを思へば:良寛 : 歌意:父上の筆跡を見ていると、お元気だった遠い昔を思い出して涙で目がかすんでくる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #はちすの露 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

みづぐきの あともなみだに かすみけり ありしむかしの ことをおもへば

水くき=筆跡とか手紙のことやで。

みなさん、お元気?

この歌にの枕詞に「たらちをの書きたまひしものを見て」とあるわね。

「たらちを」はお父ちゃんのことやろ。

そうね。「垂乳男(たらちお)」つまり、お父さんのことやね。

反対語は 「垂乳女(たらちめ)」でお母さんのこと。

良寛さんはお父ちゃんの残した手紙を見ていると、だんだん悲しくなってきたんや。

あー、ウチも優しいお父ちゃんやお母ちゃんのこと思ってしまうわ。

やっぱり、家族は大事や。


七夕のこころに添えて4首 まち來し今日の・扇のかぜに・早漕ぐ舟の・月の舟 星の林に

2021年07月07日 | 万葉集

#まち來し今日の……★☆ 棚機の 心のうちや いかならむ まち來し今日の 夕暮のそら: 九条兼実 : 歌意:織姫の心の内はどんな気持ちだろう。ずっと待ちに待っていた今日の夕暮れの空だから。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #千載和歌集 第四巻より■□■

#扇のかぜに……★☆ 天の河 扇のかぜに 霧はれて そらすみ渡る かさゝぎのはし: 清原元輔 : 歌意:天の川は扇で煽ぐ風で霧が晴れて、空が澄わたり鵲の橋も見える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #拾遺和歌集 第十七巻より■□■

#早漕ぐ舟の……★☆ この夕 降りくる雨は 彦星の 早漕ぐ舟の 櫂の散りかも: 詠み人知らず : 歌意:この七夕に降る雨は彦星が急いで漕いでいる舟の櫂のしずくが散っているのだろうか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十巻より■□■

#月の舟 星の林に……★☆ 天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ: 柿本人麻呂 : 歌意:天上の海には、雲の波が立っていて、月の舟が星の林に漕いで隠れて行くのが見える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第七巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

たなはたの こころのうちや いかならむ まちこしけふの ゆふくれのそら

あまのかは あふきのかせに きりはれて そらすみわたる かささきのはし

このゆふへ ふりくるあめは ひこほしの はやこぐふねの かいのちりかも

あめのうみに くものなみたち つきのふね ほしのはやしに こぎかくるみゆ

今日、7月7日は「七夕」やでぇ。

おり姫様は今夜、1年に1回だけ彦星様に逢うんやで。

でも、雨が降ったら天の川が渡られへんから、気が気じゃないくらいお天気が気になるんや。

でもなぁ、雨降っても、彦星様はおり姫様に逢うために一生懸命、月の船を漕いで会に行くんや。

だから、雨雲が晴れるようにみんなで、扇で煽いで雨が止むように祈ろやぁ。