開催日 平成30年10月14日(日)午後1時~4時30分
会 場 手賀沼湖畔 アビスタ第3学習室
講 師 「新アララギ」選者 吉村 睦人先生
内 容 短歌作品の批評、添削指導
会 費 1500円/月
10月4日(木)必着で歌稿(短歌3首)を提出してください。
☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌3首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆吉村先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の前代表です。開成高校教頭・青稜高校校長を歴任するなど教育者としても知られています。
☆見学または入会を希望される方は下記にメールしてください。
eizan@plum.ocn.ne.jp 手賀沼アララギ短歌会
手賀沼アララギ短歌会は今年で発足55年を迎えました。
その歴史を簡単に辿ってみます。
(昭和38年)1963.12.22 手賀沼短歌会発足(鈴木幸一が代表となる)
(昭和39年)1964.01 清水房雄ら参加 小暮政次・樋口賢治両先生の応援あり
(昭和40年)1965. 清水房雄・宮地伸一ら指導助言
(昭和43年)1968.01.25 合同歌集「手賀沼」刊行
(昭和44年)1969.12. 合同歌集「手賀沼第二輯」刊行
(昭和47年)1972. 合同歌集「手賀沼第三輯」刊行
(昭和56年)1981.06. 合同歌集「手賀沼第四輯」刊行 歌会200回記念
(昭和57年)1982. 柴崎三郎、当会代表となる
(昭和60年)1985. 宮地伸一、当歌会講師となる
(平成04年)1992. 三谷和夫、当会代表となる
1992.05 三県歌会に毎年参加(三県とは千葉県、埼玉県、群馬県)
(平成05年)1993.04. 吟行会:秩父
1993.08.23-24 研修:伊豆
(平成06年)1994.05.01 「手賀沼百人一首」公募・刊行(選者 宮地伸一、山本寛太)
(平成07年)1995.02.14-22 短歌旅行に参加:ニュージーランド(講師、宮地伸一)
1995.05 吟行会:茨城県・鵜の岬
(平成10年)1998. 09.01 「新アララギ」発足(代表、宮地伸一)
1998.10.09 吟行会:御宿
(平成12年)2000.10 関東歌会発足・毎年参加
(平成14年)2002.05.7-9 短歌旅行:五島列島 三井楽
(平成18年)2006.03 手賀沼歌会講師:宮地伸一、三宅奈緒子、石井登喜夫、
吉村睦人、雁部貞夫
(平成19年)2007.03 吟行会:牛久 小川芋銭 雲魚亭・住井すゑ 抱撲舎
(平成20年)2008.05 吟行会:市川真間 弘法寺亀井院
(平成22年)2010.04 「短歌現代」歌人賞に佐々木フミ子「日々は過ぐ」
2010.04 手賀沼アララギ短歌会のブログ開始
2010.05 関東歌会:筑波(当会が幹事)
2010.05 吟行会:田端 文士村記念館
2011.11 吟行会:松戸 戸定邸
(平成24年)2012.03 手賀沼歌会講師:吉村睦人、雁部貞夫
2012.05 吟行会:土浦 予科練平和記念館
(平成25年)2013.05 吟行会:我孫子 杉村楚人冠記念館
(平成27年)2015.06 吟行会:流山 江戸回廊
(平成28年)2016.05.19 吟行会:佐倉 武家屋敷・城址など
(平成29年)2017.10.26 吟行会:佐原 伊能忠敬記念館など
(平成30年)2018.04 今野英山、当会代表となる(会員数 22名)
9月20日(日)京都市内のコープイン京都において「林泉秋期宿泊か歌会」が開催され、
当歌会からは今野英山が参加しました。
講師は雁部貞夫先生です。出詠者は39名で宮城、東京、埼玉、千葉、福井、滋賀、京都、兵庫、大坂、奈良、香川からの参加がありました。
