画寫庵Progressive

松平惟光の写真日言己巾占。

ナヴィの恋

2010年04月07日 | 西洋鏡・紙魚手帖
いまさらようやくやっとの「アバター」。
もうほとんどの人が見ていると思うので簡単に。

・わかりやすく王道の展開はこう書けというお手本のような脚本。
・しかしいざクライマックスの戦いになったら主人公の策が
 「みんなでがんばる、あとは(文字通り)神頼み」だったので犠牲者大量。おいおい。
・軍の描写はあいかわらずイキイキしている。キャメロンおかえり。
・3Dはコケおどしよりスケール感や浮遊感を見せることに特化していて楽しい。
・発光するキノコやら触れると瞬時に変形して道を空ける植物とか「ミストⅢ」を連想。
・悪役が自分の行動に疑問を持たず気持ちいいぐらい悪役である。
・脇を固めるキャラクターが相変わらず立っていてそれぞれに見せ場あり。
・「エイリアン2」の海兵隊が今回は敵という感じ。
・ミシェル・ロドリゲスは女優として出てきたときに、キャメロンの好きそうな
 感じ(マッチョ)だなーと思ったので納得の出演。しかし扱いはちょっとヒドかった。
・シガニー・ウィーバーが歳をとっていないのでびっくり。
 リプリーというよりダイアン・フォッシーのようでなんかかわいいキャラクター。
・地球が荒廃していて、軍隊を持つ企業のえらいヒトがのっぺりのらくらとした男で
 実はこの企業はウェイランド湯谷?(実際にはRDA社という名前だった。)
・ジェイムズ・ホーナーの音楽は最近なりを潜めていた自作使い回しが炸裂。
 「銀河伝説クルール」とか「スタートレック2」とか。
・字幕の配置に苦労した跡が。画面の真ん中に出るときも。
・英語の日本語字幕が横書き活字フォント、ナヴィ語の日本語字幕が
 縦書きのなつかしい字幕フォントなのがなんか楽しい。
 ナヴィ語の英語字幕はどう出ているんだろう。



訃報

2010年01月29日 | 西洋鏡・紙魚手帖
サリンジャーの死ばかり伝えられておりますが
この方が亡くなった事は日本の新聞では余り伝えられてないような…。

訃報: ゼルダ・ルービンスタイン(76)

名前だけだと誰!?という方もおられると思いますが
トビー・フーパーの…というよりスピルバーグの「ポルターガイスト」で
最も印象的なキャラである霊媒師タンジーナを演じていた女優さんです。

タンジーナ初登場シーン

小さい体に子供のような声、怪しげなような、けれど頼もしいような、
そしてどこか笑える魅力的な役柄を演じていました。

予告編



ヴィクトリアズ・シークレットのCF

2009年12月08日 | 西洋鏡・紙魚手帖


観れば瞭然、監督はアノ人です。
ゴージャス美女にピカピカのアメ車、バイク、レトロな戦闘機、
常に画面は動いていて細かいカット割り、
薄い布の揺れをスローで撮影、しかもアオリで写る空は
人工的な色調、おまけに最後はなぜか大爆破。
の「いかにも」大会。

逆に言えば、オレに撮らせるということは
つまりこういう画が欲しいんだろっ!
というプロ意識のなせる技とも。
しかし女性向けなんかなコレ。

あ、ワン・ギフト、サウザンズ・ファンタジーって言ってるな。
そういうことか。


誰かとめて

2008年03月08日 | 西洋鏡・紙魚手帖
ちらりと見た「あの人は今」みたいな番組のせいで
頭の中をぐるぐると回るC-C-B。
まさに、と・め・て~Romanticとめて~~状態。

PV。

あーもうなんかいたたまれない…服装が恥ずかしい髪型が恥ずかしい
ダンスが恥ずかしいなによりもPVの演出がもうホントに恥ずかしいー


アカペラメタル

2008年01月20日 | 西洋鏡・紙魚手帖

自分でPV貼っといて、結局買いました。
近所のタワレコにフツーにあったので。(輸入盤のみ。歌詞カードつき。)
メタルのフルアルバム買ったの初めてかも。
だいたいカッコいいのですが、一曲だけ「ギターソロ」が入っている曲があって
それがあまりにうますぎなので、ボーッと聴いてる時にはなんの違和感もないの
ですが、「そういえばこの編成は…」と気づいたら思わず吹いてしまいました。
いや、すごくうまいんだけどうますぎる分、「演奏」しているさまを想像すると…

