言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

うち靡く

2019年03月24日 | 万葉集
第 1865
◆ ◆ 花を詠める
うち靡く 春さり来らし 山の際の 遠き木末の 咲きゆく見れば
詠み人知らず ◆ ◆
     
万葉集 第十巻 より

::: 読み :::

うちなびく はるさりくらし やまのまの とほきこぬれの さきゆくみれば

::: 意訳 :::

山間の遙かな梢の花が靡くように段々と咲いていくのを見るととうとう春が来たらしい。

みんなぁ~! 暖かくなってきたけど元気ですかぁーーー?

今日はウチ一人で頑張るから応援してや。

この歌は遠くの山々がだんだんと桜の花が咲いてピンク色に染まっていくのを見て、「あー春が来たんやなぁ」と見たままを詠んだんやで。

うち靡く」は春にかかる枕詞。

春さり来らし」は春が来たらしいの意味やで。

遠き木末」は遠い木の先端、つまり梢のことやで。

ついに!ついに!待ちわびた暖かい春の到来というこっちゃで。