今季もオオハクチョウが100羽近く野付湾で越冬しました。春別川の河口を拠点
にして厳寒を乗り越えました。川は全面凍り、海の出口まで氷でおおわれました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 凍れの朝、オオハクチョウ ★
夜は河口の氷の上で休みます。キタキツネがやってくるので、いつでも水の中に
入り逃げる態勢をとっています。
オオハクチョウは体が重いので、飛び上がっては飛ぶことができません。翼を
広げ短い脚で走りながら滑空し、上昇して行きます。キタキツネが忍び寄り、
飛びついてきたら仕留められることがあります。
警戒心が強く、キタキツネが接近してきたら素早く見つけられるように、見晴
らしが利く場所を選んでいます。集まり、誰かが先に気づけば、声を上げ、
警戒を発します。
海岸は風が強く、できるだけ体温を下げずに眠らないといけません。厚い羽毛を
身にまとっていても、露出する脚や嘴などから熱が逃げます。そのために、頭は
背中越しに翼の間に差し込みます。脚はお腹の羽毛の中に収め、お腹を氷の上に
付けて、熱が逃げないようにします。
さらに集まり体を寄せ合うことで、保温が増します。海水や真水は厳寒でも、
マイナスになることはないので、水辺にいることで気温も地上の温度より高い
ので、過ごしやすいはずです。
厳寒、-20℃近くなってもやって行くことができるのです。立春が過ぎると日射し
が強くなり、太陽が上がると急激に気温が上がります。
オオハクチョウたちが日中、穏やかに過ごせる季節まであと少しです。