窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

嵐の去った海岸。集まるカモメたち

2020-02-13 19:20:01 | カモメ類

発達した低気圧が通過して行くと根室海峡は大荒れになります。根室寄りは海底

20~30メートルと浅いので、波が大きくなり海岸に打ち寄せます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

        ★ 嵐の去った海岸。集まるカモメたち ★

根室海峡は満潮、干潮による水位の変化で潮が激しく流れます。そのため知床

山脈から流れ出した砂が運ばれてきます。場所により激しく削られたり、堆積

したりと地形が変化してきました。

羅臼沖は水深が1000m以上あるのに野付半島の沖合は砂が流れてきて、水深20

30メートルしかない浅瀬になります。野付半島は砂が堆積してできた砂嘴の

半島です。

野付半島から根室の春国岱に至る海岸線はおおむね遠浅で、風が吹くと大きな波

押し寄せます。大きな波は海底をかき回し、砂の中に住んでいる貝類や魚、

ホヤなどを巻き上げます。

激しい波は多くの生き物を容赦なく海岸に打ち上げます。風向きで場所は変化し

ますが上がりやすい場所があり、そこには大量の貝やホヤなどが上がります。

それを見つけたカラスやカモメ、時にはオジロワシなどが集まってきます。車を

走らせ偶然に見つけたときは「きゃっほー」と奇声を上げてしまいます。

日ごろ根室海峡の海で生活するたくさんのカモメたちが集まっているのです。

シロカモメ、ワシカモメ、オオセグロカモメ、セグロカモメ、カモメ、ミツユ

ビカモメなど、北極圏やカムチャッカ半島、千島列島、アリューシャン列島で

生息する大型のカモメたちです。スターカモメ大集合です。

ハシブトガラスやハシブトガラスたちも大勢集まってきてます。何とも言えぬ

スペクタクルが一時ですが展開されます。

海の中を泳ぐと言われるホタテガイが大量に打ち上げられています。見つけた

ときは貝の墓場かと唸るほど。鳥たちにとり天からの大きな贈り物。

すでに力尽き貝の口を開けているホタテは中身をすべて食べられています。亡骸

です。ホタテに気を取られていたら、波ぎわに握りこぶしほどの石らしきものが

たくさん転がっています。じっと見るとでかいホッキガイではないですか。

打ち上げられ時間が立っているけどしっかり生きています。

カモメにはこじ開けられず、刺激されるとすぐに閉じてしまいます。運よくば、

波にひき戻され海に帰るチャンスがあるかもしれません。

でも、多くはしつこくこじ開けようとするカラスたちの胃の中に入る運命。