画寫庵Progressive

松平惟光の写真日言己巾占。

ヤマイコウコウ

2006年10月18日 | 御飯庵・菓子屋庵

男が料理にコり始めるとなんだか知らないが、冒険をしてみたくなる。
というか冒険的な要素を取り入れてみたくなる。

ベランダでバーベキューやダッチオーブンをやってみたり、薫製を始め
てみたり、干物を作ったり。日常の中で薄っぺらい狩猟生活的なムード
に酔いたがる。もうなんだかしょーもない、そんな風にはなりたくない
もんですね。


えーと、干し網買いました。



キャンプでお皿を干すときにも便利!なるほど!



えーーっと。すみません。なんか知らないけれど自分で干物を作って
みようとか思い立ちまして。

んで干物機はどこで売ってるんだろうとネットで調べたら、釣具店や
キャンプ用品売り場にあると。明石には釣具店至るトコにありますが
いままでまったく縁がなくてなんだか入りづらいトコを、勇気を振り
絞って入ってみたら売ってましたよ、入り口そばに。出てこられなく
なるような店の奥の方とか、言わないと出てこなかったらどしようか
と思ってたのですが。拍子抜けするほどあっさり。Mですが十分過ぎ
るサイズです。

ちなみにお値段は367円。安ッ!


さて、干物の王様といえばなんと言ってもアジ。生のアジを買いに魚
の棚へ、2人では食いきれないだろうという量をカゴモリで売ってて
なかなか買えないことがあったりするんですが、今回はドンとこい、
どんな山盛りでも干しまくってくれるわという意気ででかけたのです
が、そういうタクラミのある時に限ってやたら大きいか(刺身に最適)
小さい(アジフライで食べるとステキ)のしかなく、デバナを挫かれる。

しかたないのでキスを買う。なんとなく。

 ウロコはぎ中。一枚一枚大きい。

しかし買ってから思うに、キスって干物にするのかなあ?テンプラじ
ゃないのかなあとか思いつつまたネットを探ると、あまり売られては
いないがじつはキスの干物は抜群にうまいなどという文を見つけ、安
心していざゴー。

背開き(生まれて初めてやった)にし、内臓・血合いを除き7%の食
塩水に30分ほどつける。



ちなみに塩水を入れてあるのはエクスパックのおまけでもらったイカナ
ゴタッパーです。サイズぴったり。

マヌケなハナシだけれど最初「7%の食塩水ってどうやって作るんだ?」
と一生懸命考えてしまった。93mlの水に7gの塩を溶かせばいいのだな。

300均ショップで買ったはかり、こないだ針が取れてしまったのをアロン
アルファで、いや、正しくはツリロンアルファで直して量る。

しかしツリロンアルファって、アロンアルファ発売後最初に出たパチモン
だと思うんですが、現役で売ってるのにはちょっとビックリ。このテの瞬
間接着剤って、1回使って、次の機会に出して来たときにはもう固まって
しまっていたりするんですが、今回はマウスのマスコットの修理をし、し
ばらくしたら足の親指の爪が割れたのでくっつけ、そして今回ハカリの針
を直し、と役立ちまくり。むしろツリロンアルファを買ったからいろんな
ものが壊れてるような気になるぐらい活躍。



夕方から夜の間、風に当てて半干しに。キスはガンガンに乾かさず、軽く
味をキュッと固める感じがいいというので生乾きぐらいで。それでも干し
上がりはなじみの干物の匂いが。うまそー。

さて、試食。今回はウチの家内さんは同席せず、まずは自分一人で。
なぜなら2人いっぺんに食べて、何かうっかりしたことがあった場合、一
家全滅、ニュースネタになるのを避けたいが為。時々ありますよね、キノ
コ狩りで食べてはいけないのを獲ってきて食中毒、とか、自分で釣ってき
たフグを無免許で調理して死亡(去年実際にあった事件)とか、畑に生え
ていた葉っぱを味噌汁の実にしたらそれが実はジギタリスだった(実話)
とか。

つわけでいただきます。ひとりで。



うまそうでしょ?

結果。思った以上にしっかり干物になっている。自分で作ったという点
もあって(それがほとんどか?)なかなかうまいと。少ししょっぱかっ
たのですが、コレはどうやら干す前に水気をしっかり拭いておかなかっ
たからだと思われます。

つわけで第一弾は成功という風に考えてみる。次はアジかなー。この辺
でいまごろの魚というと小鯛やタチウオ、ハゲ(カワハギ)なんかもい
けるらしい。ハゲはいまのこの時期、鍋物には小さいんじゃないかとい
うのがたくさん安く売られているので狙い目か。しかしハゲの干物とい
うのがあまりイメージ湧かないのだな。フグみたいな感じか。カワハギ
ロールってのもあるし、干してうまくなる魚なんだろうなあ。

とりあえず干し網の元を取るぐらいまでは頑張ります、てかそれって
すぐっぽい。