Aloha Days

2010年、ハワイ暮らしを始めます♪
今までありがとうございました

TAXI

2004-12-06 | 日記
土曜日、駅を出たらどしゃ降りだったので久しぶりにタクシーに乗った。
ちょっと贅沢した気分・・・ワンメーターだったけどさ

一昔前、虎ノ門でちゃんとしたOLをしていた時があったんだな・・・
バブルが弾けてしばらく経っていたけど、その会社は景気が良かったらしくお給料もボーナスもとても良かった。
で、お財布に余裕があるとよく会社の前からタクシーに乗って銀座に行ったり、そのまま帰宅したりしていた。今考えたらめちゃくちゃゼータクなアホアホOLだったなぁ・・・でも少しは景気回復の足しにはなってたわね、きっと

そんなタクシー好きなワタシだから、色々とタクシーにまつわる思いでも沢山。
ある時、仕事中にぎっくり腰で動けなくなってしまい、タクシーで帰宅したことがある。
この時の運転手さんも職業病の腰痛で何度も入院したことがある強者だった。
家路につくまでの間、何度も振り返って「大丈夫?腰は早いうちに治したほうがいいよ」と心配してくれて、自分がお世話になった腰痛専門でその道では高名な先生の名刺をくれた。
結局大事には至らなかったので病院のお世話にならずに済んだけど・・・その節は心配してくださってありがとうございました>運転手さん

またある時、羽が折れたハトちゃんを職場の庭で拾ってしまい(笑)、獣医に連れて行こうとダンボールに入れたのはいいんだけど、電車に持ち込むのもどうかと思って仕方なくタクシーを呼んだ。
その時の運転手さんは「日本野鳥の会」の会員さんだった。事情を話すと心なしか嬉しそうに延々とハトの話をしてくれた。日本にも色々な種類のハトがいること、私が拾ったハトは普通の土鳩だと言うこと、ハトの寿命は普通3年・・・云々。なんちゃってハト博士になった気になった。
結局このハトちゃんは我が家で長すぎるくらいの寿命を全うして享年6歳(?)で天に召されました。

面白かったのが、車内がサロン風になっていたタクシー。
窓にはレースのカーテン、座席にはワイン色のふかふかのジュータンのようなカバーがかけられ、足元にはふかふかのスリッパ、金糸で縁取りされたワイン色のクッションが数個置かれ、頼めばブランデーも出てきそうな勢いだった・・・
運転手さんはクラシック音楽が大好きで、そのCDコレクションはものすごい充実振りだった。
リクエストも受け付けていて(笑)確か「亡き王女のためのパヴァーヌ」をかけてもらった気がする。運転手さんも大好きな1曲だったらしく嬉しそうだった。
降りる時に「降りちゃうの?もっと乗っていけば?○○も聴かせたいなぁ~」と言ってくれた・・・んなこといってもねぇ・・・

間がさしてシンガポールにしばらく住んでいたことがある。タクシー運賃が安いので結構良く利用していた(車内は涼しいし)
何度も偶然に同じ運転手さんに当たることがあって、仲良くなり、美味しい麺料理の屋台に連れて行ってもらったり、彼の息子を紹介されたりした・・・結局息子とは進展なし・・・うーん

ハワイでは郊外のレストランからワイキキのホテルまで乗ったタクシーがすごく素敵なクラシックカーだった。車好き&話好きな運転手さんで、道中色々な話をした。
中でもハワイに来る日本人のことで質問攻めにされた。彼曰く「なぜ日本の女性はあんなに金持ちなんだ?日本の男性はなんでいつも店の外でたむろしてタバコを吸っているんだ?」などなど。
思わず笑ってしまったけど、私なりの解釈を話しておいた。一応納得してたみたいだけど・・・
バブルの頃の日本企業のワイキキ買占めのことにも触れ、あんな日本人ばかりじゃないよ、ハワイのことを本当に好きでこれ以上開発されたくないって思ってる日本人も沢山いるよ、などなど私も思わず熱く語ってしまった。降りる時に彼が「こんな日本人もいるって知って安心したよ。またワイキキに来た時は連絡して」と名刺をくれた・・・その後その名刺は行方不明・・・え~ん

そして忘れられないのが旅行で訪れたニュージーランドはオークランドで乗ったタクシー。
トンガからの移民だったそのおじちゃんはしばらく世間話をした後、唐突に「タクシーの稼ぎ一本で息子3人を大学にやった。トンガでは考えられないこと。この国に来れてオレはすごく幸せだ。お譲ちゃん、人間は誰しも幸せになる権利があるんだよ。あきらめちゃいけねぇよ。あんたもうんと幸せになるために生まれてきたんだから」
思わずバックシートで号泣してしまった・・・当時色々と悩みがあったのよ。そんな話はしていなかったのに、おじちゃんに見透かされちゃったのかな・・・ありがたいタクシーであった。
      今度はこれに乗りたいな