ちなみにこの曲。(Youtube。オフィシャルじゃないので直には貼らず)2分32秒ぐらいから。

ライブ版もあります。2分48秒ぐらいから。

自分でPV貼って…といえばこれも入手済。


van canto - the mission

2008年01月14日 | 西洋鏡・紙魚手帖
よそ経由で知ったPV。(オフィシャルでYoutubeに貼られているもの)

5人編成のアカペラ+ドラム一人のバンドなのだけれど
やっているジャンルがなんとHR/HM。
ちゃんとHMに聞こえてしかもカッコイイのが凄い。
いい曲だし。ポップで聞きやすいメタルぐらいな感じ?



ドラムまで口だとさすがにギャグになってしまう(想像できる)んだろうなー。

市民の敵

2007年11月11日 | 西洋鏡・紙魚手帖

イプセンの劇を朗読したり公演したりする演劇ユニット「ザ・イプセンズ」の第一回演劇公演「アン・エネミー」(「民衆の敵」英語題"An Enemy of the People"に由来)

ユニット名のそのまんまさから、笑いを含んでいるかと思えばそうではなくしごく真っ当に(大阪商人が出てきたりするけれど)イプセン劇を上演。むしろ笑いとしてつけたされた部分はことごとくすべっていたので、参加メンバーの実力を考えればストレートに演じれるだけでもよかったのではないかと思いつつ。

上演時間2時間40分、ほぼ会話劇の地味な内容だけれど、まったく飽きずにハラハラしつつ観ることが出来たのはさすが。
最前列中央、常に演者が1メートル以内にいるという場所に座っていたのでその意味でも少々ハラハラ。
もともとの戯曲がよくできているのは当然としても、以前TVで観た70年代の映画版を途中で投げ出してしまった事を考えるとやはり演者連の力の大きさを感じますな。


※映画、調べたらスティーブ・マックィーン主演でした。評価もよくない。アクションスターから脱皮しようとして批評家筋の攻撃を受けたとも考えられるけれど、でもやっぱり出来はよくなかったと思う。



2003NewVersion

2007年10月05日 | 西洋鏡・紙魚手帖


あの名曲(あえてタイトルは明かさず)の2003年版…とはいっても
ほとんど新曲ではというぐらいのちがえっぷり。
そのスケール感のある「新曲」部分もなかなかいいのですが
1分47秒からようやくおなじみのオリジナルのメロディーが。

しかし20年経っても変わらんヒトだなー。
ロシア娘とドイツ娘は若い頃は可憐だけど、
年いったらみんなあーーーなる(あえて書かず)という
わけではないのだな、うむ。

意味のわからないリメイク

2007年09月08日 | 西洋鏡・紙魚手帖

TV欄より

黒澤明ドラマスペシャル 天国と地獄 「間違えられた身代金誘拐事件 小樽~札幌・特急列車7分間の密室トリック全財産か子供の命か?富豪夫婦の愛と決断!黒澤明の傑作サスペンスが今よみがえる!!」

…冗談かと思うぐらいすんごい安っぽいダメな作りになっているようにしか見えないんですが。

たとえば
黒澤明ドラマスペシャル 隠し砦の三悪人「秘められた埋蔵金を探せ!百姓2人と武将の凸凹トリオがお姫様を守って決死の脱出 秋川藩~早川領壮絶な敵中突破!あのハリウッド映画にも影響を与えた黒澤明の傑作娯楽時代劇が今よみがえる!!」

黒澤明ドラマスペシャル 野良犬「死を呼ぶ盗まれた拳銃 連続殺人 上野~山谷・灼熱の闇市に刑事の汗が光る 次の凶行は?ベテラン刑事の名推理!黒澤明の傑作サスペンスが今よみがえる!!」

