窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

亜種ヒシクイの集合地、見っけ。

2019-11-11 23:40:48 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

ねぐらから早朝出発したヒシクイたちが集まる場所を探し、今季も原野をうろちょろして

ます。毎年、集まる場所が違うので、経験と勘で探し回るしかありません。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ★  亜種ヒシクイの集合地、見っけ。  ★

いそうなところに行き、車からでて耳に手を当て集音器にして鳴き声を探します。ゲルルル

という声は牧草地の斜面に降りて、見えないヒシクイの居場所を教えてくれます。

デントコーン畑が多くなり出してから、それまで蓄積してきたヒシクイたちがいる場所の

目当てが無くなりました。

今年のようにとてもきれいに刈り取られ、落穂がほとんどない畑になると、1回、2回来

ると2度ときません。以前は牧草をしきりに食べていたのに見られなくなりました。

トウモロコシの実の魅力には勝てないのです。必死で走り回り、地図を塗りつぶしていっ

ても今年は見つけられません。

ならば依然見つからなかった沼を探すことに切り替えました。心当たりの沼の近くの高台

に上がり、耳を澄まします。3か所探しても気配なし。次にジュンサイを栽培している沼

に行くと対岸から声がしてきました。

葦が沼を縁取り岸からは見えづらい水面に亜種のヒシクイが2000羽以上降りています。

しばらく観察していると林を超えて、小さな群れがやってきています。

 

周りで食事をとり、お腹が膨れたところで水を飲みに来ているのか。数はどんどん増えて

きます。オオハクチョウが10羽ほどばらばらに休んでいます。

急に群れが騒々しくなり、一斉に飛び上がりました。こういう時は、間違いなくオジロワシ

が飛んできています。案の定、2羽のオジロワシが群れの上を飛んでます。

休んでいたほとんどのヒシクイが森の上に出て、上空を旋回してきます。水面に降りている

時は、多いとは感じませんが、飛んだ時の数は数倍の多さに感じます。

迫力が違います。

こんなにいるのに声に気付かなければ、きっと見過ごしてしまうほど自然のスケールが

大きいのです。