Aloha Days

2010年、ハワイ暮らしを始めます♪
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スタンド・アップ

2006-01-18 | 映画 サ行
やってくれましたね、ニキ・カーロ!
クジラの島の少女」に続いてまた目が痛くなっちゃったよ
この監督さんの作品は要注意です(笑)

この作品、何が一番嬉しかったって・・・・・そりゃぁあーた!
ショーン様を起用していただけたことでしょう!
イギリス生まれ、生粋のシェフィールド男のショーン様をアメリカ北部ミネソタの出身にしちゃうなんて、凄いわ凄いわ凄いわ♪
ショーン様も一生懸命アメリカ英語を話してたし、でもたま~にイギリス訛りがちょろっと出ちゃってたところが、これまたたまらないのねん♪ 
うはは~
実はショーン様がお生まれになったシェフィールドも炭鉱の町で、ショーン父は鉄工所を経営なさってて、ショーン様も若い頃は溶接工の仕事もこなしていらっしゃったらしいですことよ、おほほ
(慣れない日本語使ったらだんだんおかしくなってきたぞ、笑)
そういう意味でも、この映画はショーン様にとって、きっと違う思い入れがあったんじゃないかしら
それに今回のショーン様演じたカイルって人物がステキー!
炭鉱で働く女性たちが受ける差別の数々、打ちのめされる主人公、陰惨な職場・・・
みーんなイライラ、ムカムカしてる中でのショーン様カイルの存在はまるで一滴の清涼剤、砂漠の中のオアシス、釜飯の中のマツタケのようだったわ~
日本では悪役のイメージが強いショーン様だけど、実は悪役を演じてる作品の方が少ないんですよ
でもね、悪役を演じることを求められるってことは、それだけ演技力も魅力もあるということ(言い切る!)
悪役のイメージが固定してても、たまにこんな素敵な作品に出ちゃうと「あら、ステキ♪」度も増すでしょ?(笑)

あ、またショーン様の話題オンリーで終わりそうになってしまったわ
マジメなお話だったんだから、感想もマジメに書かなくては(上もマジメに書いたけどさ)
他の出演者ももちろん素晴らしかったんですよ~!
特にショーン様カイルの妻で、炭鉱で働くグローリーを演じたフランシス・マクドーマンド
元から凄い女優さんだと思ってたけど、やっぱり凄かったですね~

もちろん主役のジョージーを演じたシャーリーズ・セロンも、両親役のリチャード・ジェンキンズ、シシー・スペイセックも素晴らしかったです~!
弁護士役のウディ・ハレルソンも久しぶりに見た善人役で、なかなか良かったですよ
正直なところ、ジョージーが暴力夫から逃れる場面、炭鉱での嫌がらせを受けている場面などでは、「なぜ反撃しない!?」とちょっとイライラもしました
でも子供二人抱えて生活していかなくちゃ行けないんだから、ヘタに反撃なんか出来ないんだよね
しかもまだ時代は80年代、「セクハラ」って言葉がやっと登場した時代
この頃のアメリカは確かに不景気でアチコチの炭鉱や工場が閉鎖されてたんだよね
ちょうどこの辺り以降の時期にアメリカに住んでたので、ニュースで見たり、学校で取り上げたりしてたのを思い出しました
しかもジャパン・マネーが進出してきた時代でもあって、各地でジャパン・バッシングがあったのよね
「アメリカ人の仕事を奪うな」って・・・・・この映画に出てくる炭鉱で働く男たちと同じこと言ってた
高校時代をすごしたインディアナ州は車産業の一大都市デトロイトの近くと言うこともあって、ダウンタウンで日本車が壊されたり、燃やされたり、日本食レストランのガラスが割られたり、と色々と被害もあったみたい
結局はよそ者に対する不理解や恐怖心、今までの生活が奪われるんじゃないかっていう不安から、集団で行動する安心感と言うか、思い込み過ぎて周りが見えなくなって過激な行動に出ちゃうんだろうね
きっと一人では行動できないだろうし、善悪や限度なんかもわかってるはずなんだろうけど・・・
つくづく集団になるって言うことは怖いです、色んな意味で
昔から集団に属することが苦手だったけど、やっぱり苦手でよかったかもなんて思ってしまいましたとさ

さて、この作品、昨日アップしたゴールデン・グローブ賞の主演女優賞(シャーリーズ・セロン)及び助演女優賞(フランシス・マクドーマンド)でノミネートされてたんだよね
二人とも受賞できなかったのは残念だけど、素晴らしい演技なのでオススメしたい作品です
内容そのものは定石通りと感じるかも知れないけど、実話を元にしていて、実際に酷い目に会い、そこから勇気を出して立ち上がった実在の女性たちに思いを馳せて観て頂きたいと思います