今回のドラマ版、誰がどういう役をやるのか見てみたら
キャスト表に六平 直政(むさか なおまさ)さんの名前が挙がっていたので
お、六平さんがボースンやるのか、と思って少しだけ興味が沸いたのですが
会社の経営陣のひとりで、ボースンは伊武雅刀さん。
いや、ボースンは六平さんでしょう、間違いなく。


明日のTV欄より
秋のドラマ特別企画 「生きる~黒澤明・珠玉のヒューマン物語~余命6カ月…あなたは家族に,仕事や子供たちに何を遺しますか?“命短し恋せよ乙女”一市民課長が死ぬ前に起した奇跡とは!?あの名作が55年ぶり復活」









「天国と地獄」はこの世に1本だけでいいと思う。「生きる」も「椿三十郎」も。




トランスフォーマー

2007年08月31日 | 西洋鏡・紙魚手帖

ようやく観た!
予想通りの、予想を超えるアトラクション映画。
思わずよけたり首すくめたりして
鑑賞後しばらく興奮状態が続いたのは久しぶりかも。

巨大ロボットどうしの肉弾戦を、いまにも踏み潰されそうな位置から手持ちカメラで捉えたかのような映像に、きっちりと撮影された美しい画面やスローモーションやほとんどサブリミナルカット寸前の短いカットや激しいズーミングや移動撮影などを、超人的に計算されつくした編集でもって組み上げる手腕にも満足。
ストーリーはじっくり語られると言うよりも、次から次へと大量の、キャラの立った人物が登場して話をつなげていく感じ。それぞれのキャラクターが力を合わせていく姿へと集約していくのも心地良い。


おまけ
"Real Transformers"

ミキサー車とコンボイが最高。


私にいい考えがある

2007年07月31日 | 西洋鏡・紙魚手帖
もうすぐ公開のトランスフォーマーが楽しみで仕方ない私です。
作品の出来いかんに関わらず強烈なアンチがついている
マイケル・ベイの映画なのに評論筋含め高評価なのも嬉しいのですが
そういうことは置いといても、
この本国版予告編は燃える(日本版は編集が違っていてイマイチ。)。

現用兵器から次々変形して圧倒的な力を見せつけるデストロン軍団とか
主人公の愛車から変形するサイバトロンが誤解されて人間側から攻撃をされるとか
迫るデストロンを体で止めるコンボイとか、もう。

でも映画版では名称がすべてアメリカ準拠になるようで
コンボイはじめそれ誰?な名前になるもよう。
オプティマス・プライムよりコンボイの方が字幕も助かると思うのだけれど。
イロイロあるんでしょうか。吹き替えに合わせたとか。

そういえば吹き替え版はとりあえずコンボイ=玄田哲章さん決定らしいので
吹き替え版も良いなあと思っているのですが、TVで見るならまだしも
スクリーンで観た時の口の動きとのズレが気になってしまうので
(一度仕方なく観て懲りた)やはり字幕か。
メガトロン様(つい様づけにしてしまう癖)は
ヒューゴ・ウィービング(エージェント・スミスやエルロンドやV)だしね。

以前にも書いたマイケル・ベイのミュージック・ビデオ
ミートローフ"Objects in the rear view mirror may appear closer than they are"(1993)
(邦題「バック・ミラーに映るオブジェクト達)をまた貼ってみる。



改めてみるとアメリカの田舎町・複葉機・レトロなオープンカーに
ゴージャス美女とベイの趣味全開な作品だと思った。
とりあえずゴージャス系美女は間違いない。

カラーで見る戦前東京

2007年06月06日 | 西洋鏡・紙魚手帖
youtube動画が貼れるようになったのでテストがてら。
カラー映画で撮影された昭和10~13年(1935-38)の東京の風景。



建造物も自動車も服装もなにもかもたまらなくカコイイ。

このころ何が起きていたのか時代背景を挙げるとするなら
1936年は乱歩『怪人二十面相』の連載開始の年…
というのがたいへんわかりやすい。(自分では)