歌会後には雁部貞夫先生夫妻を交えての懇親会が行われ、その後3班に分かれてのフリートーキングが行われ、熱い議論が交わされました。
翌日は下賀茂神社・糺の森において吟行会、ホテルに戻ってからの即詠歌会が行われ、充実した2日間でした。
手賀沼湖畔文学の広場にある「文学掲示板」、2018年10月は手賀沼アララギ短歌会の歌が6首掲載されます
・ガラス戸の外に下がれる青き糸瓜子規の視線をそのままに見る(柏 立川多喜子)
・人ごみの中に君見え待ちきれず白きパラソル我は掲ぐる(流山 石川佳江)
・子規の膝延ばせぬ故に切り込みをつけし机上に今日も野の花(柏 渡辺澄子)
・久しぶりに乾いた空気味わえた季節はもはや秋の始まり(柏 大倉康幸)
・茶を点てる薄暗き小間に鷺の声いく度か響きてきたる(松戸 千葉照子)
・老犬は片足上げてマーキング身振い一つして去りゆきぬ(我孫子 須田博)
< *印 新仮名遣い>
三谷和夫:この老はやりたきことの多くして年とる暇などなしとぞ言へる(新アララギ2018.8)
佐々木フミ子:海底に我ら集へるごとくにて魚ら腹見せ頭上を泳ぐ (新アララギ2018.8)
木村和子:杖をつき同級会に行く夫に「行きはよいよい」と声をかけたり(新アララギ2018.8)
須田博:浮く雲の風のまにまに消え行くをわが行く末に重ねつつ見る 病床にて(歌会2018.8)
千葉照子:斜りの地活かし建てたる選鉱場その大きな屋根今は皆無し(歌会2018.8)
今野英山:テーラーも料理研究家もまぼろしか君の足跡知る人のなし(新アララギ2018.8)
高橋毬枝:釣り人はそ知らぬふりに糸垂らし白鳥も釣り人を無視して静か(新アララギ2018.8)
山崎日出男:LPに針を落とせば柔らかきアナログの響きわが身を包む(歌会2018.8)
麦島和子:*フラワーシャワーの祝福受ける新郎新婦純白のドレスに花びらが舞う(新アララギ2018.8)
岸野トモヱ:*歌丸の訃報を聞きて思い出づ私のクラスメートと笑いし友を(歌会2018.8)
大倉康幸:*穏やかに晴れ渡る空雨上がり心が前にまた向いてきた(新アララギ2018.8)
相川盈子:*母の日に贈りしジャケット着る間なく逝きたる母の柩に置きぬ(新アララギ2018.8)
宮本通代:二万歩を歩き通しし軽きほてり夕べにひとり缶ビール開く(新アララギ2018.8)
葛岡昭男:*先生も一緒に跳んだ大縄を廻す自分も写真に黄ばむ(新アララギ2018.8)
渡辺澄子:*心地よく小鳥の声に目覚めたり陽ざし眩しき雨上がりの朝(歌会2018.8)
石川芳江:*夜どおしの激しき雨に紫陽花の枝はたわみて道をふさぎぬ(歌会2018.8)
丸山さち子:*チルチルとミチルのように二人来て虹色の鳥を岸辺に捜す(新アララギ2018.8)
立川多喜子:熱引きて微睡む夢に来し祖母はわれより若く子守唄うたふ(新アララギ2018.8)
戸田邦行:*高熱と苦しみの中にありながら神の名呼ばず祖父を思いぬ(新アララギ2018.8)
鈴木英一:なだらかに裾野に続く三輪山に神を感じし大和人やさし(歌会2018.8)
新アララギ 2018年8月号より
・今の世に苦手の人物二人あり歌の鳥居と絵の奈良美智と
・総ルビの文章書けどおのが歌にルビ振らぬとは何故なりや
・鴎外の史伝の総ルビ気にならず厭ふは鳥居の俗臭なるべし
・奈良美智を女と思ひゐしが或る時知りぬヨシモトと読む
・彼の描くマンガチックなお河童の少女は嫌だ意地悪き眼が
・大量に生産さるる絵とグッズだから嫌いだポツプ・アートは
新アララギ 2018年8月号より
・残り咲くどくだみの花見つつゆく今日三度目のポストへ道
・おほかたは萎れてをれどガーデニアなほもほのかに香を放つ
・次々と忘れてゆきて不義理など何も無きかのごとくわがゐる
・為すことなく過ぎてしまひしわが一生(ひとよ)悔ゆる心も今はおこらず
・校舎の中で教室が分からなくなる夢にて如何なる潜在意識ならむか
・幾筋か棚引く雲の下側のなべて金色に今し輝く