根室原野を中継地として滞在するオオハクチョウ。風蓮湖や野付湾、厚岸湖に集まり
そこから内陸に毎日通います。内陸の小さな沼もねぐらにします。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 朝、ねぐらから牧草地へ・オオハクチョウ ★
風蓮湖や野付湾で夜を過ごすオオハクチョウは日の出前に川の河口に広がるヨシ帯から
出てきます。静けさが急に騒々しくなります。オオハクチョウのトランペットの音色に
似た大きな声を鳴き合わせます。これが遠くまで良く聞こえます。
水平線から太陽が顔を出し、空の色が明るくなると、お腹を空かしたオオハクチョウたち
は滑走を始め、水面を走り出します。水かきのついた大きな足を広げ、翼を大きく広げ
強く打ち付け上昇します。
群れを作り、河口から川伝いに内陸の牧草地の方へ次々に飛んでいきます。
いつも飛んでくる群れを見送るばかりで、どこに行くのか、どんなふうに飛んでいくのか
気になってばかり。
飛んでいくコースを見定めて、河口から3キロほど上流の高台で確かめることにしました。
みんなが同じコースをたどることはないので心配しました。
心配は杞憂でした。やってきました。谷沿いの森の上に沿って10羽前後の群れが次々に
やってきます。上流にデントコーン畑があります。
白い体は目立つように見えませんが、気にしてみないと森の中に溶け込むように静かに
通過して行きます。遠くなので声は聞こえませんが、ほとんどの人は気づかないようです。
谷間をコースに取るのは谷から上昇してくる気流をうまく利用しているように見えます。
彼らにしてみれば上流10キロ、20キロは苦にはならない距離のようです。