ハードル高過ぎ

2007年02月02日 | 西洋鏡・紙魚手帖

合い言葉を言ったり何か内容に関係のある小道具を持参したりすることで窓口で割引を受けられるイベントは多々ありますが、コレはシネ・リーブルで今開催中のそれ。

まずは漱石の幻想小説を、実相寺昭雄・清水崇(「呪怨」)・山下敦弘(「リアリズムの宿」)・西川美和(「ゆれる」)他十一名の豪華監督と豪華キャストで描く「ユメ十夜」



…なにげにキツくない?いや、探せば見つかったりするかも知れないけど、なんかもったいない気がするんですけど。まあ、ついこないだ変わったばっかなんだけど。まだ一葉さんに慣れてないぐらいなんですけど。



もうひとつは「ファンタズム」のドン・コスカレリ監督の新作。ブルース・キャンベル演じるエルビス・プレスリーが古代の悪霊と戦う「プレスリーVSミイラ男」。



キツッ!!
エルビスのフルモードコスプレで来いと。
しかもよく見ると



後期のエルビスっていうのはつまりあんまりエルビスを知らない人が思いつく服装のエルビスですね。襟とか裾とかヒラヒラしたりダブダブしたりデブデブしたり。ケビン・コスナーとカート・ラッセルのクライムサスペンス「スコーピオン」の舞台になったエルビスそっくりさん大行進のアレですね。

あそこまでフルでやったら1000円と言わずもうタダにしてあげても良いんじゃないですか?
ところで時間が書いてないんですけど、まさかモーニングショーじゃないよね?


バック・ミラーに写るオブジェクト達

2007年01月06日 | 西洋鏡・紙魚手帖

ボニー・タイラーのPVがヘンというエントリーを書きましたが、今回はその関連。とは言ってもヘンなのではなく、その逆。やはり「愛のかげり」のジム・スタインマン作品で、さながら映画を見たような感動に包まれる一本。
それもそのハズで監督はマイケル・ベイ。アメリカの田舎での少年時代の物語、というだけでもおお、となってしまうんですが、そこに飛行機(複葉機)もからんできますよお立ち会い。というと「パール・ハーバー」の最初のあたりを思い出しますが、コッチが元祖というかモトネタというかマイケル・ベイの原風景なのかも。

PVはロッキー・ホラー・ショーのエディことミートローフの93年のヒット・シングル
"Objects In The Rear View Mirror May Appear Closer Than they Are"

タイトル長ッ!とお思いでしょうが、スタインマン作品はそんなんです。
「ヒーロー」は「Holding Out For A Hero」
「愛のかげり」は「Total Eclipse Of The heart」
「今夜は青春(今夜はANGEL)」は「Tonight Is What It Means To Be Young」
「愛にすべてを捧ぐ」は「I'd Anything For Love(But I Won't Do That)」
エア・サプライの「渚の誓い」は「Making Love Out of Nothing at All」
セリーヌ・ディオンの「イッツ・オール・カミング・バック・トゥー・ミー・ナウ」は…まんまカタカナ表記にすんなよこんなもん。

ちなみにこの長い長いタイトルは車のバックミラーに書かれた注意書き
"objects in mirror are closer than they appear"のもじり。
ミラーに映ったものは思っているより近いぞ…みたいな。
「ジュラシック・パーク」でTレックスに追いかけられるジープのドアミラーにコレが書いてあるのがブラックで印象的でしたが。
意味としては逆になってるわけですね。

Pvは歌詞のストーリーはそのまんまに映像化で、自動車を飛行機に変えて派手かつ叙情性を増しております。うん。実はマイケル・ベイ好きなんすよ(こっそり)。パールハーバーとかバッドボーイズ2は微妙だけど。次回作もビックリだけど。いや嘘、ティーザー予告みたらかなり真面目に作っているようで期待してるんですけど。




だがそれは遠く遙かな思い
But it was long ago and it was far away
神よ、すべてはあまりにも遠い
oh God it seems so very far
人生がハイウェイにすぎないなら、心は疾走する車
And if life is just a highway, then the soul is just a car
バックミラーに映ったものたちは現実よりもずっと近くに見えるもの
And objects in the rear view mirror may appear closer than they are

歌詞

ミートローフが少年の成長した姿、というコトなんだろうけどその辺微妙な気もしないでもない。大きくなったなあ…というか…デカすぎっつーかー容貌魁……いやいや。ちなみに父親を演じているのがどっかで見た顔だなーと思っていたらロバート・パトリック(T-1000)でした。