窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

凍れの朝、オオハクチョウ

2020-02-12 15:41:30 | オオハクチョウのいる風景

今季もオオハクチョウが100羽近く野付湾で越冬しました。春別川の河口を拠点

にして厳寒を乗り越えました。川は全面凍り、海の出口まで氷でおおわれました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ★ 凍れの朝、オオハクチョウ ★ 

夜は河口の氷の上で休みます。キタキツネがやってくるので、いつでも水の中に

入り逃げる態勢をとっています。

オオハクチョウは体が重いので、飛び上がっては飛ぶことができません。翼を

広げ短い脚で走りながら滑空し、上昇して行きます。キタキツネが忍び寄り、

飛びついてきたら仕留められることがあります。

警戒心が強く、キタキツネが接近してきたら素早く見つけられるように、見晴

らしが利く場所を選んでいます。集まり、誰かが先に気づけば、声を上げ、

警戒を発します。

海岸は風が強く、できるだけ体温を下げずに眠らないといけません。厚い羽毛を

身にまとっていても、露出する脚や嘴などから熱が逃げます。そのために、頭は

背中越しに翼の間に差し込みます。脚はお腹の羽毛の中に収め、お腹を氷の上に

付けて、熱が逃げないようにします。

さらに集まり体を寄せ合うことで、保温が増します。海水や真水は厳寒でも、

マイナスになることはないので、水辺にいることで気温も地上の温度より高い

ので、過ごしやすいはずです。

厳寒、-20℃近くなってもやって行くことができるのです。立春が過ぎると日射し

が強くなり、太陽が上がると急激に気温が上がります。

オオハクチョウたちが日中、穏やかに過ごせる季節まであと少しです。